影ぞ恋しき 下 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2021年4月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167916725

みんなの感想まとめ

物語は、歴史的背景を基にした武士たちの生き様と愛を描いています。三部作の完結編では、主人公たちが直面する様々な駆け引きや戦いが展開され、特に大阪城での最終決戦が緊迫感を醸し出します。蔵人と清四郎の苦悩...

感想・レビュー・書評

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  • 「いのちなりけり」「花や散るらん」に続く三部作の完結編!
    って三部作だったの?
    前2作を読んだのがブクログの記録によると、約5年前。
    自分のレビューも紐解きながらの読書となりました。

    下巻です。
    大阪城で対峙する右近。
    ここから、様々な駆け引き、戦いが行われることに、さらに敵方として登場するやはり隠密の根来衆。
    根来衆、ののうの千代達、藤左衛門達の戦い。
    そんな中から藤左衛門が良い味を出してきます(笑)

    いよいよ、追い詰められた、蔵人と清四郎。
    右近との最終決戦となります。
    生き残ることができるのか?

    蔵人の生き様、咲弥の覚悟、夫婦の愛が染みます!

    三部作で読まれた和歌が解説に書かれています

    春ごとに花のさかりはありなめどあひ見むことはいのちなりけり
    いかにせん都の春も惜しむけれど馴れし東の花や散るらん
    色も香も昔の濃さに匂へども植ゑけむ人の影ぞ恋しき

    もののふの物語、もののふの純情の物語。清々しい読後感。
    一作目から順に読むことをお勧めします。

  • 綱吉時代に敷かれた悪政を、徳川家宣と弟越智右近は儒教を中心とした教えによる、貨幣改鋳の改善、長崎貿易の制限などを目指す正徳の治を行おうとしていた。表舞台は、家宣。裏舞台を右近が担うことになっている。右近は、隠密を使い意に反する勢力や秘密を知り過ぎた者たちを粛清していこうとしていた。その対象に、雨宮蔵人や冬木清四郎も入っている。
    結局、綱吉時代の側用人柳沢吉保と家宣側の新井白石や間部詮房などの政争に巻き込まれる形である。さらには、勘定奉行の荻原重秀までが登場してくる。
    最終決戦の地として選ばれたのが、楠木正成が落命した湊川であった。
    越智右近は、雨宮蔵人と一騎打ちをするが、互角の戦いの中、隠密磯貝藤左衛門の銃撃により雨宮蔵人は瀕死の状態になる。
    右近は、留めを刺すに及ばずと言い渡し。蔵人側の仲間にも危害を加えずに、撤退する。
    蔵人は鍋島藩から駆けつけた、咲弥の介抱により回復する。
    そして、以前蔵人にもらった和歌の返歌をする。

    実に美しい話だと思いました。歴史背景が勉強不足でまだまだ追いついて行けなかったですが、家宣と右近が目指した正徳の治の話なども詳しくはしらなかったので、勉強になりました。
    右近が蔵人の留めを刺さなかったこと、磯貝藤左衛門を放逐したことで忍の望月千代と暮らせるようにしたこと、都で蔵人ですれ違った時に付き人に、懐かしき友であると答えたところなどカッチョ良かったです。
    なお、家宣は3年、家継は4年しか在位はなく
    家継の母、天英院に右近(松平清武)に将軍職を継ぐよう勧めていたのも知らなかったです。8代将軍になっていたらどんな世になっていたかなと興味がわきました。

  • 蔵人と咲弥の口から語られる武士として、夫婦として、人としての生き方は、あまりに気高いだけに聞いた人に最初は戸惑いや嘲りを与えるものの、彼らが本当にその言葉通りの生き方をしている姿を見て改心とまではいかないが微妙に影響されていく様子が良い。
    人は皆このように生きるべきだと葉室氏からの最後のメッセージをいただいたように感じました。

  • 生活環境が変わり、一月は一冊も読みきれませんでした。久しぶりの読了、投稿です。 このシリーズも完だと思うと淋しい。 第一巻では切なくもありましたが、こうまで崇高な景色になるとは。 千代と藤左衛門もなんか良い。

  • 【ついに葉室ワールド最終章刊行!】主君の仇と将軍綱吉を狙う、香也の許嫁冬木清四郎。次期将軍の思惑も入り、大きな政治に翻弄される蔵人と咲弥。恩讐の果ての大団円。

  • 改めて、書く人によってずいぶん違うものだなぁと思うけど…
    今回そう思ったのは…脇?である"忍び"達。
    他の作家の作品だと、人間離れし過ぎているような印象が強かったり。
    でも、この作品の中では"忍び"でも、人間なんだなぁと思った。

  • 雨宮蔵人シリーズ三部作下巻でもあり、葉室作品最後の作品でもあるとのこと。
    武士道とは?夫婦とは?親子とは?を考えさせられる作品である。最後の切れ味の良さも葉室作品の特徴である。
    葉室さんは何故こんなにも早く亡くなったのか?寂しい限りである。

  • 73

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著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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