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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784167918873
みんなの感想まとめ
歴史と美術の交差点で織りなされる物語が描かれ、読者を魅了します。国立西洋美術館の礎となる松方コレクションの運命を通じて、戦争の中で美術品を守る人々の情熱や、コレクション返還の緊迫した交渉が展開されます...
感想・レビュー・書評
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美術館へ行きたくなった。絵画や彫刻など芸術作品を見ることは好きだったが、この作品を読んだので、作品の見方が変わるかもしれない。作家が作品を描いた場所やその時の状況について、想像を膨らませ、その作品から感じることを受け止められるといいな。作品を見るのではなく、作品そのものを感じる。そのような作品に出会えることが楽しみになった。原田マハさんの作品は初めてだったが、初めての感覚がたくさんあって、読んでいて楽しかった。別の作品も読んでみたい。
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国立西洋美術館の礎となる「松方コレクション」をめぐる物語。
どこまでが史実でどの辺までが創作なのかが分かりませんが、心熱くなりました。
解説によると、作品を買い集めるのに協力し、さらにフランスからの返還交渉を進めた田代雄一が矢代幸雄さんの偽名で、ほかは実名とのこと。
松方幸次郎の「美術館を作る、そのために美術品を買い集める」という想いは熱い。
そして、その想いのもと、協力した人たち。
ビジョンあるところに、人が集まり、それが行動となって、引き継がれ実現されていく。
それを最も感じたのが、日置釭三郎の物語。
戦時中、ナチに占領されたフランスで、命がけでコレクションを守り通した彼の生き様に熱いものがこみ上げてきます。
さらに、パリへの脱出はハラハラドキドキでした。
そんな想いを田代が引き継ぎ、返還交渉に。
戦火の中、コレクションを守り通した男。
敗戦後、コレクションを寄贈返還を実現した男たち。
こういうの涙腺が弱いのよね。
田代の振り返り言葉が熱いです
戦闘機じゃなくて、タブローを
戦争じゃなくて、平和を
そして
ほんものの絵を見たことがない日本の若者たちのために、ほんものの絵が見られる美術館を創る
これは、とってもお勧め!
国立西洋美術館に行かないと(笑) -
お久し振りに、この作者さん。
国立西洋美術館の礎となる“松方コレクション”の数奇な運命の物語。
最初が1953年の日仏間でコレクションの返還交渉が始まるパート、次に時代を遡って1921年に松方幸次郎が数々の名画と出会うパート、最後に再び1953年になり戦時中にコレクションが守られた経緯が明かされるパート。
実在の人物に加え、高名な西洋美術史家をモデルにした架空の人物を動かすことで史実の隙間を巧みに補い、とても興味深い話に。
最初のパートは、敗戦国だった日本が主権を取り戻していく道筋の上に緊迫感溢れる返還交渉の様子が描かれ、面白く読める。
そのパートの最後に登場した日置釭三郎が、戦時中にひとり残されたフランスでコレクションを守った最後のパートも息詰まり、そして泣かせる。
東京に住んでいた頃、東京国立博物館や科学博物館には行っても、西洋美術館には行ったことがなく、仕事に追いまくられていたとはいえ、今にして思えば、勿体ないことをしたなあと思う。
『すばらしい美術館を持つ国は、無敵艦隊を所有する国よりも、ずっと品格がある。それだけで勝っているような気がするよ』 (P.293) この本の底に流れる平和や文化・芸術に対する希求を表して、とても素敵なフレーズ。 -
「今回は誰のタブロー(絵画)なのかしら?」
と楽しみに、日々の様々な待ち時間をちまちまと使い、2ヶ月ほどかけて読了。
始めの方は、日本に美術館を造ろうとしていた松方さんのお話が続く。世界情勢が大変な中でのタブロー蒐集だったので、国の間で絵画を返せ〜返さない〜が繰り返されているように感じ、なんだか話が先に進む気配がない...。
こんな感じでずっと続くのかしら…と思っていたら!キーパーソンであろう日置さんが現れたところから、急に話が展開。これまでの様々な謎が解ける。何より日置さんの夫婦愛に涙しました。
そしてこのお話には欠かせない、ゴッホの「あれ」とモネの「あれ」が見たくなりましたね。
心を真っ白にして絵画に向き合うもよし、色々な情報を持って鑑賞するもよしですね〜。
美術館行きたくなりました。
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いやいやいや!
責任を持って見てくださいよ!
長生きして見てくださいよ!
後世に語り継いでくださいよ!いやいやいや!
責任を持って見てくださいよ!
長生きして見てくださいよ!
後世に語り継いでくださいよ!2025/03/19 -
くるくる回るぅ~~~~~♪
‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/››くるくる回るぅ~~~~~♪
‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/››2025/03/19 -
2025/03/19
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1ページ1ページがわくわくの時間でした。
図書館で借りて読んでから2年半を経ての再読です。
再読のため文庫本で登録していますが、単行本を購入しました。
国立西洋美術館開館60周年(2019年)に向けて書かれたこの作品。
第二次世界大戦後、フランス政府に没収されていた松方コレクション。
その返還交渉にあたった田代雄一(実際は矢島幸雄)を中心に物語が繰り広げられます。
実話に基づいたフィクションで、田代氏以外は実名で語られているところに迫力を感じます。
美術館建設を夢見てコレクションを買い続けた実業家・松方幸次郎。
戦時下のフランスでコレクションを守り抜いた日置釭三郎。
返還交渉のため、田代雄一を指名した吉田茂。
そして、国立西洋美術館開館へ。
大戦を挟んだ半世紀の出来事です。
1953年、美術界の重鎮となっていた田代は吉田首相に指名され、返還交渉のためフランスに向かいます。
当時、羽田からパリまで50時間。
松方が “洋行” していた戦前は、二週間かかったとか。
そんな時代に松方はパリで絵画を買い集めていたのですね。
田代は若い時に松方と共に画廊やモネのもとを訪れています。
松方の目的は「日本の青少年に本物の芸術を届けたい」でした。
ヨーロッパに滞在する中で、文化的素養の重要性を肌で感じたのです。
日本が世界と互角に付き合うためには、文化力が不足している。
それを改善し向上させるためには美術館が必要だと。
そもそも、松方は川崎造船所の社長として、軍用の戦艦を造って販路を広げる仕事をしていました。
戦争と平和、それぞれを象徴するものを両手に抱えていたのです。
日本初の西洋美術館は、1930年に創設された岡山の大原美術館。
松方がパリで絵画を買い始めた1921年にはまだ本格的な美術館は存在していなかったようです。
戦時下のフランスで、ひとりコレクションを守り通した日置。
彼の筆舌に尽くしがたい苦労には、読んでいて苦しくなります。
一方、松方がコレクションを買い集めた経緯が語られる箇所は圧巻。
とりわけ、モネ、松方、田代の三人がジヴェールのモネの池の前で過ごす時間の描写は夢のようです。
フランス国立オランジュリー美術館にあるモネの絵で始まるこの作品。
最後は国立西洋美術館のモネの『睡蓮』で幕を閉じます。
そして、ほっと ため息をつきながら本を閉じるとサプライズが…。
単行本 本体の背に描かれた いせひでこさんの絵の素敵なこと!
これからも大切にしたい本です。 -
我慢出来なくて、この作品を読み終わらないうちに、上野の国立西洋美術館に行った!(笑)
タブローの横の解説の所に『松方コレクション』と書いてあるともちろん嬉しくなった
「ほんものを見たことがない日本の若者たちのために、ほんものの絵が見られる美術館を創りたい」
「素晴らしい美術館を持つ国は品格がある。戦争でなく平和を」
絵を一心に買い集めた男、松方幸次郎の思い
それに協力した男達の情熱
国立西洋美術館のいしずえ、松方コレクション誕生秘話である
小説で楽しみ、美術館で楽しみ、二度美味しいとても有意義な時間が過ごせた
原田マハさん、ありがとう!
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ハッピーアワーさん
こんばんは。
この作品、私も だぁい好きです。
国立西洋美術館にすぐ行けるところにいらっしゃるのね。
い...ハッピーアワーさん
こんばんは。
この作品、私も だぁい好きです。
国立西洋美術館にすぐ行けるところにいらっしゃるのね。
いいなぁ☆彡
いつか行かなければと思いつつ、まだ行けてません。
マハさん読んで、実物を観て…。
最高の贅沢ですね。
ある意味、お名前の通りですね。素敵!
2023/04/04 -
yyさん
こんばんは
コメントありがとうございます
はい、おっしゃる通りハッピーアワーでした(^O^)
そして、読書の楽しみ方を考えるき...yyさん
こんばんは
コメントありがとうございます
はい、おっしゃる通りハッピーアワーでした(^O^)
そして、読書の楽しみ方を考えるきっかけになりました
美術の知識が薄いもので、原田マハさんの作品を読む前は、理解出来るのか少々不安になります
そして、yyさんのレビューも参考にさせてもらっています
読後は、知らない世界を覗けた感動と最後まで読めたという達成感あるので、また読みたいと思ってしまう。。。そんな繰り返しです2023/04/05
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どうしてゴッホの作品が表紙になっているのか?と考えながらページをめくりました。(もちろん読んでいた中でしっかりと納得)
ゴッホやモネそしてその作品の素晴らしさについては、すでにマハさんの作品からかなり吸収できていたつもりでした。しかし、いやいやまだまだ。様々な角度でマハさんは楽しませてくれます。
本作品の主人公たち。松方幸次郎、田代雄一(矢代幸雄)、日置釭三郎という実在した人々を中心にしてストーリーを展開しています。日清戦争、日露戦争、第一次大戦を経てきた、まさしく江戸時代から現代へと向かう日本文化の成長の礎となる歴史の動きを感じることができました。
富国強兵を掲げながらも、絵画を初めとした文化が一般大衆に根付かなければならないということにこだわった当時の上流階級の選ばれし人々。まあ、作品に登場する人々は超上流階級の人々であり、市井の人ではない。少し眩しい憧れのようなものを感じてしまいました。
本作は「松方コレクション」が日本文化に与えている重みを感じさせてくれる作品でした。
国立西洋美術館の完成は第二次大戦後となったのだけれど、その前に絵画を中心とした様々な文化、当時の先進国の一般大衆の文化が日本にも入っていたとしたら、果たして第二次大戦に踏み込んだのだろうか?ふと、そんなことを考えてしまいました。
マハさんのおかげで、いろんなことを考えされられました。政治、経済、文化、戦争、人々の営み、、、さらに今では地政学ですかね?微妙なバランスは今も昔も変わらないですね。-
まいけるです。こんにちは。マハさんは世界史、美術、そして日本の歴史や政治にまで通じているんですね。
私は『楽園のカンヴァス』を手に取り、ルソ...まいけるです。こんにちは。マハさんは世界史、美術、そして日本の歴史や政治にまで通じているんですね。
私は『楽園のカンヴァス』を手に取り、ルソー作品に向き合ってます。2024/04/18
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難しい言葉や読めない字もあって、なおかつボリュームもある作品だったので、じっくり時間をかけて読み進めた。
作中に出てくる絵画が気になって、実際に調べながら読んだことで、より深く作品世界に浸ることができ素敵な読書時間でした!
特に心に残ったのは、松方のこの言葉。
「ナポレオンでなくとも、誰であれ、おのれの行く末のことはわからんものだ。
行く末どころか、明日のこともわからんものだよ。
だからこそ、いまこの瞬間をどう生きるべきか、考えている。
一瞬を面白く生きずして、面白い人生にはできぬ。」
読んだ瞬間、胸が温かくなった。
“未来がどうなるかなんて誰にも分からない。だからこそ、今をどう楽しむかが大切なんだ”というメッセージが、響いた。
もう一つ心に残ったのは、
言葉にできない情感を、画家は絵筆と絵の具でカンヴァスに表すことができる。
という言葉。
美術に興味がある人だけでなく、何かを「好き」だと思うすべての人に通じる言葉だと思った。
アートは説明できない“感情そのもの”なんだと気づかされる一節だった。
全体として、アートの世界を題材にしながら、人の情熱や生き方を描いた深い作品で、今はとにかく国立西洋美術館へ行きたい。行く前に絶対読むべき作品!!
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原田マハさんのアート系小説。松方幸次郎とその絵画コレクション、国立西洋美術館設立まで、時代にして1860年代〜1960年頃の話。これまで「松方幸次郎」という名前を知っている程度だったが、その人の歩んできた道、人となり、そしてどのような経緯で絵画を集めるようになったかが良く分かった。小説なのでもちろんフィクションの部分はあると思うが、現に西洋美術館が存在すること、松方の収集した絵画があることから、松方という人の熱い思いは実在していたと分かる。第2次世界大戦下にフランスで絵画コレクションを守り抜いた日本人、その後、松方の資産で購入した絵画を「没収」しようと試みた仏政府との交渉、さまざまな人の思いや力が西洋美術館や松方コレクションとなって現在につながっていることに感動せずにはいられない。松方がパリで絵画収集にあたっていた1920年頃の明るい雰囲気、その後、世界が2度目の大戦へと突き進み激動の時代になっていた様子が描かれており、手に汗握る場面もあった。現在もウクライナ侵攻で世界が混乱しているが、戦争さえなければ、松方コレクションは完全な形で日本にあったのだろうな、と有り得ない妄想をしてしまう。戦争がいかに負の影響ばかり与えるものかを改めて実感した。膨大な参考文献を用いて執筆された壮大で濃厚な一冊。
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最初、難しい話が続いて読むの断念仕掛けたけど100P辺りから急に面白くなってきて、どんどんのめり込んだ。1820年位~1850年位にタイムスリップしてた。
歴史上の人物の魅力を素敵に引き出す原田マハさんはすごい!
松方コレクションを影で支え続けた人々、命懸けで絵を守ってくれた人に感謝しながら、そしてこの本を読んで国立西洋美術館へ行くことをおすすめしたい! -
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上野の国立西洋美術館に、「松方コレクション」があります。これ、どういうコレクションなんだろう?という疑問に答えてくれる本です。
この本の中心人物は、三人。
まず、松方幸次郎。この人は、幕末に生まれ、明治、大正、昭和と生きた人。川崎造船所や、神戸新聞などの社長を務め、国会議員にもなった人です。とてもやり手の経営者という印象のこの人が、いつ、美術に興味を持ち、日本に美術館を作りたい、という考えに至ったのか?
二人目は、美術史研究者の田代雄一。この人は、松方が、ロンドンやパリで美術品を購入するための、アドバイザーとなった人です。本の中の「田代」というのは、偽名で、実際は、矢代幸雄さんという人が、アドバイスをしていたそうです。第二次世界大戦後、コレクションは一度、フランスの財産になってしまいました。返還を求めるため、難しい交渉をした人です。
そして、絶対に忘れてはいけない三人目、日置釭三郎。この人は、第二次世界大戦中、ドイツ軍に占領されたフランスで、松方コレクションを命がけで守った人です。この場面は読んでいて、胸が苦しくなりました。
この三人がどう交錯するのか、とても読み応えのある本です。原田マハさんは、同じ場面でも、松方目線、田代目線と、人物を変えて語ってくれるので、一つの場面が、より濃密に頭に描かれます。話の構成も、とても良かったです。
今ちょうど、国立西洋美術館で、モネの展覧会が開催されているので、見に行きたくなりました。良いタイミングで読めました。 -
おもしろい!けど長くて読むのにすごく時間がかかってしまった。
自分的には1番気になっていた、「どうやってコレクションを寄贈返還にもちこんだか」がハイライト的な書き方になっていたのが残念だったので星3で。
他の部分はしつこいくらいじっくり書いてあるのに、最後はサクッと終わる。
史実を元にしているのは本当にすごい。時代背景などを踏まえると、どれだけ彼らのしたことが情熱に溢れ、タブローに翻弄されてきたかがわかる。
国立西洋美術館には企画展しか行ったことがなかったけど、常設展も近いうちに行かなきゃなぁ。 -
この小説を読むと、誰もが国立西洋美術館に行ってみたくなるようだ。松方コレクションを観るために。
松方コレクションの数奇な運命を、それに携わった人物たちとともに史実にフィクションを織り交ぜ、描いた壮大なアート小説である。
主人公は、実在の人物を仮名にした美術史家の田代雄一。
彼を中心に、松方幸次郎、文部省役員雨宮辰之助、総理の吉田茂、黒田清輝、田代の東京帝大時代の同級生成瀬正一、戦時中松方コレクションを守り抜いた日置釭三郎と彼の妻ジェルメンヌ、フランス関係では国立美術館総裁で返還交渉相手となるジョルジュ・サル、そしてコロード・モネ。錚々たるメンバーが登場する。
構成は、戦後の1953年6月、田代と雨宮が松方コレクションの返還交渉に赴いた場面から始まる。
その後、年代は戦前の1921年、1919年、さらに1866年まで遡り、再び1921年、1931年、1953年と来て、最後は1959年の上野公園国立西洋美術館と、めまぐるしい展開。一大叙事詩の感。
1919年の項では、翌年に松方幸次郎が海軍の福田中将からドイツが誇るUボートの最新型の設計図を密かに入手して欲しいとのスパイもどきの依頼を受ける挿話もある。
日本に美術館を作ろうと、絵画購入のため次々と画廊を訪ね歩く松方と田代。
人を介し、クロード・モネの邸宅への訪れ。
彼ら多彩な登場人物たちが様々な役割を演じ、繰り広げた物語は、彼らとともに読者も、遙かな旅をしてきたと思わせる読後感。
大磯吉田邸での項では、松方コレクションも絡む戦後の講和条約締結時の秘話も綴られる。フランス外相から返還の肯定的な返事を引き出した吉田の説得力と交渉術の巧みさは、現代の政治家に参照してもらいたいと思うが・・・
題名の「愚かものたち」は、もともと印象派の画家たちを批評した言葉だったとは。 -
「戦闘機でなく、絵画(タブロー)を。」今、本当に必要な言葉です。松方コレクションについては関連本も読みましたし、この脇役で出てくる田代は〇〇先生だったのかぁ!と解説を読んでビックリしました。うちの父が西洋美術館のために募金した、と言っていて「良いなぁ~そういうことやってみたかった」と時代が違うとは云え、羨ましく思いました。国立西洋美術館へまた行ってみたくなる作品です。
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美術館へ行って小説に出てくる絵をじっくりと見てみたいと思った。松方コレクションの歴史みたいなものも感じられて面白かった。
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原田マハさんには「Bon travail!(いい仕事でした)」と言いたい。
松方幸次郎が、日本に美術館を作るべく、様々な「傑作」を買い付けて行った。
その〝松方コレクション〟は、戦後、個人の財産でありながら、日本が敗戦国となったことも影響し、フランス政府に接収されることとなる。
そこで〝松方コレクション〟を日本に持ち帰ろうと赴くのが、かつて松方と共に絵画を見て回った田代雄一であった。
現在の、「国立西洋美術館」が出来るまでのお話である。
これは、絵にまつわる物語というよりは、絵に魅入られた人々の物語と言える。
「戦闘機ではなく、絵画(タブロー)を。戦争ではなく、平和を。」
この台詞で、私は読もうと思った。
作中には、船や飛行機から戦艦や戦闘機といった、文明が戦争に利用される様子が描かれている。
松方の仕事は、そうした戦乱をうまくビジネスにする側面もある。
けれど、そこには感動や、声が出なくなるような衝撃は起こらなかった。
戦うことにおいては、実際的な役に立たない絵画を、人々は守り、広め、学ぼうとする。
人が人を感動させ、次なる作品を創造する。
壊すことよりも、遺すことに、価値があるのだということが伝わってきた。
今だからこそ、考える所のある作品だと思う。
同時にフィクションながらも、現存する場所に命を与えられたような気がして、国立西洋美術館行きたい!となった(笑) -
タブローにかける情熱。
敗戦国日本に本当の豊かさ、本物の美術を見せれる美術館をと願い行動した人々の情熱。
胸が熱くなった!
パリには行ったことないけれど、若き田代の目線で芸術の都、パリにワクワクドキドキした!
直島の地中美術館でモネの絵を見てからモネが大好きになったけど、この小説に出てくるモネとモネの庭の描写を読んでますます大好きになった!
この衝動のまま今からモネの絵観に向かっているところ!
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国立西洋美術館の礎である〝松方コレクション〟を取り戻す、歴史を描いた長篇。
原田マハさんはノンフィクションとフィクションの間を描くのかとても上手だと思う。史実に基づいて描かれている部分も多いのだろうけれど、人物の関係性や交わされる言葉…まるでその場を見て来たかのように錯覚してしまう。不思議な感覚が癖になる。
日本の美術館の歴史はここから始まったのだなぁ、と感慨深く読み終えた。
時間を戻すことは出来ないから、コロナ禍で、そして戦争で現存する芸術が失われないようにと同時に願った。 -
大好きな国立西洋美術館の小説が読める日がくるなんて。先人達に感謝と尊崇の念を送ります。原田マハさんついて行きます。
著者プロフィール
原田マハの作品
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感想 :

私も同じだけ、ヤンジュさんの優しくて前向きな感想を読み参考にさせ...
私も同じだけ、ヤンジュさんの優しくて前向きな感想を読み参考にさせていただいていますが、いつの間にか全部いいねしてしまっていたようなのでコメントに返させていただきます。
私も原田マハさんの描く世界に入るのが好きなので、『美しき愚かものたちのタブロー』も手持ちの本を読み終わったら、読みたいです。