炯眼に候 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2022年2月8日発売)
4.24
  • (6)
  • (9)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 89
感想 : 7
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784167918262

みんなの感想まとめ

冷静で鋭い人間観察を持つ信長が描かれた短編集で、彼に纏わる7つの物語が織りなされます。各話では、馬廻の荒川新八郎と家臣の出会いや、毛利新介が今川義元の首を取る場面、信長暗殺を試みた杉谷善住坊のエピソー...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • それまでとイメージが若干異なる、冷静で人間観察の鋭い信長でした。

  • 筆者の着眼点こそが、炯眼に候。

  • 織田信長に纏わる7つの話を纏めた短編集。
    馬廻の荒川新八郎とその家臣甚弥が高野山で出会った将来を占う水鏡、今川義元の首を取った毛利新介と一番槍をつけた服部兄弟をめぐる偽首、信長を暗殺しようとした杉谷善住坊を描いた弾丸、天気を読む男を描いた軍師、木津川口の戦いの鉄甲船、長篠の戦い、本能寺の変を弥助目線から描いた首級など個性的で独創的な物語であった。信長はやはり炯眼の持ち主。

  • 解説にあるように、確かに意欲作と思う。

  • 鉄砲をどう運用すべきか?天候を予測するこたは可能か?織田信長による戦の勝利の裏側には信じられないほどの合理的思考があった。天下統一までの道のりにちりばめられた七つの謎を解き明かす。作家独自の着眼で誰も見たことのない信長像に迫る傑作歴史小説。

  • 信長を探偵的ポジションに据えた短編連作……ということだけど、各話の主人公はそれぞれ別の人物で、話によっては信長がほんの少ししか登場しない。そして、それぞれの話で登場するモブと思われていた人物が有機的に繋がり、他の話に頻繁に登場したり、あるいは主人公になったりするところが面白い。謎のトリック自体はそこまで難解ではなく、大筋の結末は読んでいて途中でわかることも多いけれども、なるほどあのシーン伏線だったのかという散りばめ方、因果関係の結びつけ方が上手いと思った。あと、主人公の人選も面白い。

    水鏡: オカルト仕立ての作品。若干荒川新八郎の心情変化が極端すぎるかな?高野の尼僧の煽りに笑う

    偽首: 登場人物全員キャラが立っていて、駆け引きも面白い名作。コミカライズしたらめっちゃ話題になりそう。この設定マジ?と思って史実の人物相関調べたら本当にそうなってて、びっくり。

    弾丸: 杉谷善住坊が重厚なキャラなのに依頼主の条件が厳しすぎるせいで完全にゴルゴ13並の狙撃力になってて、その部分は荒唐無稽なんだけど、話の筋道はよく通っている。なるほど。この作品で秀吉が唯一余裕を失った相手が善住坊……やっぱりゴルゴでは

    軍師: このトリックはコンカフェキャストと話すことが多いオタクには一発でバレます。だいたい誰かはこの話してるから。
    前話のモブ武将として登場している主人公又助の正体が本書での一番の驚きで、一二を争う面白さ

    鉄船: 冒頭の命題は確かに同じ疑問を持ってて、解決策もほぼ予想通りだったが、驚いたのはその先。局地戦の話ではなく、対毛利戦略を見据えた秀吉に唸らされた。あと、強烈な妄想癖属性を付与された九鬼嘉隆ワラ。これは軍師になれます。

    鉄砲: え?三段打ちは最近は……と思いつつ読んでいたら、ああそういう落とし所。確かに。戦術面での解決策と並行して描かれる明智光秀の様々な事情が最終話と絡み合っている。

    首級: 本能寺の変で討たれた信長の首は見つかっていないのですが、いったいどこに消えたのか?
    近習弥助が主人公の壮大なスケールの話。伏線びっしり。チンギスハーンの名前も出てきて義経伝説的なノリを最後に匂わせてくる。

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

木下 昌輝(きのした・まさき):1974年奈良県生まれ。2012年「宇喜多の捨て嫁」でオール讀物新人賞を受賞、14年単行本デビュー、15年歴史時代作家クラブ賞新人賞、舟橋聖一文学賞、咲くやこの花賞を受賞。著書に『天下一の軽口男』『つわもの』『敵の名は、宮本武蔵』『戦国十二刻 始まりのとき』『応仁悪童伝』『剣、花に殉ず』『愚道一休』など。

「2024年 『大江戸綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

木下昌輝の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×