おもちゃ絵芳藤 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2020年10月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167915773

作品紹介・あらすじ

第七回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞作。

江戸っ子に人気を博した浮世絵。絵が好きで、絵を描くこと以外なにもできない絵師たちが、幕末から明治へと大きく時代が変わる中、西欧化の波に流され苦闘しながらも絵を描き続ける姿を描く長篇小説。

文久元年(1861)春。大絵師・歌川国芳が死んだ。国芳の弟子である芳藤は、国芳の娘たちに代わって葬儀を取り仕切ることになり、弟弟子の月岡芳年、落合芳幾、かつては一門だった河鍋狂斎(暁斎)に手伝わせ無事に葬儀を済ませた。そこへ馴染みの版元・樋口屋がやってきて、国芳の追善絵を企画するから、絵師を誰にするかは一門で決めてくれ、と言われる。若頭のような立場の芳藤が引き受けるべきだと樋口屋は口を添えたが、暁斎に「あんたの絵には華がない」と言われ、愕然とする――。

人徳はあるが、才能のなさを誰よりも痛感している芳藤。
才能に恵まれながら神経症気味の自分をもてあましていた芳年。
時代を敏感に察知し新しいものを取り入れるセンスがありながら、己の才に溺れた芳幾。〝画工〟ではなく〝アーティスト〟たらんとした暁斎。

4人の個性的な絵師たちを通して、死ぬまで絵筆をとろうとする絵師の執念と矜持に迫る力作。

解説・岡崎琢磨

みんなの感想まとめ

絵師たちの執念と矜持を描いた本作は、江戸時代から明治にかけての浮世絵の世界を背景に、個性豊かな絵師たちの生き様や葛藤を深く掘り下げています。主人公の芳藤は、自身の才能に苦しみながらも、絵を描くことへの...

感想・レビュー・書評

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  • 明治維新に翻弄された絵師、歌川芳藤。
    彼の生涯を描いた作品。
    一つのことを貫き通した彼の人生は辛かったのか、満足するものだったのかはわからないけれど、極めるということはこういうことなのかも知れない。

  • 入院中 4冊目。
     もっともっと浮世絵や美術史、文化史について学びたくなった。義務教育レベルの知識しかないので、作者が意図している情景が十分にイメージできなかったかもしれないが、ストーリーとして、絵師や周りの登場人物の生き様を追いかけるだけでも十分に読み応えがあった。
     自分も今は、ただベッド上にいて、将来への不安を抱えながら時間が過ぎるのを待つ身だが、自分の大事にしているものは何なのか、自分の生きる道は何なのか考え、矜持を持って生きたいと思う。
     本作の幾次郎は「奇説 無惨絵条々」の幾次郎なのでそこを踏まえて「奇説-」も再読したい気持ちになった。それぞれの生を全うできるように。

  • 歌川国芳の弟子の芳藤の話。
    芳藤にとっての浮世絵とは。絵師とは。

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著者プロフィール

1986年東京都生まれ。2012年『蒲生の記』で第18回歴史群像大賞優秀賞を受賞。2013年『洛中洛外画狂伝』でデビュー。2018年『おもちゃ絵芳藤』で第7回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。演劇の原案提供も手がけている。他の著書に『吉宗の星』『ええじゃないか』などがある。

「2023年 『どうした、家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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