13・67 下 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2020年9月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167915704

みんなの感想まとめ

多様な時代背景を持つ6つの物語が、香港の歴史と文化を交えながら、主人公クワンの刑事人生を描いていく作品です。物語は2013年から1967年へと遡り、各エピソードが緻密に繋がりながら展開されます。クワン...

感想・レビュー・書評

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  • プロローグ

    2013年
    2003年
    1997年
    1989年
    1977年
    1967年


    6編の物語が現在から過去へと明確な意思を持って
    遡っていく
    6つの物語、6つの事件が1本の導火線に繋がっていく

    この熱き物語を見逃してはいけない、、、


    本章
    『13・67』★鬼5
    香港出身の華文ミステリー作家による渾身の一作!

    ブグログ大賞 大賞受賞
    週刊文春ミステリーベスト10 1位
    このミステリーがすごい 海外編 2位
    本格ミステリーベスト10 1位
    翻訳ミステリー 読書賞

    凄いなコレ!
    凄いぞコレ!

    謎の題名は、現在2013年から過去1967年の約50年間を6編の連作短編でフラッシュバックしていく物語

    主人公である、天眼と云われた伝説の刑事クワンが
    現在2013年の逝くシーンのエピソードから
    時代を遡っていく
    各エピソードのミステリー度合いも秀逸
    クワンの謎解きも天才的で、この新たなる技法も
    相まって、この上なく紫玉の時が体現できる

    1967年の最終話エピソードを読み終えた時
    1話目のエピソードに立ち震える感覚を味わう
    最終話にて完全なるミスリードを誘発し登場人物の
    素性が明かされた時、読者の我々は騙されたと同時に、その登場人物の歴史と繋がりに驚愕と感嘆とを味わい、巻頭話である2013年を再度、読みたくなってしまう!

    いゃ〰、ホント凄い作品に出逢った!
    全ミステリーファンに読んでほしい作品である!


    エピローグ

    未来や答えが分かっているにも関わらず、
    この面白さ、魅力は一体なんなのか!!?

    香港の返還前と返還後の歴史が垣間見れるだけでなく、当時の文化、風習など世相を上手く各エピソードの事件に取り入れている点も誠に素晴らしい


    そして、驚愕のラスト

    誰もが悶絶必至
    ガッツポーズ必至
    再読必至

    傑作と云いたい!



                         完

    • yukimisakeさん
      MRIとか、また読みたい本出来た、とか言いたい事はあるんですが、アイコンで吹っ飛んだんですが?!
      なんじゃこのイケメン!!
      白黒で大道さんぽ...
      MRIとか、また読みたい本出来た、とか言いたい事はあるんですが、アイコンで吹っ飛んだんですが?!
      なんじゃこのイケメン!!
      白黒で大道さんぽい!!(ちょっと勉強しました)
      こりゃ奥さん心配しますわ…

      で、検査もう終わってますよね、結果が気になりますが、その後、偏頭痛はいかがでしょうか( ノД`)
      2026/03/04
    • Super8さん
      ウルさん♪

      だから古いって❢
      私もだけど、、、(^^ゞ
      ウルさん♪

      だから古いって❢
      私もだけど、、、(^^ゞ
      2026/03/04
    • Super8さん
      ゆきさん♪

      いろいろありがとー(*´ω`*)

      まぁ、プロが撮ってますからねー
      ゆきさん♪

      いろいろありがとー(*´ω`*)

      まぁ、プロが撮ってますからねー
      2026/03/04
  • これは面白かった。

    香港を舞台にした警察小説。
    6つの短編が収録され、全体で一つの物語となっている。
    最初は、シャーロックホームズの劣化コピーかと思われたんだけど、いやいや、読み進めていくうちにどんどん面白くなってくる。
    また、ストーリーも現代から過去に遡っていくという展開で、なかなか意表をつく。

    主人公は香港警察の伝説の刑事『クアン』。
    彼を主人公として彼が携わった6つ事件を解決していくというものだ。

    ちなみに、この本の題名『13.67』ってなんなんだろうと思っていたのだが、読み進めていってやっと分かった。
       「13」は「2013年」
       「67」は「1967年」
    を意味しているんだね。そして2013年から1967年に遡っていくという意味の題名なのだ。

    香港がイギリスから中国に返還されるという香港の激動の時代を見事に描き切り、そこに香港警察の一警察官の人生を投影させながらストーリーを展開させていく。

    香港の歴史や地理をもっとよく知っていればさらに楽しめるのだけれど、僕のようなあまり香港の歴史を知らない人間にも十分に楽しめたり、本格推理小説としても及第点以上だろう。

    中華文学はいままで読んできたことはなかったが、『三体』や本書などを読むと、今後チェックすべき作家が結構いるのだと思い知らされる。

    いやはや、読書人の世界は深くて広すぎるなぁ(笑)。

  • 陳浩基『13・67 下』文春文庫。

    各種ミステリーランキングで上位に輝いた珍しい華文ミステリー。

    香港警察の伝説の刑事クワンを主人公にした連作短編集。上下巻に全6編が収録されている。2013年を舞台にした上巻の最初の短編でクワンの警察人生最後の仕事が描かれるが、その後1967年まで順に時代を遡るという特殊な構成の物語。香港の歴史を背景にクワンが解決した数々の事件が描かれる。

    英国の植民地時代から中国への返還という特異な歴史に翻弄された香港は、1960年代の反英の嵐が吹き荒れる時代から、少しずつ中国とは異なる強固な柱を造り続けて来たように見える。中国に返還された今となっては、この強固な柱を完全に壊すのはなかなか難しいことなのだろう。今度は民主化の嵐が吹き荒れる香港。時代は変わり、人びとも変わり、警官も変わる。

    『テミスの天秤』。中国とは全く別の国だった頃の香港の世相を舞台に、現役バリバリのクワンの活躍が描かれる。1989年、雑居ビルに潜む凶悪犯たちと香港警察の警官との銃撃戦。犯人は全員射殺されたものの、ビル内にあるホテルに居た一般市民は全員が犯人に射殺され、何人かの警官も負傷する。事件の直後に偶然、事件現場を訪れたクワンが見出だした事件の恐るべき真相とは……

    『借りた場所に』。パズルを解くような理路整然としたクワンの推理が光る秀作。1977年、まだ香港警察に賄賂などの汚職が蔓延る時代。そんな警察の堕落に目を光らせる司法執行員のヒルの一人息子が誘拐された。ヒルが頼ったのはロンドン警察時代の教え子、クワンだった。子供の誘拐事件なのに何故か醒めた態度のクワン。事件の背後に隠された真実とは……

    『借りた時間に』。反英の嵐が吹き荒れる1967年の香港。主人公は雑貨店に働く『私』である。ある日『私』が隣に住む男と労働組合の仲間が爆弾テロの打合せを聞き、顔馴染みの警官アチャに伝える。なかなか登場しないクワン……ラストに明かされた事実には非常に驚いた。

    本体価格870円
    ★★★★★

  • 時代が遡っていくこの構成にはいくつかの優れた役割がある。まず、現代に最も近い2013年が舞台となる『黒と白のあいだの真実』では、死の瀬戸際にあり身体を動かせないクワンが脳波を通し「YES/NO」の二択によって捜査を進めるという、いわば究極の安楽椅子探偵もの。続く『任侠のジレンマ』では2003年へと時代がさかのぼり、アイドルに関する事件をマフィアと刑事のバチバチとした闘いとともに描くアクション多めのお話となっており、各時代において様々な「探偵もの」のジャンルを楽しめるようになっているのだ。
    またこの構成により、香港でこの数十年間に起きた時代の転換点となる出来事が背景として分かるようにもなっており、世相を反映したこの作りがより一層作品全体に厚みを与えている。
    そして何より感動したのが、最終話において初めて登場する一人称の物語。主人公の信念がどのように生まれたのかを最後にハッとするような構図で見せられすばらしかった。これにより、連作である意味。逆再生で語る意味。三人称でクワンの人生と事件を描いてきた意味。それらが明快で、より「親密」なものとなり、叙述にこんな使い方があったのかと打ち震えた。
    同時に、香港の歴史を自分はほとんど知らないのだと自覚した。中国で起きた文化大革命の余波は当然香港まで届き、国の様相を変えていく。その時代の転換となる事件をミステリというフィクションの中に組み込むことは、そこに作者の問題意識や大事なものがあることを意味しているはずなのだ。だからこの本は、香港のことを知っていればいるほど、より味わい深くなる気がする。だって真っさらな状態で読んだ私でさえ、こんなに感じ入ったのだから。

  • 警察小説の第一人者・横山秀夫×『13・67』陳浩基トークイベントレポ | ダ・ヴィンチニュース
    https://ddnavi.com/review/449733/a/

    文春文庫『13・67 下』陳浩基 天野健太郎訳 | 文庫 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167915704

  • 警察の腐敗、横暴がはびこる時代を遡る下巻。最終話最後の数行で(未来の)第1話につなげる構成は見事です。「逆年代記」にした意味はここにあったのかと納得。今大きく揺れ動く香港を知るのにもちょうど良い。この作家の他作品も読んでみたくなりました。ウォン・カーウァイによる映画化も期待が膨らみます。

  • 上巻のほうが面白く感じたけれど、それでも傑作なのは間違いなし。意外な展開がたくさん。

  • 文句なしの★5つ。
    チャイナ小説は初めて読みましたが、おもしろかった、いや、おもしろすぎました。

    香港を舞台にしたミステリーなのですが、
    最初の「黒と白のあいだの真実」で死亡するクワン刑事が主人公。
    2013年の事件を皮切りに、天眼とも言われる名推理を行う彼が若い警察官だった1967年まで順を追って遡る形式が取られています。

    どれも精度の高いミステリーとして楽しめますが、1967年の事件の最後の4行には驚かされました。
    こんな風に繋げるの!?と。

    イギリスの植民地だった時代まで遡るため、香港の歴史を知ることもでき、とても興味深く読むことができました。

    このおもしろさは、作者の腕だけではなく翻訳の上手さも理由の1つだと思います。
    翻訳されたミステリーってちょっと苦手だったのですが、イメージが覆りました。

    人におすすめしたい一冊です。
    出会えてよかった。

    2018年12冊目

  • 文庫落ちにて再読。

  • 【華文ミステリーの到達点を示す傑作ついに文庫化!】2013年から1967年にかけて名刑事クワンの警察人生を遡りながら香港社会の変化も辿っていく、珠玉の連作短編集。

  • 読み応えのある良作
    素晴らしい

  • 上巻からどんどん時代を遡っていく。それによって香港を取り巻く環境がどれだけ複雑なのか、警察官の立ち位置がどう変化していったのか、わかってきたところで、最後の章。いやーまいったこれまた上巻から読み返さないとならない。めちゃくちゃ面白かった!

  • 最終第6話から最初の第1話に繋がる意外な仕掛けは見事です。

  • 目次
    ・テミスの天秤(1989)
    ・借りた場所に(1977)
    ・借りた時間に(1967)

    この本は、自分で買うなら上下巻一気に、図書館で借りるなら単行本で読むべき本でした。
    最後まで読んだら最初の話を読み返し、いろいろ確かめたくなること必至です。
    上巻は、切れ者と言われたクワンとその愛弟子と言っていい部下のローの関係が細やかに書かれていました。
    何ならローの成長譚と言ってもいいほどに、ローはクワンの背中を見ながら立派な刑事になります。

    が、この下巻は、クワンがなぜ手段を選ばないほど非情に正義を貫くのか、いかにしてクワンという刑事ができたのかが書かれていました。

    『テミスの天秤』では、ローはまだ新人の刑事です。
    後に彼がクワンと再会した時に、人事評価が必ずしも良くないと自己分析していましたが、その理由は当時から彼が持ちえた人としての全うさです。
    クワンはそこを評価したのですね。
    そして作品として書かれていない部分で、クワンが検察官としての筋を通し、一つの事件を解決したことが、上巻を読んでいる読者にはわかる仕掛けになっています。

    『借りた時間に』は、クワンがまだ若く正直で真面目だけが取り柄だったころの話。
    事件は語り手の私とともにクワンが解決しますが、上司に忖度して万全を期さなかったため、幼い姉弟が爆発事故に巻き込まれてしまいます。
    そして私がクワンを糾弾するのです。
    「あなたの愚昧と頑迷のせいで、あのふたりは死んだ」
    「あなたが守りたいのはいったい、警察の看板なのか?それとも市民の安全なのか?」

    後のクワンに繋がる種は、こうしてまかれたのか…結構感動して本を置こうと思ったら最後の最後に明かされた驚愕の事実。
    最後の一行まで楽しめました。

    三作のどれもが良質の本格ミステリであり、そのどれにもクワンとの因縁を持つ人物が出てきます。
    だから、全体として見たらクワンという刑事の半生を描いたドラマのようでもあり、香港という街の激動の時代を描いたものともいえます。

    ”すこぶる技巧的(トリッキー)でいて人間ドラマは濃密な、掛け値なしの傑作だ”(解説より)

    控えめに言っても大満足でした。

  • 『娯楽』★★★☆☆ 6
    【詩情】★★★★★ 15
    【整合】★★★★☆ 12
    『意外』★★★★☆ 8
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★★☆☆☆ 2
    「作家」★★★★★ 5
    【尖鋭】★★★★☆ 12
    『奥行』★★★★★ 10
    『印象』★★★★☆ 8

    《総合》82 A-

  • 2013年は、雨傘運動の前年
    2003年は、国家安全条例反対デモ
    1997年は、香港返還
    1989年は、天安門事件
    1977年は、文化大革命終結
    1967年は、文化大革命

    香港にとって大きな事件があり、香港警察も変わらざるを得なかったであろう状況ので中で、市民を守るため、体制に背いてでも、犯罪者を追い詰めるため知恵を絞る。名探偵クワンの警察人生と香港の反政府運動の歴史が重ねられる。

    最後に明かされたことは、安易な予想を裏切り、それぞれが激動の香港を知恵と努力で生きたのだと知らされる。

  • このミス海外編2018年版2位、本屋大賞翻訳小説部門2018年2位。連作中編集。日本の売れ筋警察小説っぽい。香港警察の生ける伝説、クワン警視が死ぬときに始まって、駆け出しの刑事の時まで時代をさかのぼりながらの6作が入ってる。論理的に推理とあっと言わせる意外な展開が心地良い。最後のやつは主役の人が前作にも関係してるみたいだけど、読み直すの面倒なのでイマイチわかってません。とても良くできた小説なんだけど、残念なことに、漢字の人名や地名がとても分かりにくく、読み進めるのはとてもしんどかった。ジャッキー・チェンの映画のような派手なカーチェイスとかもあって飽きさせない作りにはなってると思います。

  • 一言、主人公の超絶洞察力はまさに香港の杉下右京。

  • 第一章の安楽椅子探偵モノから一転、最後に香港映画ばりのカースタント、バイクアクションまで飛び出すとは想像し得なかった。終盤に来て、今作の肝は香港警察が社会変革と共に歩んだ歴史であることを再認識させられる。最終章ではクアンが正義の執行者となった理由が判明し、著者は民衆の為に警察が如何なる存在であるべきかを説く。クアンの生き様は香港史と共に『借りた時間に』というサブタイトルに集約されているかのよう。ロジックにどっぷり浸かった濃密な読書時間だったが、出来ればフロアの見取り図や大縮尺の地図を掲載して欲しかった…。

  • 一気読み。、

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著者プロフィール

●著者紹介
1975年生まれ。香港中文大学計算機学科卒。台湾推理作家協会の海外会員。2008年、短篇「ジャックと豆の木殺人事件」が台湾推理作家協会賞の最終候補となり、翌年「青髭公の密室」で同賞受賞。2011年『世界を売った男』で第2回島田荘司推理小説賞を受賞。2014年の連作中篇集『13・67』は台北国際ブックフェア大賞など複数の文学賞を受賞し、十数ヵ国で翻訳が進められ国際的な評価を受ける。2017年刊行の邦訳版(文藝春秋)も複数の賞に選ばれ、2020年刊行の邦訳の『網内人』(文藝春秋)とならび各ミステリランキングにランクインした。ほかの邦訳書に自選短篇集『ディオゲネス変奏曲』(早川書房)がある。

「2021年 『島田荘司選 日華ミステリーアンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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