手紙のなかの日本人 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2021年7月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167917272

作品紹介・あらすじ

夏目漱石、親鸞、織田信長、明智光秀、勝海舟と西郷隆盛、永井荷風、小林一茶、良寛、太閤秀吉、細川ガラシャ……歴史を彩る文人や武人、22人の手紙。
無心状であれ、恋文であれ、遺書であれ、それらは真率な感情が綴られ、思わず笑ってしまったり、あるいは襟を正したり。
「いろんな人たちと一杯やりながらの会話を楽しむつもり」で、歴史探偵・半藤さんが美しい日本の手紙を読み解いた名著復刊!
ラインやメール全盛の今だからこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

みんなの感想まとめ

手紙を通じて、歴史的人物たちの人となりや感情を深く掘り下げる作品です。夏目漱石や織田信長、細川ガラシャなど、22人の手紙が取り上げられ、各々の個性や背景が浮かび上がります。特に、一茶の自由な生き方やガ...

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。残された手紙から、その人となりを分析する。登場するのは一茶、漱石、信長、細川ガラシャなど。一茶の欲望のままに生きた姿には悪い意味で驚き。ガラシャは性格があまりよろしくなかったと書かれていて、それもよく言われるガラシャのイメージと違い新鮮ではあった。事実はわからないが。恋文は残さない方がいいですね。書いた当人も時が経てば恥ずかしいだろうし、当人以外も目にした時、どうしたらいいのやら(笑)。そう思ったのは谷崎潤一郎のラブレターで。そのラブレターもある意味、名作。

  • この本は難しい!と思って読むのを止めてしまう人も居るのではないか、と考えるくらい旧字や漢詩などの多い本でした。しかし、ものすごく様々な人々の色々な場面の手紙が取り上げられていて時間はかかっても非常に面白い本だと思いました。

  • 半藤一利の歴史を彩る文人武人の手紙をテーマにしたエッセイ集『手紙のなかの日本人』を読みました。
    半藤一利の作品は、昨年読んだ『日本型リーダーはなぜ失敗するのか』以来ですね。

    -----story-------------
    歴史探偵の名著復刊!
    夏目漱石、親鸞、織田信長、明智光秀、勝海舟と西郷隆盛、永井荷風、小林一茶、良寛、太閤秀吉、細川ガラシャ……歴史を彩る文人や武人、22人の手紙。
    無心状であれ、恋文であれ、遺書であれ、それらは真率な感情が綴られ、思わず笑ってしまったり、あるいは襟を正したり。
    「いろんな人たちと一杯やりながらの会話を楽しむつもり」で、歴史探偵・半藤さんが美しい日本の手紙を読み解いた名著復刊!
    ラインやメール全盛の今だからこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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    富士総合研究所が発行する月刊誌『Φ・fai』に1999年(平成11年)1月号より12月号に連載された作品に書き下ろしを加え、2000年(平成12年)に刊行された作品……歴史を彩った文人武人22人の手紙を、彼らと「一杯やりながらの会話を楽しむつもり」で読み解いた一冊です。

     ■建礼門院の「消息」から―"まえがき"にかえて
     ■屹立する親鸞 温かい親鸞―仏の御恩を報じまゐらせたまふになりさふらふべし
     ■闘う宗教人にして詩人 日蓮―昼夜耳に聞くものは、枕にさゆる風の音
     ■簡潔無比の織田信長―猿帰り候て、夜前の様子、つぶさに言上候
     ■ 「逆順無二」 明智光秀のクーデタ―本能寺において信長父子を誅し、素懐を達し候
     ■婦唱夫随の秀吉とおね―ゆるゆるだきやい候て、物がたり申すべく候
     ■細川ガラシャ 貞女か烈女か―御心に入候て御うれしく候
     ■歪曲された淀どのの哀れさ―江戸にもわもじをするすると誕生にて御入り候
     ■大高源五の孝子の面目―是かぎりの文にてござ候
     ■裏も表もない良寛禅師―ハイ今日は雑炊の味噌一かさ下されたく候。ハイサヤウナラ
     ■苦闘する煩悩の人 小林一茶―長々の留主、さぞさぞ退屈ならんと察し候へども、病には勝たれず候
     ■気宇壮大すぎた佐久間象山―丁度大たらひの下にはまぐり貝御座候様に見え申し候
     ■吉田松陰 穏やかにして気魄あり―僕は忠義をする積り、諸友は功業をなす積り
     ■天馬空を征く 坂本龍馬―一人の力で天下動かすべきは、是また、天よりする事なり
     ■勝海舟と西郷隆盛 政治家と革命家―現時に臨み候ては此の勝先生とひどくほれ申し候
     ■乃木静子の死と「母の訓」―女大学をよくよく御覧相成たく
     ■よき父親の夏目漱石―御父さまは此手紙あおむけにねてゐて万年ふででかきました
     ■永井荷風における「女の研究」―しみじみお咄し致す折もあるべきかと、それのみ楽しみに致し候
     ■山本五十六 名をも命も―月明の夜又は黎明を期し全航空兵力を以て全滅を期し敵を強襲す
     ■「サムライたれ」と説く小泉信三―君の出征に臨んで言って置く
     ■香淳皇后の微笑のかげに―B29は残念ながらりっぱです
     ■「遺書」と「恋文」のことなど―"あとがき"にかえて
     ■参考文献
     ■解説 "傾斜" 半藤末利子

    世を騒がせた豪傑も、貞淑の誉れ高き女人も、手紙を読めば思いのほか、繊細で、あるいは大胆で……「文は人なり」なら「手紙もまた人なり」、、、

    思わず微笑を誘われる、飄々たる手紙、なりふり構わぬ恋の手紙、襟を正す覚悟の手紙、人生の折ふしに綴った書簡は歴史の彼方から私たちに語りかけてくる……もしこの世に手紙なかりせば! 歴史の人々と語り合う愉しみもまた、なかったにちがいない。

    戦国時代から江戸時代、明治、昭和までの歴史上の人物22人の手紙を論評した作品……それぞれの人物の知られざる一面を知ることができましたね、、、

    煩悩への執着か……己に素直で欲望のままに生きた姿に驚かされた小林一茶、

    現実逃避か……国家の興亡を賭した戦争の指揮を執る現場の長としては信じられない内容の意外な恋文を書いた山本五十六、

    生まれ変わったとしても、わが子を選ぶなら必ず君を択ぶ……出征する息子への手紙に感動させられた小泉信三、

    が特に印象に残りました……手紙、書かなくなっちゃいましたねー それだけに貴重な記録ですね。

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著者プロフィール

半藤 一利(はんどう・かずとし):1930年生まれ。作家。東京大学文学部卒業後、文藝春秋社入社。「文藝春秋」「週刊文春」の編集長を経て専務取締役。同社を退社後、昭和史を中心とした歴史関係、夏目漱石関連の著書を多数出版。主な著書に『昭和史』(平凡社 毎日出版文化賞特別賞受賞)、『漱石先生ぞな、もし』(文春文庫新田次郎文学賞受賞)、『聖断』(PHP文庫)、『決定版 日本のいちばん長い日』(文春文庫)、『幕末史』(新潮文庫)、『それからの海舟』(ちくま文庫)等がある。2015年、菊池寛賞受賞。2021年没。

「2024年 『安吾さんの太平洋戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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