2020年・米朝核戦争 (文春文庫 ル 7-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167915025

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  • 国民を第一に考える立場の世界経済大国のアメリカ大統領でさえ、その日の機嫌に左右されるから、部下は上司の機嫌を第一に考えて行動する。これは田舎の中小企業でも行われていること。ホワイトハウスのスタッフでさえも、庶民と似たようなことで振り回されていることが親近感を湧いた。
    すれすれの外交はちょっとしたことをきっかけに核戦争までにも発展しまう可能性がある。

  • 前半は、いやいや、そんな偶然や思い込みからの行動が重なる訳は、とツッコみながら読んでいた。そして後半、アメリカに核ミサイルが落ちた後を描く場面で、悲惨さを訴える市民の証言が続き、何をテーマにした小説なのか、と考えた。著者のあとがきにあるように、テーマの一つは、核兵器の悲惨さを、より身近に感じてもらいたい、ということらしい。アメリカのみならず、こういうことが75年前に起きたことを知る機会になれば、と感じる。

    アメリカの戦闘機が、北朝鮮の国境ギリギリまで突っ込んで、直前で領空侵犯を回避、それは有り得そう。機体の故障で、その戦闘機と同じルートを迷走してしまった旅客機、それも可能性はあるかも。米韓軍事演習の緊張感の中、領空侵犯をギリギリで回避した旅客機をミサイルで撃墜する北朝鮮兵。この辺りが限界か。

    そこからは、アメリカに相談せずに、北朝鮮を攻撃する韓国大統領。それをアメリカの指示による攻撃だと思い込み、アメリカに脅威を与えるために核ミサイルを韓国と日本に打ち込む北朝鮮。アメリカが反応しないことから、アメリカへの直接攻撃に進む北朝鮮。そして、アメリカに核ミサイルが落ちた。

    核の後は、地球冷却化が起きたという。初めて聞く話で、少し調べてみたい。

  • 授業の課題で読みました。
    シミュレーション小説は初めて!
    過去や現在の事実に基づいた精密なストーリーはとてもリアルでした。
    内容は暗い。
    平和のメッセージを発信するべく、アメリカ人がこれを書いたのがすごいんだよってことで納得したけど、、、。

  • トランプ政権のアメリカと金正恩の北朝鮮が、読み違いなどから衝突にいたる模様を、米朝戦争後の調査報告書風に描くフィクション作品。

  • 現実の二〇二〇年三月には、ここで描かれているような核戦争は幸い起きなかったが、このような些細な出来事からの齟齬の連鎖から北朝鮮が先生核攻撃に至る可能性は、北朝鮮の核兵器開発、弾道弾開発の進展と共に高まっている。「こんなことはおきなかった」ではなく、「これから起こりえる(確率が増えていく)」未来予想図なのである。

    ただ、GDIがここまで役立たずの代物なのか?と言う疑問が残るのも事実である。

  • 文在寅が、民間機が撃墜されたことに対する報復として金一族の邸宅へのミサイル攻撃を選択することは流石にないと思うが、近年の米韓関係の悪化を考慮すれば、米国に事前通告なく何らかの措置に踏み切る可能性は十分あると思う。

    他にも米軍が北朝鮮による核先制攻撃を想定した作戦を練っていかったことなど、あり得ないと思う点は多々あったが、全体的によく情勢分析がされていてリアリティがあり、シミュレーションとしてはとても面白かった。

    今の自分の仕事の究極的な目的は、これが現実にならないためなのだと思う。

  • タイトルに引かれて購入したのですが
    読んでみて残念な感じがしましたね。
    なんでしょうかねぇ。。。
    実在する人物で描かれているのは良いのですが
    何というのかな・・・ざっくりしすぎてて
    読み進めて行っても興味がわかない
    というところでしょうか
    これは早々に、売ってしまいそうです

  • ネタバレになってはイカンのだが…
    内容は興味深いのであるが、米韓が北朝鮮に侵攻した時に中国が出てこない。また、米国がやられたときに中国が韓国や日本に攻めてこない、ましてや米国の復興が中国やロシアの妨害に合わないというのは、ちょっと想像力の欠如かと。
    著者は親中なんだろうか?

  • 文字通り、アメリカと北朝鮮の核戦争を描いたシミュレーション。ドキュメント形式の小説になっている。2018年8月7日までは事実を描いており、その後が創作になっている。

    そうなんだよね。お互いの事を全く信用していない、アメリカと北朝鮮。そこに、不確定要素の韓国が絡むと、こういう不測の事態を招きかねないよね。

    この小説が現実の出来事とならないことを、切に希望しますよ。

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