神様の罠 (文春文庫 つ 18-50)

  • 文藝春秋
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本棚登録 : 336
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167917029

感想・レビュー・書評

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  • 江神サイドの有栖川さんのパズルものは面白かったな。

    あとは好みの問題もあるので。

  • めちゃくちゃ豪華な作家陣でしかも書き下ろしなの!?ってことで、発売日を心待ちにしてた!

    乾くるみは、イニシエーションラブしか読んだことないけど、次から次へとよくアイデア浮かぶわ~と思った。読み終わった後で見方が全く変わる。

    大好き米澤穂信!凶器はなんだ?というミステリーですが、終わり方のなんとも言えん後味の悪さが大好き。仄暗い。どんな凶悪犯よりも怖いわ、ここに出てくるやつ。無邪気に残酷。

    芦沢央はコロナ禍について。めっちゃ面白い~っていう話ではないけど、グッと来た。誰もが最初から悪意を持ってるわけじゃない。

    大山誠一郎は初めて聞いた作家だったんだけど、アンソロジーって筆力が顕著に出るからかわいそう。
    他が良すぎたのか。

    有栖川有栖は有名だけど今回初めて読んだ。結構キャラものなんだね。凸凹先輩が好き。パズルとミステリの違いが面白かった、なるほどそういう展開に行くのかという驚き。学生アリスシリーズ読んでみよう。

    辻村深月はね~~コロナ禍の現実を突きつけてくれた。私は正直日常生活に全く支障がないんだけど、こういう現実があるって言うのをわからせてくれた。経験してないからわからないんじゃなくて、それを想像してわかるようにするのが作家なんだね。話の展開は読めるけど、そこに至るまでの葛藤とか現実がうまいわ。

    この中でどの話が好きかって聞かれたら、米澤穂信かな~。でもそれは読み終わった今日の感想であって、また変わってくるかも。
    アンソロジーとしても完成度高い話でした。

  • 『夫の余命』完全にやられた。読み終えた瞬間に後ろから読み直し。キラキラしたお話が、真っ黒な話に転換された。

    『崖の下』これはちゃんと決着するの?残り5ページでそう思ったが、見事着地。途中で出てきた氷柱が凶器に違いないって思ったわたしは何?米澤作品には、知識欲をくすぐらさせられる。

    『投了図』つらい話。現実にきっとあちこちで起こっていると思うと。

    『孤独な容疑者』ん?事件直後にわかったんでは?ちょっと無理ありすぎな。

    『推理研VSパズル研』青い目緑の目の謎解きもよくわからないし、結局、何?わからない。

    『2020年のロマンス詐欺』そうなんだろうなーと思って、あー、やっぱりってちょっと残念がらせておいて、落とした感情を引き上げてくれる流石だなって思った。きっと前にすすめる。

    圧倒的に『夫の余命』が好み。

  • 今の時代感をうまく閉じ込めてる感じがする

  • ほとんどが知っている作家さんだったので、手に取ってみた一冊。

    乾くるみさん
    時を遡っていくストーリー展開が面白かったし、短編なのにしっかりと練られた伏線とその回収がかなり良かった。

    米澤穂信さん
    米澤さんの作品らしく仄暗い感じがたまらなく好みだった。ミステリーとしても完成度が高かった。

    芦沢央さん
    今もなお人々の生活を変えてしまうコロナ禍の中での話。鮮やかな心理描写が相変わらずだし、タイトルと重なり合う部分に思い至ったときの切なさがかなり好みだった。

    大山誠一郎さん
    初めて読んだ作家さん。面白くないわけではないのだが、ほかの作品と比べると少しだけ見劣りするような気がした。可もなく、不可もなくという感じ。

    有栖川有栖さん
    筋道だった、論理的なミステリーは今まであまり読んでこなかった通り、少しだけ苦手だった。好みではないけどかなり面白いなとは思った。

    辻村深月さん
    コロナ禍で、期待していたものとは違う孤独な生活を強いられてしまった男子大学生の話。辻村さんの、コロナ禍で感じる息苦しさや孤独さを切り取る心理描写に惹かれつつ最後まで読み切れた。ストーリー展開としてはありがちかもしれないけど、とても面白かった。

  • 豪華な短編集、すべて間違いなくおもしろい。

  • 辻村美月さんの作品を読みたくて手に取り、あわよくば他の作家さんを開拓したいと思い読みました。

    短編集なので、6人の作家さんの作風が濃縮されている感じで、とても良かったです。同じ本にまとめられているので、作風とか似ているのかな?っと予想していましたが結構違いました。話自体も全然違います。(普段読書しないので、そういうものならすみません汗)色々な作風に触れたくなってきた人にはいいと思います。星一つ足りないのは、やはり好みがあるからで、それぞれの作家さんの作品を知っている人はその方のだけ読み込んで、あとはサラサラって感じでもいいのかな…

    普段あまり読書をしておらず、知っている作家さんが少ないので、これから他にもどんどん読んでいこうと思ってます。
    ひとつの話の長さも久しぶりに本を読む人には丁度いいと思いますし、繰り返しになりますが、色々な方の作品が読めるので、同じような状況の人がいたら、おすすめです!!

  • 「夫の余命」(乾くるみ)
    ある夫婦を死が別つ時点から時間を遡って、二人の物語を描いていく。
    結末を知ってからもう一度読み返すと、自己犠牲の精神に溢れていた夫の言動が、ただのクズ野郎であったことが分かって面白い。
    ちょっと描写に強引な部分もあって、完璧な叙述トリックとは言い難いけれど、乾くるみさんらしい見事な叙述ミステリ。


    「崖の下」(米澤穂信)
    雪山で遭難し死亡した男が、実は他殺であったことが判明する。
    犯人は一緒に遭難し意識不明の重態になっている男であるのは間違いなさそうだが、刺殺した凶器が現場から見つからないことから断定をすることが出来ない。
    果たして何が凶器で、犯人はそれをどこに隠蔽したのか、が本作の謎である。
    「これ」が凶器になったケースは寡聞にして知らない。意外な凶器という意味ではなかなか衝撃的。


    「投了図」(芦沢央)
    コロナ時代でなければ書かれなかった物語。
    将棋のタイトル戦が行われるところに「中止」を求める張り紙が。
    夫の仕業ではないかと怪しむ妻だが、その動機が分からない。
    将棋好きで、かつてはプロ棋士を目指したほどの夫がタイトル戦が地元で行われることを喜びこそすれ、妨害するとは考えづらいからだ。
    しかしそこには意外な理由があった。
    キレイにまとまっている芦沢央さんらしい一作。


    「孤独な容疑者」(大山誠一郎)
    倒叙ミステリは大好き。
    平凡ではあっても、途中までは面白く読んだ。
    犯人が別人と入れ替わることでアリバイを確保するくだりは蛇足。
    何の伏線も無く唐突過ぎ。
    それよりも倒叙の部分をもっと凝ればよかったのに。
    このアンソロジーはかなりレベルが高いと思うのだが、本作が足を引っ張っている。


    「推理研VSパズル研」(有栖川有栖)
    内容云々よりも……と言ったら有栖川有栖さんに失礼かもしれないが、僕は正直、EMCの面々が出てくるだけで十分満足。
    パズルそのものはロジック的には間違っていない気がするのに、そんな風になるわけないだろという結論になるのが面白い。
    論理遊びでしかないパズルに、物語を見出してしまうEMCの面々には脱帽だが、これがミステリとパズルの最大の違いなのだろう。
    ミステリにはストーリーがあり、パズルにはそれがない。
    どちらが優れているという話ではなく、僕はミステリの方が好きだ。


    「2020年のロマンス詐欺」(辻村深月)
    コロナ禍で思うようなキャンパスライフを送れなかった青年が、振り込め詐欺に巻き込まれていく。
    実直で真面目で、でも世間知がなくうまく立ち回ることができない彼にやきもきしながら読んだ。
    その愚直さで人生をドロップアウトしそうになり、逆にその愚直さで窮地を脱する。
    そんな彼に、明るい未来が待っているといいなと思う。
    コロナで暗いばかりの日本に明るい光が差すといいな、という辻村深月さんの想いが読み取れるようだ。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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