全滅・憤死 インパール3 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2020年7月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (736ページ) / ISBN・EAN: 9784167915360

作品紹介・あらすじ

インパールの愚行を繰り返してはならない。
インパールを知らぬ世代、必読! シリーズ第三弾
戦記文学の名著、迫力の分厚さの新装版

第二次世界大戦において最も無謀な作戦であったインパール作戦惨敗の主因は、軍司令官の構想の愚劣と用兵の拙劣にあった。
インパール盆地の湿地帯に投入された戦車支隊の悲劇を描く「全滅」。
軍司令部の無謀な命令に悩まされ続けた〝祭〟第十五師団長と参謀長の痛憤を描く「憤死」。
戦争の実相を追求し、現代に多くのくみ取るべき教訓を与える執念のインパールシリーズ。
新装版化にあたり、二作を一作に。


目次

全滅
トルブン隘路口
蜂の巣陣地
連隊長の交代
ニントウコン
青つり星 赤つり星
白昼攻撃
死守命令
戦場往来
潜入部隊
最後の日
あとがき
文庫版のためのあとがき

憤死
戦場の約束
国境の古道
師団長と参謀長
火砲三十六門
軍司令官と残飯
天険の要害
電光の正体
戦車出現
敵中脱出
さまよう司令部
名誉心 功名心
敗走
文庫版のためのあとがき

感想・レビュー・書評

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  • 【「インパール」シリーズ、迫力の分厚さの第三弾!】インパール作戦の悲惨と愚劣を記録するシリーズ第三弾。戦車支隊の最期を描く「全滅」と「祭師団」の悲劇を描く「憤死」が一冊に。

  •  インパール作戦を描くシリーズ3作目、弓師団と祭師団の最前線、インパールに肉薄した部隊の最後までを書ききる。

     インパール作戦に関しての戦記は、このシリーズを含めて何作か読んできた。
     祖父は茨城の鉾田で招集されて水戸連隊に所属したはずなので弓師団の歩兵第213連隊にいたはずで、弓第33師団の右突進隊としてインパールの東南から攻め込んだはずだ。
     戦争のことは多く語らず、最後は復員して敦賀から帰ってきたことは聞いた。

     さて、本書では弓師団と祭師団の二部構成、全滅・憤死と銘打っている。
     全滅の始まりはインパールから南方32マイル、トルブン隘路口から始まる。
     順次到着する瀬古大隊を到着順に随時投入し、大隊としての体を成さないまま北上を続ける。
     弓師団でインパールまで22マイルのニントウコンまで進軍した戦車第14連隊とその他諸部隊を合わせた井瀬支隊の最後の日までが描かれる。

     憤死は祭師団、山内師団長解任の前日譚。
     三師団中で最も弱いとされていた祭師団だが、元々貧弱な装備しかない上に第15軍からの命令は、できないものばかりだった。
     山内師団長を補佐する岡田参謀長だったが、師団本部に入ってくる情報は第一線の敗戦ばかりだった。
     そして山内師団長自身は肺結核となり、師団本部は次第に退却を余儀なくされる。

     
     組織は頭から腐る。
     日本軍の敗戦の本質はよくよく考察されて繰り返さないようすべき。
     今でも組織内では不合理な指揮系統で突っ走る体質が見えてならない。
     腐ったままなら良いのだが、苛政は虎よりも猛しとならないよう心掛けたい。

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