本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784167916558
作品紹介・あらすじ
大手出版社を定年退職後、カルチャースクールで小説講座を持つ澤登志夫、69歳。女性問題で妻子と別れて後も、仕事に私生活に精力的に生きてきた。しかし、がんに侵されて余命いくばくもないことを知るとスクールを辞め、人生の終幕について準備を始める。
講座の教え子・26歳の宮島樹里は、自分の昏い記憶を認めてくれた澤を崇拝し、傍にいることを望むが、澤はひとり冬の信州へ向かった。
澤は、最後まで自分らしく生きることができるのか。「ある方法」を決行することは可能なのか…。
プライド高く情熱的に生きてきた一人の男が、衝撃的な尊厳死を選び取るまでの内面が描きつくされ、深い問いかけを読者に与える傑作長編
解説・白石一文
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
死生観を深く問いかける作品であり、主人公の尊厳死を選ぶ姿が印象的です。定年退職後、余命を知らされた主人公は、最後まで自分らしく生きることを模索します。教え子との複雑な関係を通じて、愛と死の意味を考えさ...
感想・レビュー・書評
-
滅びの美学。
死生観をこれでもかこれでもか、と問いかけられている気がするので、正直、この作品が合わない方もいるかも知れない。言うて、どんより重い雰囲気が延々続くので。
だけど、私は割と好きな作品。
強烈なメメント・モリ作品だと思う。
死に至る老人登志夫のわずかな生の匂いが尿の匂い、というのがリアル。
それをきっかけに一瞬だけ抱きすくめられる樹里。
「おれのことを小説に書け」と切望されるのだけど、男女の愛なのか、死にゆく者から生者へのバトンパスなのか、ものすごく複雑な感情が混ざり合って、二人のその一瞬の抱擁が、なぜだか永遠の重さに感じられて切ない。
でも。
たぶんこういう死に方、いいな、自分もこんな感じで人生を終えたい、という人、結構多いんじゃないかな。実は私もそうなので。できるかどうかは難しいけど。
人生のピリオドの打ち方って難しいね。遅すぎても醜いし、早すぎてももったいない。なんて、俗物な私は思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
死に対する気持ちに共感出来る。
小池真理子氏の著書と知らずに読み、本作について考える。 -
内容が重くなかなか読み進められず。
内容に反した日差しの暖かい日に読むのがおすすめ。 -
死を迎える時、どのような心境になるのか?考えさせられた。
-
年配のおじさんの人生の内容、
死に向き合う、平凡なおじさんの人生なので、
途中で読むのをやめしまった。 -
読んでいて決して愉快な気分になる本ではない。が、死を前にした、そこそこ社会的な地位を得ながらも身寄りのない、孤独な人の内面が突き詰められ、丁寧に描き出されており、引き込まれる。
周りの風景や人々のちょっとした動き、表情などが見逃さず描写されており、そこからまた想像が膨らみ、状況がリアルに迫ってくる。楽しい終わり方ではないが、何かにつながる事も予感させ、
「重い.暗い」だけではない、力強さも感じさせてくれる物語だった。 -
定年退職後はそれまで勤めていた出版社の関係で、文芸アカデミーの講師を努めてした澤。
癌が見つかり、その職も退くことに。
妻と娘は、澤の愛人問題で離婚してから疎遠となっており、孤独な身である。
そこへ現れたのが、文芸アカデミーの生徒だった樹里だった。
澤が引退の日にやって来て、澤の病気を知って何かしたいと申し出る。
少しの間に二人の時間はあったが、澤は自分の最期を決めており、樹里を遠ざける。
孤独な者が自分の最期を感じた時、どのように幕を下ろすか…決して他人事ではないと感じる場面が多く、胸が締め付けられるような感覚が襲った。
2022.11.13 -
中々重みのある作品だった。人の死というテーマに真っ向勝負する圧倒的な筆致の高さに舌を巻いた。そしてあまり知られていない尊厳死ということについても、考えるきっかけになった。人は死をどう選ぶか。死を選ぶことは権利なのか、それとも悪なのか。
-
小池真理子さんの小説はひどく久しぶり。「尊厳死」というテーマに魅かれて読んだ。
イメージしていた尊厳死とはずいぶん違うような気がする。
尊厳が感じられなくてむしろ自殺のお話0r自裁か自決。
癌はもう他人事ではない。足下まできている。
だから尊厳死のことを知りたい。でも尊厳死ってなんだろう。
この小説はそのことを教えてはくれなかった。
大げさに言えばポルノっぽい。
女性が書いている老いた男性のなにか。
それが尊厳死と関係あるのかなとぼんやり思った。 -
死にゆく時間がわかるのはいいような、悪いような。ある程度の歳を重ねないと共感できないかも。昨今の感染症で、どの年代でも死と隣り合わせである。
-
2~3の間。読了。記録。
-
かつては出版社で編集者としてがつがつ働き家庭を顧みなかった結果、離婚、そして退職後は小説の書き方講座の講師をしていたが癌が再発しもはや治る見込みのないことを知った69歳の男性が主人公。
講座の受講生だった若い女性と個人的な交流をすることになり、彼女の若さなどを目の当たりにすることである決意を固めていくことになる。
帯に尊厳死と書いてあったので、安楽死を扱ったものかと思っていたが、末期ガン患者の逃げから来る単なる自殺だった。それを尊厳死と呼ぶのかどうかは置いておいて、もしそれを考えさせたいのであればもっと自殺は罪かどうかとか安楽死などについて全段で述べられるべきではないかと思う。
印象は、末期ガンに侵されたおじさんが若い子と知り合ったけど特になにもなく自殺する話と言う感じ。 -
【この尊厳死は、罪なのか? ある男の決意を描く傑作長編】情熱的に生きてきた。最後まで自分らしく、望むことは罪なのか。尊厳死を描く圧倒的長編
著者プロフィール
小池真理子の作品
本棚登録 :
感想 :
