そして、バトンは渡された (文春文庫)

  • 文藝春秋
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  • 本 ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167915544

作品紹介・あらすじ

家族よりも大切な家族

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。
その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない〝父〟と暮らす。
血の繋がらない親の間をリレーされながらも、出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つとき――。
大絶賛の2019年本屋大賞受賞作。
解説・上白石萌音

感想・レビュー・書評

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  • 2019年本屋大賞受賞作です♪
    読みたくて、読めなくて、読みたくて、読めなくて…
    6年かかりましたが、病室のベッドで読み終えました。

    瀬尾まいこさん、はじめまして (・ω・)ノ*。.・°*

    (つ﹏<。)
    なんか、弱ってる時にはしみすぎた…

    瀬尾まいこさんが描く家族の物語に深く心を打たれました。
    この作品は、17歳の高校生、森宮優子の視点から語られていきます。

    主人公の優子は、幼い頃に実の親と離れ、その後も二度の転校と二度の親の再婚を経験します。
    しかし、彼女はどんな状況でも明るく前向きに生きていきます。
    この物語の魅力は、血の繋がらない親たちが織りなす温かい家族の物語です。
    優子には3人の父親と2人の母親がいて、彼女の苗字は4回も変わってきました。
    それぞれの家族との関係や過去の出来事が、優子の成長と共に少しずつ明らかにされます。

    物語の中で特に印象的だったポイントは2箇所。
    先ずは母親の梨花の存在。
    奔放に見えて実は愛情深い女性です。
    特に印象的だったのは、梨花さんの生き方です。
    彼女は常識にとらわれず、自分の気持ちに正直に生きています。
    その姿は、時に周囲を戸惑わせることもありますが、彼女の行動には常に愛があり、その愛が優子を強く成長させます。

    そして、2箇所目は優子が血の繋がらない父親、森宮壮介と現在暮らしている場面です。
    少し変わっているけれど優しくて料理上手。

    壮介は優子を大切に思い、彼女の成長を見守りながら支えています。
    その温かい関係性が描かれる一方で、優子が過去の家族との思い出や心の葛藤を乗り越えていく姿がリアルに描かれています。

    また、この物語は、家族の形は一つではないということを教えてくれます。
    血の繋がりがなくても、互いを思いやる気持ちがあれば、それは立派な家族です。
    優子の周りの人々は、それぞれが欠けている部分を補い合い、支え合いながら、温かい家庭を築いています。

    瀬尾まいこさんの筆致は繊細でありながら力強く、登場人物たちの感情が生き生きと伝わってきます。
    特に、優子が過去の家族との関係を振り返りながら、自分自身と向き合い成長していく姿には心を動かされました。
    彼女がどのようにして「バトン」を受け取り、次の世代に渡していくのか、その過程が感動的に描かれています。

    また、家族の形や絆について考えさせられる部分が多くありました。
    血の繋がりだけでなく、心の繋がりや支え合いが家族の本質であることを再認識させられました。
    優子の成長と共に描かれる家族の物語は、読者にとっても心温まるものであり、自分自身の家族について考えるきっかけとなりました。

    物語のラストシーンは、タイトルの『そして、バトンは渡された』の意味が明らかになり、感動的なクライマックスを迎えます。
    優子が受け取ったバトンとは何だったのか、ぜひ実際に読んで確かめてみてください。
    この物語は、読者に温かい気持ちを与えてくれるだけでなく、生き方や家族について深く考えさせられる作品です。
    ぜひ、多くの人に読んでいただきたい一冊です。



    <あらすじ>
    2018年に文藝春秋から出版され、2019年に本屋大賞を受賞し、多くの読者に感動を与えた作品。

    物語は、17歳の高校生である森宮優子を中心に展開されます。優子には3人の父親と2人の母親がいて、彼女の苗字は4回も変わっています。実の母親が交通事故で亡くなり、父親が再婚を繰り返す中で、優子は様々な家庭環境で育ちました。

    優子は現在、血の繋がらない父親の森宮壮介と暮らしています。壮介は優子を大切に思い、彼女の成長を見守っています。一方で、優子の過去の家族との関係や、彼女が抱える心の葛藤が描かれています。

    物語は、優子が過去の家族との思い出や、現在の家族との絆を通じて成長していく姿を描いています。彼女がどのようにして「バトン」を受け取り、次の世代に渡していくのかがテーマとなっています。


    本の概要
    家族よりも大切な家族

    幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。
    その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない〝父〟と暮らす。
    血の繋がらない親の間をリレーされながらも、出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つとき――。
    大絶賛の2019年本屋大賞受賞作。
    解説・上白石萌音

    • どんぐりさん
      よかったです(^^)

      無理されないでくださいね(*´-`)
      よかったです(^^)

      無理されないでくださいね(*´-`)
      2025/03/15
    • きたごやたろうさん
      ヒボさんへ

      オイラも心身の病いと戦い続けて、またいつ病院に入るかわからない状況です。

      ヒボさん、無理しないでくださいね。
      オイ...
      ヒボさんへ

      オイラも心身の病いと戦い続けて、またいつ病院に入るかわからない状況です。

      ヒボさん、無理しないでくださいね。
      オイラが言うのもなんですが、健康第一です♪
      2025/03/15
    • aoi-soraさん
      ヒボさん
      おかえりなさい(⁠/⁠^⁠-⁠^⁠(⁠^⁠ ⁠^⁠*⁠)⁠/
      無理しないでね
      ヒボさん
      おかえりなさい(⁠/⁠^⁠-⁠^⁠(⁠^⁠ ⁠^⁠*⁠)⁠/
      無理しないでね
      2025/03/15
  • 血のつながりがあるから親子などではなく、その子を思う気持ちが親子にする。優子はいろんな親の愛情を受け、その愛情がバトンで親から子へ繋がっていく。親の愛の深さに感動しました

  • 2019本屋大賞納得です
    子を持つ父親として泣ける。
    そして親の幸せとは自身でなく子への愛情の対価

    3人の父は「血縁」「甲斐性」「愛情」を持って接する 
    「子どもは親を選べない」といわれるが
    優子は後悔することなくターニングポイントで選択し自己解を出している
    こんな環境で主人公の優子はよくスレなかったな‥

    今後 子供には誠意を持って接しよう
    子供も日々選択する覚悟を背負っている 
    辛い思いはさせたくない 

    琴線メモ
    ■生まれた時、私は水戸優子だった。その後、田中優子となり、泉ヶ原優子を経て、現在森宮優子を名乗っている

    ■離れたら終わり。目の前の暮らし、今一緒にそばにいてくれる人を大事にしよう。

    ■親っていうのは、自分を犠牲にする覚悟がないと務まらないんだよ

    ■自分じゃない誰かのために毎日を費やすのって、こんなに意味をもたらしてくれるものなんだって知った

    ■本当に幸せなのは、誰かと共に喜びを紡いでいる時じゃない。自分の知らない大きな未来へとバトンを渡す時だ。

  • そして、レビューのバトンは渡された。
    一周回って、今の時期に読んで、
    「暖かな気持ちになった」「最後のシーンに涙した」「みんな愛に溢れている」
    と書いても二番煎じな気がする。

    わたしはひねくれているので
    それに、本屋大賞受賞作はたいてい映画化されるので
    プロデューサー目線で書きたいと思う。
    本来そろそろ映画化発表ニュースが流れてもいいのに
    何故未だグズグズしているのか
    それは、これが映画化がとても難しい作品だからである

    17歳の時点で母親2人、父親3人、名字は4回変わったけど
    「困った。全然不幸ではないのだ。少しでも厄介なことや困難を抱えていればいいのだけど、適当なものは見当たらない。いつものことながら、この状況に申し訳なくなってしまう」
    と呟いてしまう優子ちゃんが主人公である。
    小説ならば、彼女の心理はその度ごとに描かれるので
    問題はない
    映画ならば、本来ならば理不尽な行動をしてしまう
    親たちを許してしまう主人公に
    鑑賞者は、果たして共感できるだろうか
    いくら親たちが真から優子ちゃんを愛していて
    名優がそれらしき演技をしても
    それを信じてしまうためには、
    17歳と10歳の少女に
    かなり説得力ある演技をしてもらわなくてはならない
    そんな俳優が果たしているのか
    人選に困っていると思う。

    確かにみんな良い人たちばかりで
    みんな愛に溢れている
    から、こんな奇跡が起きたのだと思う。
    でも、リアルに映像化すれば
    (リアル感のない映像化は考えられない
    絶対ファンタジーにしたくない)
    小説の中で言葉にされていないことを
    表現しなければいけない
    人の良さや愛を支える芯の強さが必要で
    それは台詞では表現できない
    役者の演技力にかかっている
    優子視点で語られた物語は、
    梨花さん視点、水戸さん視点、泉ヶ原さん視点、森宮さん視点が必ず入る。
    すると全く違った景色になる
    それでも愛の奇跡を起こせるのか
    優子は自覚していなかったけど、
    普通の子供よりも遥かに強くなり
    そしてホントは傷ついていた

    それを描かないとホントの感動は取れないと思う

    一つの可能性は、17歳役は(既に20歳近いけど)「義母と娘のブルース」で好演した上白石萌歌。でももう一皮剥ける必要がある。
    少女役は思いつかない。
    親たち役は上手い役者が多いからなんとでもなる
    難しいのは脚本家と監督だ。

    頭が痛い。やっぱり映画化は無理かな。
    というわけで、誰かにバトンを(^_^;)。

  • 2023.10.5 読了(2回目)☆9.6/10.0

    2年前に読んで、映画も観て大号泣した本書
    また感動に出会いたくて再読


    娘の幸せを一心に願う大人たちによって渡され、一度も落とされることなく繋がったバトン。

    誰かの幸せが自らの何よりの幸せで、そんな誰かの幸せを切に願えることほど幸せなことはないのかもしれない。





    改めて、優子は、なんて強くて優しいんだろう。

    静かな強さ、どこか達観していて凛とした姿が頼もしい。しなやかで美しく、さっぱりしている。まるで、竹のような人だ。


    家族が変わると言う経験をしたことがないから分からない。
    けれど、それを7回も経験している優子。


    「実の親がいないなんて可哀想」「コロコロと親が変わってあの子も大変だね」「きっと不幸なんだろうな」


    という、世間が抱く安直で身勝手な想像が描かれるシーンを見て、自分の浅ましさにもハッとさせられた。

    優子は、大変な思いはもちろんしているけれど、冒頭にもあるように


    "困った。全然不幸ではないのだ。少しでも厄介なことや困難を抱えていればいいのだけど、適当なものは見当たらない。いつものことながら、この状況に申し訳なくなってしまう"

    "普通に毎日を過ごしているだけなのに、期待を裏切っているようで肩身が狭くなってしまう。無理した覚えなどないのに、元気なだけで気遣われてしまう。
    平凡に生活していることに引け目を感じなくてはいけないなんて、それこそ不幸だ"


    と、彼女自身、全然不幸を感じていないのだ。なんと強い人だろう…


    そして、そんな優子を支える親たちの愛情の深さと優しさに目頭が熱くなる。


    血のつながりを超えた、美しい家族のかたち。


    原作も映画も本当に涙が止まらないです。

    また映画見ようと。




    〜〜〜〜〜〜心に響いた言葉〜〜〜〜〜〜


    "遠くじゃなくて天国にいるということは、どれだけ待っていても、入学式だろうと卒業式だろうと、お母さんには会えないんだということも分かってきた。いつかは会える。そう望むことは、これからは無くなるということだ。

    でも、会えないのは同じなら、お母さんはどこか知らない遠くにいると思っていた方がきっと良かった。

    一緒に暮らさなくなった人と会うことはない。でも、どこかにいてくれるのと、どこにもいないのとでは、まるで違う。血が繋がっていようがいまいが、自分の家族を、そばにいてくれた人を亡くすのは、何より悲しいことだ"




    "一緒に住んでいる相手と気遣い合うのは当然のことだし、それは遠慮しているからだけじゃなく、お互いに大事にし合ってるからでしょう。

    きっと、こういうことの繰り返しよ。家族だって、友達と同じように、時々ぶつかったり自分の思いを漏らしてはぎくしゃくして、作られていくんじゃないの?

    何かを真剣に考えたり、誰かと真剣に付き合ったりしたら、ゴタゴタするのはつきものよ。いつでもなんでも平気だなんて、つまらないでしょう"




    "「子どもは親を選べない」何度か聞いたことがある。親を選べないなんて不幸だという意味だろうけど、親を選ばないといけない場に立つのだって、苦しい"




    "自分じゃない誰かのために毎日を費やすのって、こんなにも意味をもたらしてくれるものなんだって知った。

    守るべきものができて強くなるとか、自分より大事なものがあるとか、歯の浮くようなセリフ、歌や映画や小説に溢れているだろう。そういうの、どれも大袈裟だって思ってたし、いくら恋愛したって、全然ピンと来なかった。だけど、優子ちゃんが来て分かったよ。

    自分より大気なものがあるのは幸せだし、自分のためには出来ないことも子どものためならできる"

  • とても素敵な本

    どうやって繋がって行くか
    どれが幸せか
    幸せに決まった形はない。1つのやり方でやらなくて良いと言うことをギュッと詰め込んだようなお話

    日本版の【星の王子様】みないな感じ
    ※星の王子様と言ってもエディーマーフィーではない(若い子にはわからないか…)

    職場にも数人いるけど
    ●結婚出来ないのではなく しない
    ●彼女いても責任とらない(彼女は成熟してしまっている)
    ●貯蓄しない(財産0、ギャンブル、ゲーム課金で全て使う)
    ●家でゲームしかしない
    ●動物や他人に思いやる気持ちもない
    ●何で働いてるか分からない
    ●生物学的に何で生きてるかも分かってない

    そんな大人が結構いる…

    世の中に必要なのは
    この本です。

  • めちゃくちゃ良かった!
    最後はファミレスで読んでいて、涙がダクダク出て、変なおじさんになってたかも知れない…。

    第一章では高校生の優子と3番目のお父さんである森宮さんとの暮らしの中で、これまでの家族のことを振り返る構成。
    向井先生の凛とした佇まいと生徒を見守る温かさ、そして手紙に感動。
    第二章は何と言ってもラストシーンが素敵。
    もう目から鼻から水が出た…。

    そして森宮さんの優子に注ぐ無償の愛がとても良い。それと一緒に食卓を彩る料理の数々も。何度食いたいと思ったことか。

    娘にプレゼント決定!オススメです♪

    • hibuさん
      おびさん
      おはようございます!
      それ前に指摘されたことがあります。自分はこれが標準だからわかりませんが…。
      あと、九州男児は本州の人たちと比...
      おびさん
      おはようございます!
      それ前に指摘されたことがあります。自分はこれが標準だからわかりませんが…。
      あと、九州男児は本州の人たちと比べて呑気だとも…。そうなのかなぁ?
      でも感情豊かならいろんな本で感動できるからお得ということにしましょう♪
      2024/02/21
    • おびのりさん
      呑気は羨ましいですね。
      九州人のすごいところは、その土地を離れたと同時に共通語となるところ。話し方だけでは、全く分かりません。そして、知り合...
      呑気は羨ましいですね。
      九州人のすごいところは、その土地を離れたと同時に共通語となるところ。話し方だけでは、全く分かりません。そして、知り合いの熊本人達は、字が綺麗です。どちらも教育なのだと思っています。
      若い頃、熊本で ドラマでは、泣かないかなと言ってしまい、そんな冷たい女は息子を大切にしてくれるのだろうかと姑から舅に意見が周り、その後、コテンパンにやられました。何が、どう取られるかわからないので、幾つか失敗していくうち感情豊かな人の中で鋼鉄の無感情を手に入れる事ができました。d( ̄  ̄)
      読書にはマイナスポイントです。(/ _ ; )
      2024/02/21
    • hibuさん
      ウチの母はウチの奥さんと私の悪口言って笑ってますよ。私がコテンパンにやられています笑笑
      でも字が綺麗な人は多いかも。僕も本気出せばキレイです...
      ウチの母はウチの奥さんと私の悪口言って笑ってますよ。私がコテンパンにやられています笑笑
      でも字が綺麗な人は多いかも。僕も本気出せばキレイです♪
      2024/02/21
  • しまった。電車に持ってくるんじゃなかった
    淡々と終わるのかと思ってたら最後の最後で涙が止まらなくなってしまった 

    誰にでも薦められる 子ども目線で見ても面白そう 私は完全に森宮さん

    複雑な家庭環境の優子の話でずっと進む 本の半分以上過ぎて優子の高校卒業 第一章完 
    第二章どうなるんだ?
    途中から 「これ森宮さんがおもしろいし、すごいひとじゃない!?」となってくる 餃子作って会社で臭いと言われた2日目はアレンジ餃子で姑息なところ 彼氏の存在を気にしたり朝食や夜食をたっぷり用意したり 早瀬くん入れた3人の会話とか最高だ

    最初の1ページがどういうシーンのことなのかと気にしてたらなるほど 最後につながる 文章もこの朝から森宮さん目線に

    お金って大事だな 作品の中でお金に困ってるのが梨花さんとの生活くらいでほとんどない お金がもっとないとこれだけいい雰囲気の話にするの難しいし 辛い話になりにくく安心して読み進めるられる 子どもにも薦めやすい

    瀬尾先生作品はじめて もっとよんでみたい
    自分の妄想で読めたから実写キャスト情報見なくて良かった

  • 映画を先に観て満足したせいか、ずっと積んであった一冊
    先日「傑作はまだ」を読み、次はこれだろうと手に取った
    めちゃくちゃ良かった(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)
    私はこっちの方が好きだな
    さすが本屋大賞受賞作!



    17歳の主人公・森宮優子の〝森宮〟は4つ目の苗字だ。
    母親は二人、父親は三人いる。

    こう聞くと「なんか複雑で可哀想」なイメージだけど、優子は全然不幸ではないのだ。

    どの親たちも、たっぷりの愛情を注いでくれた。
    おかげで優子はとっても良い子に育っている。

    それでも、大人たちの都合で出会いと別れを繰り返し、見知らぬ大人と家族になるのには強い気持ちが必要だろう。
    どこかクールで、さらっと生きているように見えるのは、苦しみや悲しみで壊れてしまわない為の防衛術か。

    登場人物の中では、3人目の父親・森宮さんが私は一番好きだな。
    いや、みんな良い人なんだけどね。
    森宮さんは面白すぎる。
    そのトボケっぷりと愛情表現に何度も吹き出した。
    優子のために心を込めて作るお料理は、どれも本当に美味しそうで、森宮さんの食べっぷりも笑える。

    こんな笑いを散りばめながら、ラストはもう感動の嵐。

    「私が旅立つ場所も、この先戻れる場所も森宮さんのところしかないよ」

    涙、涙、涙…

    最高の読書時間だった。

    • aoi-soraさん
      ひろちゃん
      映画も良かったよ
      (先に観たからかもだけど)
      やっぱり優しいストーリーは、心が満たされると思う
      読んで良かった(⁠˘⁠⌣⁠˘⁠ ...
      ひろちゃん
      映画も良かったよ
      (先に観たからかもだけど)
      やっぱり優しいストーリーは、心が満たされると思う
      読んで良かった(⁠˘⁠⌣⁠˘⁠ ⁠)
      2024/09/26
    • mihiroさん
      あおいさ〜ん\(*ˊᗜˋ*)/
      私もこの作品、大好きです〜!!
      傑作〜よりもこっち、そして映画よりも原作が断然好きです♪
      森宮パパが好きすぎ...
      あおいさ〜ん\(*ˊᗜˋ*)/
      私もこの作品、大好きです〜!!
      傑作〜よりもこっち、そして映画よりも原作が断然好きです♪
      森宮パパが好きすぎる〜♡♡
      2024/09/27
    • aoi-soraさん
      mihiroさんもやっぱり森宮パパが好き!?
      ホント、いいよね〜(⁠*⁠^⁠3⁠^⁠)⁠/⁠~⁠♡
      でもケーキとか甘い物食べ過ぎだよね(笑)
      mihiroさんもやっぱり森宮パパが好き!?
      ホント、いいよね〜(⁠*⁠^⁠3⁠^⁠)⁠/⁠~⁠♡
      でもケーキとか甘い物食べ過ぎだよね(笑)
      2024/09/27
  • 「愛情の示し方や種類ってみんな違うから」という優子のセリフが印象的でした。
    終始、優しい読み心地で、ラスト2ページで涙があふれました。

    • しかのなっちゃんさん
      はなさん、こんにちは。しかのなっちゃんと申します。いいね、ありがとうございます。私は、ミステリーはあまり読みませんが、心あたたまる、明るいお...
      はなさん、こんにちは。しかのなっちゃんと申します。いいね、ありがとうございます。私は、ミステリーはあまり読みませんが、心あたたまる、明るいお話が好きです。フォローさせてくださいね。よろしくお願いします。
      2023/06/09
    • はなさん
      しかのなっちゃんさん、コメントありがとうございます。心温まるお話、いいですよね〜!^_^
      日々の癒しです。おすすめ本ありましたら、教えてくだ...
      しかのなっちゃんさん、コメントありがとうございます。心温まるお話、いいですよね〜!^_^
      日々の癒しです。おすすめ本ありましたら、教えてくださいね。
      2023/06/09
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著者プロフィール

1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年『卵の緒』で「坊っちゃん文学賞大賞」を受賞。翌年、単行本『卵の緒』で作家デビューする。05年『幸福な食卓』で「吉川英治文学新人賞」、08年『戸村飯店 青春100連発』で「坪田譲治文学賞」、19年『そして、バトンは渡された』で「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『あと少し、もう少し』『春、戻る』『傑作はまだ』『夜明けのすべて』『その扉をたたく音』『夏の体温』等がある。

瀬尾まいこの作品

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