武士の流儀 (五) (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2021年4月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784167916787

作品紹介・あらすじ

道をあやまるものたちを、
放ってはおけない!

酒問屋に嫁いだおはまは、
姑と夫からの辛い仕打ちに耐える日々を過ごしていた。

ある日、憔悴してふらふらと大川に近づいたところに
桜木清兵衛が通りかかる。

身投げしそうな様子を案じて声をかけた清兵衛は、
おはまを送り届けるのだが……。

町奉行所で風烈廻りの与力だった
若隠居・清兵衛が庶民を助ける
人気シリーズ第5弾!

みんなの感想まとめ

人生の流儀をテーマにしたこの作品では、登場人物たちがそれぞれの苦しみや孤独を抱えながら、他者を助ける姿が描かれています。酒問屋に嫁いだおはまは、姑や夫からの辛い仕打ちに耐え、自らの命を投げ出そうとする...

感想・レビュー・書評

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  • 武士の流儀というよりは、より広く、人生の流儀というテーマになってきた。

    家庭内不和、まさかの貧困。

    [この世に楽なことなどない。
    みんな苦しみもがきながら生きているのだ。自分だけが不幸だと思うのは身勝手なことだ。

    そんな幸せな人はいない。ほとんどの人は、苦しんだり、辛い思いにたえて、ほんの少しの幸福を得ることができると思うの。]

    夫婦で価値観が合っているところが、面白い。

    妻に先立たれて支えがなくなって男の再出発や、孤独から立ち直る料理人の話。

    孤独な男の話は、身につまされる。

    [人の命には限りがある。これからはその恨み辛みを水に流し、人のいうことを受け入れ、そして褒めてやれ。]

    有限性を意識しつつ、如何に生きるか。

  • 2021年4月文春文庫刊。書下ろし。シリーズ5作目。お節介夫婦、恋、鮨飯、板前、の4つの連作短編。武士の流儀というより人の目指す流儀と考えた方がしっくり来るような清兵衛だけでなく妻の安江さんと二人しての世話焼き、お節介ストーリー。各話ともひとまず、問題は解決されていますが、後日譚があってもおかしくない感じがします。そういう話もあっていいんじゃないでしょうか。

  • 4話からなる。
    医師の 病気の判断間違いで、、引退した清兵衛。
    夫婦2人になって、毎日、出歩く事をしている 清兵衛だが、35ページの妻の安江さんから、昭和の時代の妻の立場を 想像していた。
    夕餉の支度を終えて、主人の帰りを、今か今かと待っている妻!
    そんな思いを、夫は、気づいていないと……。
    古女房を無下にしている!と、述べている。
    この時代では、言えない言葉で あると思うけど……

    「お節介夫婦」
    おはまと言う若女将が、自殺を考えているのを、止めるには、……
    清兵衛と安江は、知らぬ顔が、出来ない。
    人から、御節介と思われようが、人助けに、奮闘する姿は、微笑ましい。

    「恋」
    息子 真之介の恋!
    武士の 嫁取りの 難しさもある。

    潔く、祝う気持ち……剛勇潔白で、あらねばならぬ。と!

    「鮨飯」
    妻を亡くし、気力を無くした才次郎は手札と十手を返納。
    落ちぶれて日雇いの仕事で、毎日を過ごす中、甘く悪い誘いに、誘われる。

    そんな中、清兵衛が、事を犯す前に気づく。
    真面目に働けるのだから……と、諭す。
    未然に防ぐ事が出来て、良かった。
    安江さんの手料理も、心を温かくしてくれている!

    「板前」
    武士なのに、次男坊は、将来が
    明るくない。
    己の才覚で、将来の道を開拓していかねばならぬ。
    梅次郎は、親からの温かみ無く、過ごして来たり、言いたいことも言えずに 我慢して来た事が、酒へと逃げ道を 作っていた。

    酔った時に、聞いてはいけない話を聞いて、命を狙われる。

    料理の腕は、この上なく上手いのに……
    そんな、息子位の歳の梅次郎を、清兵衛夫婦は、見捨てて置けない。

    優しさのある終わり方だった。

  • 2022.09.07

  • 私が、コレクションしているシリーズ物。
    北町奉行所与力を労咳で引退し息子に譲った若き隠居。
    桜木清兵衛は、遺書の見立て違いで気管支炎で完治。暇だらけの隠居時代を妻安江と二人暮らしで散歩ばかりをして、暮らしている。

    元々敏腕の与力、ついつい市井の人々を観察しては、通りかかった災いに手を貸してしまう。妻からはもはやおせっかい病といわれている。

    こんかいも、与力をしている息子の憂鬱や、昔馴染みの元岡っ引き、腕はいいのだが生来実家でも冷たくされ、人付き合いのできない板前などを救うことに。

    このシリーズ、全編悲惨な情景もなし、殺し合いや、剣撃も少なく、大きな事件を解決するでもなく淡々とすうんで行くのだが、それがじんわり心に響いて気持ちの良いシリーズなのだ。

    時代小説というジャンルではあるが、もしかしたら精神衛生上の癒しを与える読み物でもあると思う。

  • 【夫婦そろってお節介!? 若隠居が庶民を助ける!】酒問屋の嫁・おはまは、姑と夫から辛い仕打ちにあっていた。ある日、思いつめて川に向かうが、そこに桜木清兵衛が通りかかり……。

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著者プロフィール

1955年、熊本県生まれ。脚本家などを経て、94年に作家デビュー。近年は時代小説に力を注いでいる。人気シリーズに「隠密船頭」(光文社時代小説文庫)、「浪人奉行」(双葉文庫)、「武士の流儀」(文春文庫)などがある。

「2023年 『大河の剣(七)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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