死亡告示 トラブル・イン・マインド II (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2022年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784167918842

作品紹介・あらすじ

 ドンデン返しの魔術師、第三短編集。レギュラーキャラも登場する豪華上下巻の下巻が炸裂!
 リンカーン・ライム、キャサリン・ダンス、コルター・ショウら看板シリーズの長編はもとより、短編の名手でもあるディーヴァー。「このミス」2位となった第一短編集『クリスマス・プレゼント』、第二短編集『ポーカー・レッスン』は、それぞれ「Twisted」、「More Twisted」なる原題どおりのドンデン返しの連打で読者を驚愕の渦に巻き込んだ。

 8年ぶりの第三短編集はさらにパワーアップ。レギュラーキャラクターが総出演で暴れまわった上巻から一転して、この下巻では普段のディーヴァーとはちょっと違うスーパーナチュラル、オカルトめいた怪しい雰囲気の漂う作品も。そしてまさかまさか、リンカーン・ライム、死す――!?

 ファンだった作家の死に納得いかない、犯罪小説好きの刑事。「人間を悪に走らせる超常存在」と戦う心理カウンセラー。思わぬ難敵にぶち当たった尋問のプロフェッショナル軍団。一見事件性のない心中事件に挑む、内勤のオタクな「数学刑事」と無頼派剛腕刑事の凸凹コンビ。一癖も二癖もあるキャラクターたちが意外すぎる結末へ走り抜ける。
 そして表題作では、下巻唯一のシリーズ・キャラクター、ライムの「死亡告示」が公表!?

 ことこの短編集に限っては、「正義は勝つ」とは限らない。
「あなたがこれから目にするのは、あなたの予想を裏切るものばかりであるはずだ」(著者)
 人騒がせ(トラブル・イン・マインド)な連中の企みに翻弄される快感、徹夜必至の読書体験をお約束します。

みんなの感想まとめ

多様なキャラクターと意外な展開が織りなす短編集は、読者を驚きの渦に巻き込みます。各短編は、作家が普段のスタイルから一歩踏み出し、スーパーナチュラルやオカルトの要素を取り入れながらも、ディーヴァーならで...

感想・レビュー・書評

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  • いやいやいや面白かったぞ!

    本人曰く「書き手がいつものジャンルから離れてみたいと考えたとき、長編よりは短編のほうが挑戦のハードルが低い…………(中略)…………短編小説は、長編ほど読者に多くを要求しない。次回の長編はあなたが期待しているとおりの…………作品に戻りますよと長年のファンに約束したうえで、一編やニ編、よそのカテゴリーにお邪魔しても苦情は来ない」

    言ってるとおりのことを思う存分やってます
    そして長年のファンを自認する自分もまぁ短編ならねというスタンスだ
    そして各短編に込められた革新的な取組みは革新的な取組みが常にそうであるように初めは凡人たちの否定的な意見に晒されることになる
    凡人代表の自分もそう、これがいつかとんでもない長編の誕生のきっかけになるかもしれないから読んでおこう、まぁちょっとね、面白いかどうかでいったらまぁちょっとあれだけどね
    なんて思ってたら

    最後の中編『永遠』が出色の出来でした!
    このままの設定で明日から新しいシリーズが始まってほしいくらい
    いやもうすでに始まっていてもOKだ
    登場する二人の刑事がもう魅力的すぎるんです!
    中編なのでどんでん返しは軽めだけど脇を固めるキャラクターたちも粒立ってるし
    ディーヴァーファンなら大きな心で手に取るべき1冊!

  • 2014年3月刊のTrouble in Mindの翻訳を2分冊化しての2冊目を2022年5月文春文庫から刊行。プロット、カウンセラー、兵器、和解、死亡告示、永遠、の6編。和解のラストであきらかになる主人公の仕事に驚愕。一転して不穏な世界に引きずり込まれた。それにひきかえ、死亡告示は、リンカーン・ライムなので安心して楽しめた。数学刑事が出てくる永遠は、どうなる感が強く、楽しめたものの、展開がやや冗長。総じて、今回も楽しめました。

  • ジェフリー・ディーヴァー『死亡告示 トラブル・イン・マインドII』文春文庫。

    『クリスマス・プレゼント』、『ポーカー・レッスン』に続くディーヴァーの第三短編集のII巻。6編を収録。

    I巻に比べると明らかにパワーダウンした安っぽい短編ばかりが並ぶ。ちょいと捻って、結末をちょっと意外な方向に持っていけば読者は納得すると思っているような……

    『プロット』。捻りはあるが、ミステリー小説では、たまにあるパターン。ディーヴァーにしては珍しい凡作。ベストセラー犯罪小説作家のプレスコットの突然の死に違和感を抱いた犯罪小説好きのニューヨーク市警の刑事部長ジミー・マロイは……★★★

    『カウンセラー』。正気と凶気は紙一重。半捻りか一捻り程度と思ったら大間違い。しかし、これはミステリーではなく、一種のホラーか。ニームと呼ばれる人間を悪に走らせる超常存在と戦う公認心理カウンセラーは、街で見掛けた中学校教師に邪悪な影を感じ、悲劇を阻止しようとするが……★★★

    『兵器』。ディーヴァーにあるまじき安いプロットに驚く。囚われた男は拷問にも金にも屈せず、新しい武器に関して何も話さず……★★

    『和解』。この短編集の中では数少ない満足出来る作品の一つだろう。ハードボイルドっぽいピカレスクという感じ。疎遠のままに10年程前に亡くなった父親の謎めいた仕事や生活の断片をやっと知った男。男の正体は……★★★★

    『死亡告示』。表題作だけに期待は高い。リンカーン・ライム物。リンカーン・ライムが銃殺されるというショッキングな描写から始まる。ところが、これはある事件の犯人を特定するための大きな罠だった。意外にもありきたりのプロットに拍子抜け。★★

    『永遠』。これ程までに退屈な短編を読ませられたところにまさかの中編。完全に読む気が失せた。従い、評価無し。

    本体価格1,200円
    ★★

  •  短編集『フルスロットル』に続く『トラブル・イン・マインド』二分冊の後編。前編が、リンカーン・ライムの他、キャサリン・ダンス、ジョン・ペラムなど懐かしの主人公たちが活躍するのに比して、こちらは独立作品がほとんど。標題の『死亡告示』のみがリンカーン・ライムものだが、本書中では最も短いショートショートに限りなく近い短編。でもライムのアームチェアが表紙を飾っている。不思議だが出版社の意図が感じられ、それもまた理解できる。

     最初の一篇『プロット』は、スリラー作家の死を巡る短めの一篇だが、こちらと『死亡告示』は兄弟のような作品に見える。それと書く側の内なる深淵を覗き込んだら、えっ? となるようなひねりプロット。皮肉な真相には喜劇の一面も見える。

     次の『カウンセラー』は、オカルト&サイコ風味の語り口で始まる、とても奇妙でスーパーナチュラルな作品。こうした変化球も言わば広義でのディーヴァー節と言えるだろう。聞いたこともないような、全く奇妙なストーリーなのである。

     『兵器』はディーヴァーらしい大上段に構えた仕掛けとタイムリミット型サスペンスがブレンドした玩具のような作品である。それにしても結末がディーヴァーらしく後味が良い。

     『和解』は、父と子がどのように和解できるのか、はたまた距離が置かれたままの人生で終わるのかを、描くヒューマンなドラマ? さあ、そんなストレートに終わらないのが、ディーヴァーのおもちゃ箱的仕掛け。騙される快感は、本当にどこにでも潜んでいるのだから。

     『死亡告示』は、ディーヴァー死す、との死亡告知がタイトルになった実に小さく、かつ興味深い掌編。

     さて最後の一作『永遠』だが、これが凄い。本書の半分を占める230ページとなれば短編と言えるだろうか? ぼくの感覚では、限りなく長編に近い中編小説である。そして、長編小説なみにキャラが立っているので、是非、いつかシリーズ化して頂きなくなるような魅力的かつ個性的主人公なのである。

     その主人公とは数学の天才。何事も数学に置き換えて解き明かすその徹底ぶりが面白い。別に数学が苦手で嫌いなぼくのような読者でも楽しめたのだから、この主人公は是非再登場して頂きたい。その相棒刑事もなかなかいいやつでバディものとしても行けるし、犯罪者の側も、『カウンセラー』にも似たオカルト的サイコたちなので、この双方のツイストぶりが何とも傑作の匂い芬々といった空気なのである。

     短編集の掉尾を飾るこのラスト作品『永遠』を読むためだけでも本書の一読をお勧めしたい。ディーヴァーは、どこまでもディーヴァーなのであった。

  • 5つの短編と1つの中編。その中の「死亡告示」はショートショートみたいで楽しかった。「永遠」は中編ながら犯人逮捕に至ってもまだまだ続く不穏な感じが凄く良かった。

  • 筆乗ってるなー。

  • ジェフリー・ディーヴァーの短編集だったので。

    リンカーン・ライムは前にも死んだふりをしたことがなかったけ?
    という訳で、タイトル「死亡告示」にはだまされなかった。

    面白かったのは、数学の天才刑事のお話。
    統計上、病気を苦にして心中する夫婦にはあてはまらない「外れ値」だという
    新たな切り口で心中事件を調べ始める。
    捜査の手順がまったくわかっていないのに、
    突き進んでいくのには笑えた。

    「本物」の刑事からは馬鹿にされていたが、
    最後には相棒になるし、射撃の腕は披露するし、
    無事事件で知り合った女性とデートもできそうだったが、
    それもこれもアシスタントの応援があってだと思う。

  • 手練れだなー。安心して読めるなー。間違いないなー。
    短編集だが最後の1作は中編と呼べるくらいの量があって読み応え。そりゃあツイストも運びもすごいけど、ディーヴァーの真骨頂は共感できるキャラ作りにあるように思うよな、やや類型的とはいえ、細部が凝ってて深みがあり、好きになってしまうのよ。

  • リンカーンの短編目当てに読み始める。


    プロット
    高名なミステリー小説家プレスコットが、自分を死んだことにしたくてトリックをはるがファンであるポリスに見破られる
    小説家が自身の名を捨て、自分の実力で詩人として勝負したいということを聞いてポリスはプレスコットを見逃すという


    カウンセラー
    善良と思われたカウンセラーが実はマッドなカウンセラー、だと思ったらマッドはマッドでも論理的な計算高すぎるマッドでさいごはどうなるのだと思ったら、なるほどやっぱりなという話


    兵器
    表向きは政府と関わりのない組織だが、実は諜報部として動いている。今回の任務もアメリカを救うため、非合法な手段を使ってターゲットを追い詰めなければならない……と思っていたら、実は自分たちが政府にはめられていたという話。
    政府はこの組織が不要になったのだ
    感想:とりたてて語ることはない



    和解
    家庭を顧みなかった父親は実はギャング組織の暗殺者だった!
    と語る息子自身も暗殺者だったという話
    普通の営業マンが父への思いを引きずりながら故郷に立ち寄り、真実を知り、「父は家族を巻き込みたくなかったのだ、無関心を装いながら実は息子である自分のことを……」と思わせて、奇しくも息子は父と同業者になっていた。
    感想:意外といえば意外だが、惹かれるものはなかった



    死亡告示
    リンカーンの短編。
    犯人をおびき出すために、リンカーンが死亡したという喧伝しまくった


    永遠
    これは中編のボリューム。読み応えがある
    数学に強い異色の警官がとある事件に違和感を覚え、途中から典型的なアメリカン粗暴ポリスとタッグを組む。
    「えっ、あの人が犯人なの?」と思わせておいて実は違うという、いつものパターンが何度も出てくる。
    トリックというよりバディものとして楽しく読めた。数学警官は友人もたくさんいるしデートもするしスポーツもする、射撃もする有能な人。粗暴警官も実は……というのもありがちだけどそれが良い。

  • 図書館本
    永遠が良かった

  • 上巻に続き、バリエーション豊富な短編集。といっても最後の『永遠』は中編的な長さ。どちらかと言えば変化球的な作品が多かった印象ですが、その切れ味は抜群。どの作品でも、何てことのない話が、一つの文章でガラッと、趣が変わる楽しみが味わえました!

  • 「永遠」が良かった。やっぱりディーバーはある程度長いほうが楽しい。

  • ジェフリー・ディーヴァーの6篇の短編集

    うち1篇はリンカーン・ライムの話

    ラストに近づくにつれて二転三転していくのは相変わらず

    いつもとはテイストが違うな

    「和解」がいちばん意外なラストだったな

    「兵器」は痛烈なしっぺ返しだな

  •  ニームは人の本能の名残だ。のちにホモサピエンスとなる生物の心理的構成の一部で、生存に不可欠なものだった。初期の原人には、現代なら悪とか、犯罪と認識されるような行動が必要な場面がたびたび訪れた。つまり暴力に訴えたり、怒りや衝動、加虐的な気分、欲に屈服したりせざるをえない場面があった。しかし共同体が生まれ、発展するにつれ、そのような有害な衝動の必要性は薄れた。共同体を治める機関や軍隊、警察機関が、生存本能がそれまで果たしていた役割を引き継いだ。暴力や怒りなどの負の衝動は、不要になっただけでなく、共同体の利益違反するものとなった。

  • うーん。イマイチだったー。残念

  • 相変わらずの結末まで安心出来ない短編集。面白い。

  • 短編集全6編。どれも捻りが効いていて面白い、さすがディーバー安心して読める。特に中編サイズの「永遠」はシリーズ化して欲しい欲しいくらいである。

  • ジェフリーディーバーの短編、中編の作品。どれもこれも、文句なしに面白かった^ ^ 長編、改めて読み直してみたいなと思ってます。

  • 最初の方のいくつかの短編はディーヴァーらしくないプロットや、フィリップ・K・ディックのような不思議な世界観の話。あれ?どうしたのかなと思って読みすすめた最後の「永遠」は、これぞディーバーの本領発揮といえる作品でした。短編ではなく中編のボリューム。
    主人公と仲間のキャラも出来上がっているし、どんでん返しがこれでもかと続く。リンカーン・ライム、コルター・ショウに続く新しいシリーズのお試し版として読者の反応を確かめるために発表したのではないかと思うほどの作品です。

    前半の短編があれ?だったことについて、訳者あとがきを読んで理解できました。
    「短編集1巻「フルスロットル」の著者まえがきにあるように、書き手がいつものジャンルから離れてみたいと考えたとき(中略)一編や二編よそのカテゴリーにお邪魔しても苦情は来ない」
    ディーバーだってたまに違う趣向の話を書いてみたいですよね。でも、読者が納得できるように最後にこれぞディーバーって作品を用意して満足させる。さすがです。

  • 安定の面白さ。
    『永遠』を読んでて、もうすぐ終わりそうだから読み切ってしまおうと思ったら、まさかの最後に収録された作品だった。それくらい、事件が解決したと思ってからの展開が意外。読了感も良く、ディーヴァーなのにSF入ってる!という驚きがあり、フルスロットルの方に収録されたものも含め、この短編集で最も記憶に残ることになった。

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著者プロフィール

1950年、シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる。科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ(『ボーン・コレクター』他)や“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスのシリーズ(『スリーピング・ドール』他)は全世界でベストセラーになっている。ノンシリーズ長編小説、短編小説など人気作品も多数刊行
『ブラック・スクリーム 下 文春文庫』より

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