草原のコック・オー・ヴァン 高原カフェ日誌II season2 (文春文庫)
- 文藝春秋 (2021年3月9日発売)
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感想 : 17件
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784167916589
作品紹介・あらすじ
東京の大手出版社の女性誌副編集長までつとめながら、家庭生活のストレスから自律神経に失調をきたし、退社して、百合が原高原でカフェ「Son de vent(ソン・デュ・ヴァン)」を開業した奈穂。
モラハラ夫との離婚が成立し、村役場につとめる青年・村岡涼介と恋仲になり、ひよこ牧場を切り盛りする工藤南ら地元の友人や、大手リゾート企業の会長「田中さん」に支えられつつ、自転車操業ながらカフェを営業し続けている(シリーズ第一巻『風のベーコンサンド』)。
二年目に入り、この地に元ロックスターの青年・森野大地がやってくる。人気バンドのギタリストだったが、あるスキャンダルのせいか、世間を避けるように暮らしている。
が、実は彼はワイン醸造という”本当の夢”を実現するため、百合が原にやってきたのだ。
保守的な地元の人々は彼に冷たい。
だが同じく都会からここにやってきた奈穂は、大地のことを放っておけない。
人生の挫折を経て、立ち直ろうとする女性の奮闘が、高原の四季、おいしそうなカフェ料理、そしてこの巻ではワインの世界も加わり、描かれる。
読みながら、心と体に滋味しみわたってくる物語。
みんなの感想まとめ
人生の挫折を経て新たなスタートを切る主人公の奮闘が描かれた物語で、都会から田舎に移り住んだ奈穂がカフェを開業し、地元の人々や新たな仲間たちとともに日々を過ごす様子が魅力的に描かれています。元ロックスタ...
感想・レビュー・書評
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「高原カフェ日誌」2冊目。百合が原高原でカフェの二度目の秋が深まる頃から始まる物語。
前作のレビューにいただいたコメントに本作は『もっとドロドロ』とあったので、どうなることやらと読み始める。
最初は荒地だった土地を買ってブドウ栽培を始めようとする元人気ロックバンドのギタリスト・大地を肴にした井戸端会議や結婚式の二次会をはじめとしたカフェの様子やらで普通の話だったが、大地の今を追うテレビ局や恨みを抱く女性が登場したところから少しずつ不穏な空気に。
大地のことを放っておけなかったり大地にコーヒーをかけた女性に頑なに謝罪を求める奈穂の姿にも違和感。
加えて、久し振りに会った喫茶店でひとり喋りまくる涼介の話に閉口し、その後も登場人物それぞれが長々としゃべる会話が頻出するのには降参、最後のほうは読み飛ばし。
涼介と奈穂の成り行きや大地を含めた彼らを巡る詮索やお節介は流行らないメロドラマみたいで、おいしそうな料理も霞んでしまった読後感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前作が高原の爽やかな作品だったので、すぐに注文して読んでみたが、真逆のような内容だった。
新たな住人が来たが、元ロックグループのメンバーで有名人。突然グループを抜けたこともあり、ボーカルの自殺もこの青年のせいにされるという、ワイドショーのような話題。恨みに思うファンやマスコミが押し寄せる。
主人公の菜穂は友人として庇うが、周囲の老人達を中心に二人の関係を邪推されたり、挙句の果てには葡萄では無く大麻を育てていると噂を広げられる。
柴田よしきさんの文体は一人一人の会話が長く「」が2pに亘るものも多い。延々と暗い回顧の一人語りが続くと飛ばしたくなって来る。
最後には何とか帳尻を合わせたように前向きな形で終わったので、息が付けた。 -
有名観光地ではない高原で、編集者の仕事を辞めてカフェを開いた菜穂の、二年目の日々。
たった一人で店を切り盛りすることの大変さが、相変わらず読み取れない。
営業時間に調理するだけではなく、接客も、仕込みも、清掃もひとりでやるのだ。
そして、経営の問題。
こだわりのメニューに対して、自己評価の低い菜穂のつける価格は安いように思える。
だけどほぼ常連ばかりのカフェでは、高い価格に設定しようがない。
毎日日替わりメニューで、フードロスはどうなんだろう?
物語よりもそういう些末なことが気になってしょうがないのは、私が悪い。
でも、都会から来た元ギタリストが村の年寄りやマスコミの噂の種になり、それに振り回される菜穂たちの話が今回のメインだとしたら、ちょっと弱いかな。
菜穂と涼介がちゃんと恋愛してラブラブなのは良かったけど。
それよりも本当に料理が美味しそうで。
鶏の赤ワイン煮を作ってみたくなりました。 -
一人一人の喋りが長すぎて、会話ばかりで話が進んでいく感じで少し辟易。
噂話渦巻く田舎の狭いコミュニティって、なんて息苦しいんだろうと思う。
しかしそれを受け入れてその土地に根付く決心をした新参者の奈穂や大地に、幸多かれと願います。
奈穂の料理はどれもとても美味しそうで、彼女のカフェも季節感豊かな百合が原高原もとても魅力的でした。 -
1作目の方が高原の爽やかな感じが漂っていて、読みやすかったなぁと思う。
けれど、人間誰しも色々あるよね…と思わせられる本作もまた面白かった。
どちらか選べと言われたら1作目の方が好きだったかなとは思うけれど、実際の人生に近いのは2作目かなみたいな感じ。
だからこそ、1作目の方が好きなのかもなぁ。
物語の中でくらい、ちょっと現実離れしててもいいじゃないと思ってしまう性格なので。笑
細かいけれど、友達や彼氏との会話であっても菜穂がちょいちょい丁寧語?になるのが若干気になる。笑 -
前作の空気感が好きで続編を読んでみたけど、前作の方が好きかな。
でも、お料理にはすごく興味が持てた。 -
文庫になるのをとても楽しみにしていた。
柴田さんにしては毒のないシリーズ。
ストーリー自体はそれほど斬新でも印象深くもないのだけれど…とにかく料理が興味深い!!
前作でコンフィはまってしまい、今回はコック・オー・ヴァンは既に作れるのだけど、トマト入りのおでんとか何かと気になるメニューが出てきて食べたくなる。
柴田さんは本当に料理も食べる事も好きなんだろうと思う。こういう和み系の話もたまにはいい。 -
登場するお料理がとてもおいしそう!
タイトルになっている"コック・オー・ヴァン"は、鶏肉の赤ワイン煮だそうです。
どんな味?と、今一つ想像がつきません。
多分、我が家では作らないだろーなぁ。 -
他人の気持ち、自分の、挫折、正面から向き合うのはなかなか難しいね。
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1作目のほうが好きだけど、楽しめた。
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高原のカフェ。
新作メニューや経営の事で頭を悩ませる事も多いだろうけど、こういう丁寧な暮らしに憧れる。 -
202103/前作同様、現実はそううまいこといかないよね的な若干ファンタジーではあるんだけど、だからこそ現実世界に疲れた心がほっとする物語というか。
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【傷ついたギタリストを癒すものは?】奈穂のカフェ「Son de vent」二度目の秋が深まる。百合が原高原にやってきた元ロックスターとの交流が村人の好奇の的に。
著者プロフィール
柴田よしきの作品
