本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784167915414
みんなの感想まとめ
人間のエゴと権力争いが渦巻く平安時代を舞台に、女性の力強さと葛藤を描いた物語が展開されます。主人公の栄子は、保元の乱の敗者である藤原頼長に密命を受け、皇室に送り込まれる女官として生き抜く姿が描かれてい...
感想・レビュー・書評
-
時代を問わず、日本史の事件や人物を小説化する著者だが、本作品で選んだのは保元の乱。政権争いのキーマンが貴族から武士に移るきっかけになった事件として有名だが、戦闘そのものは短期間で片方の圧勝に終わり、見どころは少ない。しかし、著者の手にかかると、人のエゴが渦巻くサプライズあり、エンターテインメントありの大ドラマに。
主人公は保元の乱の敗者、藤原頼長に密命を与えられて、皇室に送り込まれた女官、栄子。当時は天皇家、藤原家、源氏、平氏、それぞれが一族の主導権争いで一触即発の状態。そんなキナ臭い社会で、女性ができることなんて、たかが知れている。しかし、栄子は女であること、琵琶奏者であること、独特の風貌を持つことなど自分の才能を駆使して、社会の荒波を精一杯、渡ることに努める。
彼女の守るべき者が、実家、皇后、天皇、恋人、実子とコロコロと変わるのはどうなの、という気もするが、これぞ平家物語で描かれる盛者必衰。今日の勝者が明日の敗者。エンディングでは意外な有名人が登場して、栄子が救われるという展開はなかなかの痛快感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
半分くらいまで心挫けそうになりながら読んだ。
半分過ぎたら結構おもしろかった。
特に最初は主人公が思ったより阿呆で女々しかったけど、それも良い味出てた。
いつの時代も優しい男は…って考えると少し悲しくなる。 -
「悪左府の女」こと本作のヒロイン、阿呆なのか賢いのかよく分からなかった。
行動に節操がないのだけは確か。 -
伊東潤の作品は好きだが、この作品は読後何も印象に残らなかった珍しい作品。
-
歴史に陰謀はつきものに思えるが、陰謀の日本中世史を書かれた呉座先生の論を待つでもなく、日々の最適手を選んだ結果が歴史に残る、本書412Pにあるが「そなたの思惑など、すべて己の都合に合わせたものばかりでないか」と崇徳院からなじられる悪左府=藤原頼長の打つ手は悪手ばかりである・・・頼長と言えば「ア━━━━ツッ!!」という場面を想像したが期待外れw
日本第一の大学生と慈円から称えられた知性を治世に向けようと若くして認められ、父親の期待を受けて摂政の兄忠通より摂関家の正邸東三条殿や宝物の朱器台盤を接収し、氏長者の地位を剥奪して頼長に与えたとある・・・興味深いのは「忠通が持つ藤原師実・藤原師通の日記正本を没収」したことであり、日記=治世者のマニュアルが重要だとある部分
秀才君の陰謀はタイトルのように「悪左府の女」を皇后のモトに遣わし、近衛天皇の寵愛を受け子を成す事にあるが、主役の栄子さんも妙なことにこだわり行動に精彩を欠くが心情や感性が心ある人に一目を置かれて危機を逃れたりするが、物語に琵琶を重要アイテムに選んだ作者の思惑にまんまと引っかかり、秘曲づくし事件の経過をググる羽目になったのは口惜しい(´・ω・`) -
時の左大臣頼長と契約した主人公の波瀾万丈のお話。次第に政争に巻き込まれていく様子が哀切に描かれています。保元の乱を摂関家頼長側からみた流れは先に読んだラノベの話と同じですが、どこまで史実かは分からず知識不足。この時代の他の小説も読んでみたいと思いました。この保元の乱は身内同士でもそれぞれキッパリ別れて、敗者は血縁者であっても容赦ないのが怖い。主人公は名にし負う醜女と言われながらも、幾人かの男君に好かれるという多少流され感は否めないですが、持ち前の琵琶の腕と振る舞いで存在感を高めていくところが面白い。最後の方はハラハラドキドキの展開でしたが、このお話も余韻の残る展開でした。
-
初めての伊藤潤作品。珍しい平安時代の歴史小説。面白かったです。
-
【女を使って権力を動かす。ピカレスク歴史小説!】冷徹な頭脳ゆえ「悪左府」と呼ばれた藤原頼長が、琵琶の名手を使い暗躍する。保元の乱へと転がる時代をダイナミックに描く!
著者プロフィール
伊東潤の作品
本棚登録 :
感想 :
