任務の終わり 下 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2021年2月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784167916527

感想・レビュー・書評

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  • 「ミスター・メルセデス」
    「ファインダーズ・キーパーズ」
    に続く三部作、3作目です。
    ああ〜〜〜‼︎ ラストはもう、泣けて泣けて…(これに関してはネタバレなし)

    続けて読んでよかった。ものすごく面白かった‼︎
    これのドラマのほうを先に観てはいたけど、実はシーズン途中で観られなくなって止まっていたんです。(我が家のTV事情で)でも、役者のイメージがハッキリあるので、もう読んでいて画像が浮かぶ浮かぶ…そういう面では、特にホリーの心身ともに強くなってきた変化と、ホッジスとの信頼関係が、感情移入たっぷりで、嬉しい気持ちで読んでいました。

    それにしても、やっぱりキングの発想って凄いと思う。実は解説にもあったように、私も今作を読んでいて、映画「ヒドゥン」を思い出した。でも、それだけじゃない、1〜3作、それぞれの事件の特徴は違えど、全て繋がってるあたり、キングの筆力の凄みを感じるのでした。これは絶対シリーズを順番通りに読んだ方がよい作品ですね。

    完結編ってことは、もう続きはないのかなあ…ちょっと寂しい。
    シリーズ初めでは、傍目で見ていても心配だったホリーがものすごく感張ってここまできたので、どうにかして(ラストでちょっとその可能性もなきにしもあらずな感じだったし)また続きが出ないかなあ?とちょっと小さな期待をしつつ…涙ウルウルで読み終えたのでした。歳の差とか、男女差とかそういうものを超えた信頼や友情って良いよね、やっぱりそれも愛なのだわ。ビル・ホッジス、ありがとう!

  • 2024/3/9読了
    〈ビル・ホッジズ〉シリーズ第3作。『ミスター・メルセデス』で深刻な脳損傷を負った筈が、超常的な能力を手に入れてしまったブレイディ・ハーツフィールドとビル・ホッジズとの最終決戦。自身の自殺願望がありつつも、他人を支配して自殺に追い込むことに喜びを感じるブレイディと、膵臓癌に冒され命のタイムリミットを意識せざるを得ない中、ブレイディの企みを阻止しようとするホッジズとの対比が痛々しいまでに鮮やか。それにしても、機械音痴のホッジズが携帯メールの着信音の設定を変えたりマナーモードにしたりが出来ずに周りに迷惑を掛けている描写が、最終決戦での逆転劇の布石だなんて、誰に判る? 御大は凄いよ、凄すぎる。

  • キング初の三部作、最終巻読了!
    結論から言うといつものキングで終わったなという思いでいっぱい。
    せっかくのミステリ、異色の三部作という新鮮さだったのに、どんどん″いつものキング″になっていった。
    そのいつものキング大好きなわけだけど、本シリーズに限ってはそこを期待して読んだわけじゃないので、多少残念な気持ちはある。
    それでも面白さは間違いなくて、見事に一作目に呼応した作りに感心しきり。
    こちらが予想した結末にならないのは相変わらずで、そこもキングの素晴らしいところ。ただ今回は予想をはるかに超えてくるスケール感はなかった。
    アイデアは変わらず豊富で、きちんと時代に沿った描写を盛り込むのが上手い。ご本人はTwitter投稿する程度にはネットは使えるみたいだけど、あの年齢で考えられないほど意欲的な内容に驚く。
    とは言うものの、ホッジズの悲惨な描写が多くて気分も落ち込むし、静かなエンディングも他作品と比べると余韻が少なめ。
    三部作の中では二作目が一番良かった。
    やはりキング作品は少年と作家が題材になってるものが飛び抜けて面白い。

  • 物語のラスト。ハラハラしながら読み進めましたが、そうかぁ、そう繋がったかぁ。
    キングの邪悪なものに対峙するこちら側の友情が大好きです。何度読んでも感動するし、たまらないし、また読みたくなりますね。
    #任務の終わり #スティーブンキング

  • 上を読んだので続けて読みました
    良かったです

  • キングさんの珍しきミステリー三部作のラスト、読み終えました。
    ホラーでも見られるキングさんの臨場感溢れるラストはそのままに、しっかりミステリーしていて楽しかった。ラストなんかもすっきり終わりながらも哀愁漂うitとかのような終わりでとても楽しかったです。サンキューだぜ、キング!

  • 3部作、計6冊の締めくくり。
    なぜかここに来てサイキック要素がふんだんに盛り込まれるので評価が別れるかも。
    ただし、グイグイ読ませる力技は現在、というか益々磨きがかかって全く飽きさせない。

  • 初キング作品良かった!!!

    1部はちょっと物語の動き悪くて読むの辛くて時間かかったけど、2部は夢中になって読んじゃったし、この3部の伏線回収と締めくくりが良かった。

    また数年後に読み直したい。

  •  「ミスターメルセデス」の完結編。

     まぁ、何をどう書いてもネタバレになりそうなので、難しいのだけど。

     美しい物語だったと言えるのだろう。
     確かに、残酷だったり醜悪だったり、目をふさぎたくなるようなシーンは多々あった。
     けれど、だからこそ命は輝く。炎の中からフェニックスが再生するように、たとえその器が変わっていたとしても、命はきらめく。

     大事なのは、そのことを信じられるか、ということなのだろう。

     それが、主人公サイドと犯人サイドの違いなのだろう。

     にしても、こんなに早く続きが読みたいと、読まなきゃって思うのと同時に、残りページが少なくなるのが切なかったことはないよ。

     最高でした。

  • 面白かった!
    ラストも納得できる終わり方。
    自殺という社会問題もテーマに扱われていて、
    考えさせられた。
    個人的には、ホリーの成長とホッジズとの関係性がとてもいいなと思った。
    終わってしまうのは寂しいけど、
    読んでよかったです。

  • 3作目にしていつもの怪異が出てくるが、必要ないと思える程登場人物に感情移入した。

  • 「任務」・・そうだったのか・・宿命の強敵ともいうべき悪魔ブレイデイとの闘い。
    終えてみるとサスペンスというより、ホラー。しかも随所に現代の、文化発達?の終焉に姿を現す「人と死」について考えるキングの呟きがある。

    キングならではの考えは正鵠を射ている。

    ジェローム、ホーリーとのタッグの紐帯が徐々に強まって行き、ビリーが彼らを見る目、彼らがビリーを支える気持ちが愛すべき温度に高まって行くのを感じた。

  • んでこれは『氷』とは打って変わって、長く親しんできた著者による新たな挑戦「探偵小説」の第3部にして、本領発揮のスーパーナチュラルへ回帰した、実にリーダビリティが高くて、ストレートに心に響く物語。
    最悪のシリアルキラーが、脳に損傷を受けて動きもままならないまま怒りや憎しみを募らせていく様も、また一転、自殺に対して決してしてはならないものだと強く訴えるテーマも、かつて交通事故で長く死線をさまよったご本人のうちに育ったものなのでしょう。心動かされます。
    書いておく。
    「ある人たちが魂を売ってでも手に入れたがっているものを…つまり、苦痛と無縁の健康な肉体を…あっさり無頓着に浪費してしまう人たちもいる、という思いだ。なぜそんなことをする? なぜなら、そういった人たちはめをふさいでいるか、怯えの感情があまりにも強いか、あるいは自分のことだけで精一杯であるせいで、地球がつくる暗いカーブの先にある次の夜明けを見通せずにいるからだ。次の夜明けは必ず訪れる…人が息を吸っているかぎり」
    息をしつづけよう。

  • あまりにも、いいタイミングで、助けが来るとは!
    できすぎ感がなくもないけど…

    これで…
    本当にこいつは、消えたのか?
    なんか、信じられない…イヤな感じが残った…

    最後の戦いに勝って、任務完了。お疲れ様。

  • 2021/6/5購入

  • ホッジズとホリーそしてジェローム三人のタッグは最強に感じる。それにしても電脳の世界が脅威に思える。
    思い出したのは「ワン・ゼロ」

  • 【キングにしか書けないホラー・ミステリー】奇怪な能力を駆使して大量殺人を企む殺人鬼を傷だらけで追う退職刑事。恐怖の計画を阻止せよ。ミステリーとホラーを融合させた大作。

  • 文庫落ちにて再読。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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