世界を変えた14の密約 (文春文庫)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 文藝春秋 (2021年6月8日発売)
3.57
  • (3)
  • (5)
  • (3)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 149
感想 : 6
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (560ページ) / ISBN・EAN: 9784167917159

作品紹介・あらすじ

私たちの過去、現在、そして未来はすべて企業が決めていた!

イギリスを代表するジャーナリストが世界のタブーを徹底追及。英BBCが番組化し大反響!
日本では単行本刊行当時、「林先生の初耳学」(TBS系)で紹介され、話題になった書の文庫化。

【現金の消滅】
1998年、スタンフォード大学。のちのペイパル創業者達が出会い、始まった。

【熾烈な格差】
2009年、中間層消滅を予言した銀行家。富裕層OR貧困層ビジネスへと舵が切られた。

【ダイエット基準】
ダイエット関連業界の儲けのために、BMIを27から25に引き下げ、肥満人口を増やす。

【買い替え強制の罠】
1932年、電球の寿命が6カ月に決められる。アップル製品のバッテリー問題も。

【フェイクニュースの氾濫】
1981年、マードックとサッチャーが取引。有名メディアが買い取られる。

ほかにも、【投機リスク】【租税回避のカラクリ】【薬漬け】【改革されない働き方】【新自由主義の誕生】【企業の政府支配】【AIに酷使される未来】【知性の取引】【21世紀のインフラ】にまつわる密約など。

文庫解説:佐藤優

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

企業の影響力が私たちの生活や社会の構造をどのように形作ってきたのかを探求する本です。冷徹な事業判断や密約が、貧富の格差を生み出し、中間層の消失をもたらしている様子が描かれています。特に、企業が政府の役...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いわゆる陰謀論の本でした。途中で少し読むのが辛くなり、飛ばした

  • 損得勘定に基づき冷徹に下された事業判断、問題を作り出して解決策を売ること。それが世界を変えた。貧富の格差が種の格差になり、ロボットが人間の奴隷を使う未来。中間層が消え、再分配は政府ではなく企業が決める。

    現代の様々な最新、賞賛するような本ばかり読んできたこと、異なる見方もあるということを知った。特定個人の密約じゃなくても、世の流れがなるべくしてなってきたのじゃないかな、と思った。

  • 納得できる項目だけではない。
    ちょっとこじつけっぽいかなと感じるところもあり。
    全体的に見ればそういうことだろうなって思えるが。

  • ほとんどの病気の治療薬が開発され、健康寿命がのびた今、製薬業界はどうやって生き延びようとしているか?

    しかも莫大な資金を投入し、独占的に販売することにより開発資金を回収していた多くの薬に特許切れが迫っており、特許が切れれば、別の製薬会社がその薬を製造・販売ができるようになる。
    それは製薬会社にとっては死を意味する。

    そこで製薬会社は目線を変えた。
    今ある病気を治療するのではなく、現代生活そのものを薬に依存させれば良い
    現代生活につきものの不安やノイローゼに健康被害のラベルを貼ることで病気を発明した。ある日突然、多くの病気が突然出現したのだ

    健康な人に薬を飲ませ、予防医療としてそれを一生続けさせようと。
    お得意様を人口の半分を占める病人から、もしかしてらいつか病気になるかもしれない100%の人たちに広げられる。
    病気になるリスクがどれほど小さくても問題ない。予防薬を処方しておけば良い。そうでない人にはなんらかの曖昧で新しい病状や病気の診断をすれば良い。
    製薬会社の仕事は病気を治すことから、病気を作り出すのが仕事になった。

    いきなり、これまで誰も知らなかったありとあらゆる症候群が現れ、一般に認知され、病気の定義が日常生活の大部分を網羅するようになり、数千数百万人の人たちに影響を与えることになった。
    もしか以前にそんな症状が出ていたとしても、これまでに病気として診断されたことはなかった。

    だからこれからは違う。誰もがそうした病名を知るようになった。注意欠陥障害、躁鬱病、OCT、OCT、HRD、PTSD、IBS、メタボリックシンドローム、PDD、生理前症候群、そしてSAD。
    そんな略語の話に加えて、珍しい恐怖症や依存症も生まれた。ツルツルの表面を怖がったり、バーゲンセールに乗り遅れることで不安になったりする症状にも、それらしい病名がついた。
    これまで何十年もの間存在していた症状で、苦しんでいる人がいる場合、診断と投薬はその人たちにとって価値があるはずだ。しかし、病気の定義を広げ、一般に認知させるところに、ビジネスチャンスがあった。これまで病気として診断してもらえなかった数百万人の人たちが、診断を受けられる。彼らが今や患者になった。

    これにはいい面もあった。深刻な過敏性腸症候群や強迫症強迫性障害に苦しむ患者の問題が認知され、社会が彼らを信じるようになった。大孤立することもなく、支援組織を作り、この時間の質から自信をもらうことができた。そうした診断は人々の人生を良いほうに変えた。しかし純粋な感情でない人たちの巨大な市場は食い物にされた。病気かどうかの境目にいる数百万の人たちに何らかの診断が下され薬が処方されるようになった。

    ◆うつを憧れの対象にする
    現代生活のパンフレットには不幸せという商品は載っていないので、薬でそれを取り除こうとする。いつなんどきでも幸福な状態がノーマルであると思っている。そんなことありえないのに、人生はこうあるべきという現実離れした期待を作り上げてしまっている。だからノーマルになるために薬を必要としている。
    抗うつ剤のプロザックは当初痩せ薬として開発されていたが、開発に行き詰まり計画的にうつ市場にプロザックを押し込んだのだ
    プロザックはその後ハピネス産業を花開かせることななった
    とはいえ、
    抗うつ市場はすでに混み合っているのが問題だった。プロザックが目立つには独自のセールスポイントが必要だった
    そこであるものを編み出した
    うつを憧れの対象にすることだ
    プロザックはうつから恥や汚名を取り除き、前向きなライフスタイルの選択肢として売り込まれた。
    うつの悪い点は気分が落ち込むことだ。プロザックを飲んでいることを自慢できるような雰囲気を作り、患者が口コミで広げてくれれば、大ヒット商品になる。
    プロザックは飲んでいることを公言できるはじめての抗うつ剤となった。しかも、効き目があり年間60億ドル稼ぎ出している。
    ニコニの顔の絵文字のようなハッピーな状態にそぐわないちょっとした気分の揺れには、いまや病名があり、ウキウキした気分にさせてくれる薬もある。
    どんな気分も処方薬で普通の状態に戻せるようになった。行き過ぎた多幸感も、落ち着きのなさも、退屈も、うつも、達成カタも燃え尽き症候群も、貧困も、その間にある何もかも
    それはギャドセンが夢に見た、現代生活に対処するための薬であり、どんな感情の浮き沈みも麻痺させる薬だ

    100年前と比べて今の家庭の方が経済的なプレッシャーが大きいのだろうか?そんなことははない。だが期待値は今の方が高い。

    うるさい子をADHDに

  • “密約”等と言えば、或る事象の背後に少数の関係者達による申し合わせ、または暗黙の了解のようなモノが存在していて、御蔭様で最近の展開が見受けられるとでもいうような、或る種の「陰謀論」というようなことを想起するかもしれない。が、本書はそういう内容でもない。
    現在の世界で、人々の暮らしや社会は、史上の如何なる時代の人々も経験していないような速さで変質し続けているかもしれない。そういうような変化は、或る時点での少数の人達の話し合った事柄、構想した事柄が契機で何かが起って、そこから展開し、現在に至って「思いも掛けぬ凄い動きになる可能性?」となっているのかもしれない。本書は、そういうように「思いも掛けぬような様相になるかもしれない、様々な分野の動きを一寸考えよう」という中身なのだと思う。
    本書の著者は、英国で所謂“調査報道”という内容を綴る方で、そしてその“調査報道”の内容に依拠した映像コンテンツを制作しているという方である。眼前に在る「今日の世界」への道筋について「多分アレが契機で?」ということが示され、「こういう方向に向かっている?」というような予想し易い展開が示されるという内容だ。そして全般に「善いか?とでも問われれば、即答はし悪い…何か引っ掛かるが、と言って、如何しようということを簡単に論じられるのでもない。他方で、本当に善いのかという思いを禁じ得ないような…」という、「世の中、本当にこういうことで善いのか?よく解らないじゃないか?!」とでもいうような、著者の逡巡というのか、迷いのようなモノが滲んでいる内容であるような気がした。そして、読んでいて「本当にこういうので善い訳か?」というような念が沸き起こることも禁じ得ない。そういう辺りで少し「複雑な読後感」を抱くと言わなければならないかもしれない1冊だと思った。
    「世界は、等しく不平等になりつつある」というように文庫本の帯に在った。が…この国では「寄って集って相対的に貧しいという状況に突き進んでいるのかもしれない…」とも思えるような雰囲気も否定出来ない中、やや複雑な想いでこの「世界は、等しく不平等になりつつある」を読んだ。
    「全然知らなかった…」を知る契機になったとか、「知っているようなつもりで不鮮明…」が明らかになったとか、そういうのとも違う。「巧く言葉に出来ないのだが、漫然と感じる、些か不穏かもしれない空気感」とでもいうようなモノに、少し“形”を与えてくれたというような、そういうことを本書を読んで感じた。
    史上の如何なる時代の人々も経験していないような速さで変質し続けているような人々の暮らしや社会という状況は、個人が如何思おうと、如何行動しようと、余り変わらないのかもしれない。が、「本当にそれであなた自身は善いか?」と、「自身の課題」として考えることは随意な筈だ。「その他大勢の“自主研究”…顧みるに値せず!!」と切り捨てられることは必定かもしれないが。それでも、或いは所謂“ディストピア”の物語の系譜となる文学が描く世界以上の状況が現実になるかもしれない世界で、「自由な個人」として色々と考えてみたくはなる。
    複雑な読後感の1冊ながら、広く御薦めしたい…

  • 【テレビ番組「林先生の初耳学」で紹介され、話題になった書が文庫化!】もし私達の生活を根底から変えたのが、役員室やゴルフ場で秘密裏に交わされた密約だったら? 恐ろしくもスリリングな一冊。 

全6件中 1 - 6件を表示

ジャック・ペレッティの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×