コンプレックス文化論 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2021年10月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784167917739

作品紹介・あらすじ

コンプレックスが文化を形成してきたのでは−−−−という仮説を立て、これまで熟考されることのなかった「天パ」「背が低い」「下戸」など10のコンプレックスをとりあげ、数々の文献をひも解きながらカルチャーを考察する。劣等感を武器にして作品を生み出してきた表現者たちへのインタビューも収録。
文庫特典対談:ジェーン・スー×武田砂鉄「東京育ちコンプレックスが抱く“上京”への憧れ」

「天然パーマ」
インタビュー:ミュージシャン 有馬和樹(おとぎ話)
天然パーマという自然エネルギー/カルチャーはクルンクルンが支えてきた

「下戸」
インタビュー:ミュージシャン 澤部渡(スカート)
「お酒飲めない」から生まれるもの/今こそ、下戸の反乱を

「解雇」
インタビュー:ハイパー・メディア・フリーター 黒田勇樹
「明日から来なくていい」と言われたので /切実な表現は残酷な解雇から生まれる

「一重」
インタビュー:アイドル 朝倉みずほ(BELLRING少女ハート)
二重ファシズムの中で/一重にしかできないことを探しに

「親が金持ち」
インタビュー:いきもの&クイズ好きミステリーハンター 篠原かをり
「あいつ、親が金持ちなんだぜ」 /親が金持ちならではの表現なんてあるのか

「セーラー服」
インタビュー:イラストレーター 中村佑介
直視できなかったから /スクールガールへのコンプレックス

「遅刻」
インタビュー:デザイナー・ソラミミスト 安齋肇
遅刻はアーティストへの近道 /絶対に負けられない戦いが、遅刻にはある

「実家暮らし」
インタビュー:現代美術家 泰平
実家暮らしならではの表現活動 /朝ドラと実家暮らし

「背が低い」
インタビュー:ミュージシャン 鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)
「背の順」で腰に手を当て続けた人たち/ジャニーズと自衛隊と韓流アイドルとチビ

「ハゲ」
インタビュー:臨床心理士 矢幡洋
ありのままの姿見せるのよ /ハゲまされている場合か

感想・レビュー・書評

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  • 今まで読んだのに比べてずいぶん軽い感じの文章に驚き。「下戸」「遅刻」は自分にも自覚あり納得。「セーラー服」の中村佑介さん「実家暮らし」の泰平さんのインタビュー面白かった。「遅刻」の安齋肇さんインタビューいい!ファンになっちゃうな。

  • 単行本の発刊は2017年ということで、2025年の現在にてらすとまたコンプレックスの置かれた立場は変わっている。今や小中学校ではあだ名の通用は厳しく指導されるため、あだ名で重宝されてきた外見を弄る言葉達は隠蔽されている。もうチビや天然パーマを他者から弄られる事は少ないだろうけど、当人からしたら身体的特徴は消えた訳でもないのに自虐風なオープンなネタとしてコンプレックスを表明することも昔より難しくなっている。
    コンプレックスを表す言葉の流通が抑制されると、コンプレックスを感じる事も減るのだろうか、消化されずくすぶり続けるのだろうか。

  • タイトルに惹かれて開いた本。

    シンプルに文章が巧くてページをめくるのが楽しい本でした!話の面白い教授の授業を受けているような気分で、良い意味で本を読んでいるような感覚があまりなかったです。
    内容に同意出来る出来ない、共感出来る出来ないは個人的にあまり関係がなくて、共感出来るところは出来るし、出来ないところは自分なりの考えを展開する良いきっかけになりました。刺激を受けられるとても楽しい本です。

  • これが上木されたとき、タイミング的にもう氏のファンではあったはずだけど、なぜ買ってなかったんだろう?と不思議に思いつつ、今更ながら入手・読了。文庫版あとがきでも触れられていたけど、直近の発信に見る氏の見解とは、少し距離がありそうな論旨も、本書内にはチラホラ。個人的に、対談の部分がやや蛇足に感じたんだけど、そのあたりも関係しているのかも。何にせよ、他の著作の方を、より好もしく思えたのは確か。

  • 徹底的に自己管理されたコンプレックスはジトっとしていないという言葉が残った。
    私もコンプレックスが多く、学生時代のヒエラルキーが下の方にいた人間なので、基本的に、カルチャーを摂取し、そのカルチャーから活力得て、何か創作意欲に変換して生きてきた。
    今となっては、生まれながら 全て持ち合わせていて、周囲に馴染める性格をしていなくて、偏屈で良かったと思える。
    社会との軋轢が生まれるたびに、何かに救われて、その何かに焦がれて、自分らしさを獲得してきたから。
    本書は、様々なインタビューから、コンプレックスを自己管理し、ポジティブに咀嚼する人達が出てきて、読んでいて面白かった
    差別ではなく違いとして、自分達を認め合えると面白いな

  • 今回は尖りすぎて共感少なめ

  • 想像がつくコンプレックスもあれば、意外なコンプレックスもあり興味深かった。セーラ服の章の諸々の批判には、クスリとしてしまった。

  • 必要は発明の母と言うが、コンプレックスは文化の母なんだと感じた一冊。

  • コンプレックスからクリエイティブが生まれる、的なことが色々こねくり回されて論じられている。わたしにももちろんコンプレックスはあるので、それはわかるなぁ〜という部分もあるけど、論がこねくり回されすぎて、ん?ん?ってなる部分もけっこうある。え、そんなにか?とか。わからない、切実にコンプレックス抱えてる人はこれくらい思ってるかもしれない。
    何より各章での著名人のインタビューが強烈。やっぱり何かを成すとか、創造してる人ってコンプレックス云々の前に変わった人が多いのだなぁ。最後の章だから印象強いのはあるけど、特に矢幡先生ヤバくておもしろい。遅刻の人の話もおもしろかった。
    コンプレックスのゲシュタルト崩壊が起こる本。

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著者プロフィール

武田 砂鉄(たけだ・さてつ):1982年生まれ。ライター。東京都出身。大学卒業後、出版社で主に時事問題・ノンフィクション本の編集に携わり、2014年秋よりフリーへ。インタビュー・書籍構成も手掛ける。「武田砂鉄のプレ金ナイト」(TBSラジオ)、「武田砂鉄 ラジオマガジン」(文化放送)パーソナリティ。『紋切型社会』(朝日出版社、のちに新潮文庫)で「第25回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞」「第9回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞。近著に『「いきり」の構造』(朝日新聞出版)、『テレビ磁石』(光文社)などがある。

「2026年 『べつに怒ってない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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