白魔の塔 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2021年10月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167917654

みんなの感想まとめ

テーマは灯台守という独特な設定を背景に、過去と現在が交錯する物語です。物語は、主人公が灯台に向かう途中での不安な体験や、灯台長の日記を通じて明かされる因縁に焦点を当てています。特に、白い怪異や過去の出...

感想・レビュー・書評

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  • 単行本でも読みましたが、文庫本では、ある元灯台守の話が特典でついているので購入。
    ミステリーだけど、ホラーの世界をしっかり味わうことができる作品。もちろん、謎解きが終わっても。
    解説の松江松恋さんの「目次から読者に騙りかける」という言葉で、最後にまた目次を見返した。
    ずっと不安がよぎる中読み進む感じ、こわかった。

  • 年末年始はホラーミステリー…と、読み始め…
    怖い
    曰くの森を彷徨う主人公…すでに怖い
    彷徨いつつも見つけた家は…(・・;)
    現れた幼さを残す女性と老婆のやり取りに、ほんわかしたり震えたり…
    灯台の歴史や知識が身につくこの一冊
    もちろん、灯台にまつわる怪談話もあり
    私的にはオススメ

  •  炭鉱での殺人事件から幾年、物理波矢多は灯台守になっていた。海上の安全を守る要として、気の抜けない僻地での仕事に就くことで国への貢献を果たそうとする。新たな赴任先へ向かう途中の海岸で白いもやのようなものを見るが、案内の水先人は口をつぐむ。20年前の言い伝えに込められた灯台守の真相は・・・?

    物理波矢多シリーズの2作目。前作で炭鉱夫の道を諦めた物理、勉学の末に新たに就いた職は灯台守でした。海沿いという僻地かつ拘束時間の長い仕事として奥方に嫌がられるような一方で海運の安全を守る誇り高い仕事でもありました。前回が炭鉱の蘊蓄で飾られたのと同様に今作は灯台の歴史に触れていく。そして海にちらつく白い影の謎、その正体は20年前のある灯台守の伝承にまで遡っていく。ミステリーというよりかはオカルト要素の強い物語でしたね。

  • 今回の物理の仕事は灯台守。冒頭の灯台の歴史の話が面白かったです。そしてその後に続く灯台に至るまでの山道でのゾワゾワくるストーリー。古典的なコワサでナイスです。全体的には面白くないわけではないのですが、このストーリー、まず何が謎なのかがわかり辛い。殺人事件が起こるのかと思いきや、そんな事件が起こるわけでもなく。かなり期待していただけに少し残念。それでも最後は、あー、そう繋がるんだというところは、三津田作品らしくて良かったかな。

  • 最後の2章までは、なんだコリャ?が延々と続く。
    まず最初の4割、主人公が森で遭難して全く話が進まない。
    そして次は主人公そっちのけで入佐加灯台長の体験談、昔話が更に多くの章を使って続く。
    その間、時折しつこく得意のミステリーうんちくや、灯台うんちくが挟まれる。(面倒になって途中は読み飛ばした)
    ここまでで、9割を費やす。
    そして、最後に簡単に不思議な部分は省いて、半ばこじつけ気味に説明して、オチとなる最終章で片付けて、灯台で波矢多ひな基本何も起こらないで「はい、おしまい」

    入佐加の長い長い語りの部分は、羅州丸の章くらいから違和感を覚え、これは波矢多が灯台に着いた時に誰も居なかったので、入佐加の日誌や日記を読んでると言うのがオチやなぁ、と気づいた。まぁまさか、波矢多本人がその自覚無しだったとは思わなかった。

  • 途中までは何が出てくるのかなってすごく楽しみですが、思い出話語りで後半終わる。主人公いる?

  • 物理シリーズ第2弾。前回は炭鉱での殺人事件でしたので、今回は灯台を舞台にしたクローズドサークルになるのかな、なんて思っていましたが思いっきり裏切られました。解説にもありましたが、全体の半分くらいが灯台に辿り着けずに迷い続けているという大胆な構成。ようやく辿り着いたかと思えば回想が始まって、気づいた時には灯台を去っているという、一体何を読んでいたのかと思ってしまう作品でした。それでもきちんと灯台の知識も盛り込まれていて、一連の怪異に対する解釈もされているので満足でした。
    これで何となくこのシリーズの方向性がわかりましたので、第3弾も早く読もうと思います。

  • 炭鉱夫から灯台守へ、いわく付きの轟ヶ埼灯台に赴任した物理波矢多。
    灯台の怪奇事件を心待ちにしていたら、なんと半分近く読み進んでも肝心の灯台に着かなくてびっくりwやっと到着したら灯台長の過去話が延々。それでも退屈しないのは、“白女”や“白もんこ”の白に纏わる不可解な出来事と謎に惹かれるからなんだろう。
    伏線の回収→新たな謎を残して終わるいつものパターンはもうやみつきの快感。
    白い人の正体はせつなかったな。まさに「物凄い偶然と必然と運命が集中した」ホラーミステリー。波矢多の新しい道の先に再び彼女は現れるのだろうか。

  • 物理波矢多シリーズの2作目。前作「黒面の狐」とはまた違った方向性で物語を展開してきたところが面白い。
    今回は「灯台守」テーマということで、灯台という閉鎖空間で過ごす男達に襲いかかる怪異モノになるか…と思いきやそうではなく、灯台が建つ地域(僻地)の因縁をテーマにした物語でしたね。
    一部と二部で現在と過去が語られ、第三部で解決篇を描きつつも、第三部のタイトルが「五里霧中」ってのが良い。この物語の展開のさせ方、大好きです。映像演出でも見てみたいぐらい、ここぞという見映えポイントでしたね。
    今回は怪異ウェイトが高いので、ガチ本格を求める人には評価は渋くなるかもしれませんが、怪異の雰囲気と物語の組み上げ方が大変私好みでした。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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