青田波 新・酔いどれ小籐次(十九) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2020年11月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784167915872

みんなの感想まとめ

成長と人間関係の深まりを描いた物語が展開され、読者を魅了する作品です。酔いどれ小籐次とその息子・駿太郎の活躍を通じて、親子の絆や仲間とのつながりが鮮やかに描かれています。今回は高尾山からの帰還後、薫子...

感想・レビュー・書評

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  • 酔いどれ小籐次シリーズの38作目
    青田波 ー 新・酔いどれ小籐次シリーズ(第二期)19作目
    2020.11発行。字の大きさは…大。

    来島水軍流の剣の達人・酔いどれ小籐次こと赤目小籐次と、息子・駿太郎の成長物語です。

    此度は、高尾山薬王院から帰って来た酔いどれ小藤次と元祖鼠小僧次郎吉の子次郎が三枝薫子姫を助けて活躍します。

    大身旗本三枝は、大名・旗本の官位を左右する力を持つ高家肝煎大沢に、息女・薫子姫を渡し、官位をもとに戻してもらおうとした。
    薫子姫は、高家に抱かれたあと小籐次が高尾山の琵琶滝の研ぎ場で磨いた菖蒲正宗の懐剣で、自害をする覚悟で有ることを見て取った小籐次と子次郎は、高家を隠居に追い込み姫の危難を救う。

    長屋の差配で錺職桂三郎が、金春屋敷近くの久慈屋家作で「錺師芝口屋桂三郎」の看板を掲げて独立します。

    【読後】
    佐伯さんの本を読むのを毎回楽しみにしています。
    此度も、読後感が良く、小籐次、おりょう、駿太郎の一家を見ていると、心が和み、笑顔が出ます。これからも続きますように。
    2021.01.21読了

  • 2020年11月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ19作目。懐剣の姫と桂三郎さんに小藤次ファミリーが助力する。小藤次が高家への対応を悩み、隠居に追い込むところが面白かった。いつもと変わらない、大団円が楽しい。

  • 新・酔いどれ小籐次のシリーズも19作目。「新」ではないシリーズも19作だったので、併せて38作。いつもながらに、佐伯泰英のシリーズは長い。これは、キャラクターが読者に好かれているからだろう。人と人とのつながりがまた新たなつながりを生む。そんな感じでキャラクターワールドが構築されていき、それぞれの登場人物がそれぞれにいろいろなものを抱えている。そんな様が生き生きと描かれ、かつ、勧善懲悪で楽しい物語である。本作も前作からのつながりの中で気持ちの良い結末を見せてくれる。欲を言えばもう少し剣劇を見せてくれても良いのにと思うくらいか。

  • 御鑓拝借酔いどれ小籐次
    すっかり人格者になって、江戸中から多くの人が助けをもとめてそれを叶えていく
    長いシリーズで新だけでも19作目だから、多くの人間模様が交差するため一冊の間に多くの問題が交通渋滞を起こしている
    前ふりが長く大起草だった割りにはあっさり解決するのも忙しいサラリーマンが通勤の友にするのに最適の一冊です

  • 毎回仄々とした雰囲気のあるシリーズ。
    子次郎との関わり、薫子姫との関わり。
    幼い頃駿太郎を預かり、貰い乳などして、世話になりっぱなしだった長屋の飾り職人、桂三郎一家との関わり。

    今回も蕎麦屋の主人が言うように、歳をとっても、頼りにされる小藤次だった。

  • 高尾山詣の騒動を終えて江戸に戻った小籐次一行。後始末に菖蒲政宗の懐剣の問題に、お夕の父の悩みにと、相変わらずの大忙し。駿太郎が弱くなったのか壮吾が強いのかなんて考えてしまいました。薫子さんはもう出てこないのだろうか。

  • 人は年齢を重ねると、なぜ時代小説に親しむようになるのだろうか。久しぶりに本シリーズを読んで、その理由が少しわかった気がする。

    時代小説の世界には、「人情」「恥」「恩」といった価値観が、いまなお揺るぎないものとして息づいている。現代社会では薄れつつあるこれらの感覚が、ここでは当たり前のものとして描かれているのだ。

    現役時代、人は生産や効率、あるいは正義や公平といった基準の中で生きている。しかしリタイア後、消費だけの生活に移ると、人と人との関わりや自然の営みに、より強く心を動かされるようになるのかもしれない。

    本書の題名である「青田波」も、そうした感覚に静かに寄り添う言葉である。田起こしから稲刈りに至るまでの稲作の営み。その成長期である夏、青一色に広がる田が風に揺れるさまは、どこか心を洗うような清涼感をもたらす。秋の実りの黄金とは異なる、生命のただ中にある風景である。

    作中では、おりょうが久慈屋隠居・五十六の床の間に掛ける軸の題材として、この「青田波」を思い描く場面から題名が取られている。

    物語としては、数巻前から登場していた鼠小僧の真意が明かされ、小藤次に近づいた理由が浮かび上がる。また、高家肝煎の悪辣な人物を小藤次が成敗するくだりは、実に痛快である。

    人の情と自然の移ろい、そして勧善懲悪の爽快さ――それらが静かに、しかし確かに胸に沁みてくる一冊である。

  • 桂三郎の件といい、鼠小僧ほ件といい、これまでは巻き込まれながら渋々問題解決に乗り出していた小籐次が、やけに積極的になった。
    確かに良い話なんだけど、己れの高名や権力者との関係を利用しているきらいもあり、少しモヤモヤする。

  • 前作で解決してなかった懐剣に関する話がメインで、それに加えて長屋のお夕の父親の飾り職人、桂三郎の独立問題も並行して語られる。最近は小藤次自体の剣戟はぐっと少なくなって来たなあ。まあ、今回はそういう相手もほとんど登場しないが・・・

  • どこまでも頼られる。

  • 「酔いどれ小藤次」を久々に読んだ。派手な剣技はなかったが人情にあふれていた。
    第19巻目にして、「酔いどれ小藤次」で主題とするところが定まったような気がする。

  • 第十九弾
    江戸での日常の始まり?まだお姫様の件が
    その前にお夕の父桂三郎の仕事の件が、気弱い桂三郎の後押しをして独立へ
    そして悪辣な高家肝煎の根回し後の成敗、最近は相手が弱すぎるが

  • 青田波のイメージがよかった。おりょうさん、絵にはまってきましたね。

  • 江戸時代は江戸の真ん中近くに広い田んぼがあったのね!

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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