- 文藝春秋 (2022年9月1日発売)
本棚登録 : 599人
感想 : 47件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784167919368
作品紹介・あらすじ
大学入学後の夏休み、海外で身ぐるみ剥がされサバイバル。在学中、書きあげた小説を読んだ友人からは「気持ち悪い」。卒業後、のどかな静岡での工場勤務から一転、作家になるべく上京するが……。自らの言葉を生み出し始めた浪人時代からデビューするまでの、うまくいかない日々を軽妙に綴る、青春&人生エッセイ。解説・浅倉秋成
みんなの感想まとめ
自らの言葉を紡ぎ出すための苦闘と成長を描いたこのエッセイは、大学生活から小説家デビューまでの12年間を軽妙に綴っています。著者は、無職を選び小説家を目指すという無謀な挑戦をしながらも、学生時代の怠惰や...
感想・レビュー・書評
-
面白かった〜ヾ(〃^∇^)ノ♪
万城目学さんの大学受験失敗から、三十歳で『鴨川ホルモー』で小説家デビューするまでを描いた思春記
タイムリーなことに、今週TV番組『あの本、読みました?』に出演されるので楽しみである(❃´◡`❃)
週刊誌にエッセイを依頼されたが、そこそこ上手くいっている日々を聞かされても楽しくないだろうからと断ったらしい
しかし、人が上手くいっていない話なら楽しいだろうから?何やっても上手くいかなかった頃を思春記として連載したらどうかと提案されて、そうすることにしたらしい
就職氷河期にも関わらず、安定した職を捨て、わざわざ小説家を目指すべく無職を選択するマキメ君
どうみても無謀な、勝ち目なき人生だと思われる時代を、連載としてスタートさせたのだ
無職になったその日々がこの作品の醍醐味*Ꙩꙻ₀Ꙩꙻ)!
京大生だったマキメ君は、いつもお気に入りの鴨川デルタで、一人体育座りして考え事をしていたそうだ
考えても考えても何にも答えが出ない
うん、うん、あるよ、あるよ〜そういう時(*ᴗˬᴗ)
川の流れる音に癒されて…
学生に優しい京都に鴨川に助けられたあの頃…
この作品を読むと、彼の京都愛をバシバシ感じる
そして他の作品を読んでいると、今作の彼のこんな経験やあんな考えから生まれたのものなのかなあ、と勝手に想像してみたりする
最後に、作中のエピソードで気に入ったもの二つ
TV番組『ごきげんよう』のサイコロトークの話の謎は目から鱗だった
もう一つは、夏休みに一ヶ月海外に旅した時に置き引きにあった話
人生なんとかやり直せるって悟った感じ、良かったな(((^-^)))詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
万城目さんの、京大生になるところから作家デビューするまでのお話。
大学生活にあるある怠惰?虚無?自由な不自由?なんと言ったらいいか、不安定だけど相反してある充実した気持ちというのがとても共感できた。
今偶然にも、万城目さんデビュー作「鴨川ホルモー」も同時に読んでいて、交互に読むとどっちの話だ?とちょっぴり混乱するという不思議。
万城目さん作品結構読んだけれど、なるほど〜こういう方だったのね、と妙に納得。こういう過去があっての今の作風なのですね。 -
万城目学さんのエッセイ。予備校時代から大学、就職、無職、小説家としてデビューするまでの12年間が描かれている。芸人さんのエッセイを読むのも好きだが、芸人や作家など、努力だけではどうにもならない職業を目指し見事に夢を実現させた人たちのエッセイはとても魅力的。今でこそ大活躍している人たちでも下積みと言われる時代を送っていたと思うと元気づけられる。万城目さんは勉強ができ頭も良いが、隙のない天才というより、少し抜けていて人間らしいところに親近感を感じてしまった。90年代半ばに浪人生で通っていた予備校の教師を通じて聞いたベテラン予備校教師の人生の中の一大事が「米騒動」だった話や、初めての海外旅行で一文無しになってしまったり、十分な自由時間の確保できる業界(メーカー)への就職、親に無職で上京したことを白状したエピソードなど、どれも本当に面白かった。
-
万城目さんのエッセイ
小説家としてデビューするまでの過程を幼少時から語られる
万城目節全開というか、小説でサイドストーリーを語る時に活き活きしているように感じる方だが
このエッセイは終始そのテンション
正直こっち系が本筋なのではないかと思うほど面白い
ホルモーの地点で薄々気づいてはいたがなんとなく自分と同じ匂い、思考回路してるのが若干嫌ではあるけれども
-
人がうまくいっていない様を読むのはどうしてもおもしろい。笑 けど、それにしても面白おかしく書かれた良本だった!歯切れ良い、短文多めの文章が小気味良く、言い回しもいちいちくすっと笑える。
万城目さん殆ど読んだことなくてまさかのエッセイから入ったので他の作品を早く読みたい。
人の不幸をみて自分はましだ、と安心するつもりは全くない(恐らく)けど、手元に置いておきたいお守りのような本だと思った。疲れ果てて本を読めない日々でも、この本なら開けそう。 -
第一印象は大事というが、まさにこの本はソレで表紙のイラストがめっちゃ可愛かった。
ついこないだ万城目さんの「バベル九朔」を読んだばかりだったので、「どんな人なんだろう?」と興味があった。
万城目さんが小説家デビューするまでのエッセイでとても面白かった。一度は小説家を目指し辞めたものの、次の応募がダメだったらと、ちゃんと経理(簿記)の勉強をして2級までとって、1級の勉強もすすめてとても真面目なところもあるんだなと感心した。人生の分岐点てどこにあるかわからないですね~。また他の作品も読んでみたくなりました。 -
万城目さんの小説をまだ読んだことないのに
エッセイが面白そうだと感じ、初めて手に取りました。
思った通り、面白かった!
京都での大学生活、私も体験してみたくなりました。 -
万城目さんの大学生時代から作家になられるまでのエピソード。
作家さんになるにはいろんな経験が活きるのがよく伝わった。作家になる大変さも本当に心折れそうになるんだろうなぁとも。経験談は面白く読めました。
-
万城目学さんの大学受験失敗から小説家デビューまでのエッセイ。
万城目ワールド全開で、クスクス笑ったり、うるっとしたり、心揺さぶられ読後の充実感たっぷり。
万城目学さん、好きだわ〜
京大3回生の時、大学の正門で風に吹かれて小説を書くことを決意した瞬間。
新人賞受賞のメールを受け取るまでの奮闘。
じわっと心にきました。
うまくいかないこと続きの10年以上の日々。
万城目学さんが作家になってくれてよかった。
おかげで作品を読んで楽しい気持ちになることができます。
それにしても、万城目さんが無職になっても見守り続けたご両親も本当に素晴らしいなと思いました。
-
万城目さんの大学時代から、鴨川ホルモーでデビューするまでの日々が綴られたエッセイ。
なるほど!あの生真面目な文体でありながら面白おかしい物語はこうやって生まれたのか!いろんな苦労があったんだなぁと思いながら読みました。
万城目さんの語り口が面白く、楽しく読了できました。万城目さんファン必読の1冊。 -
-
中々読まないエッセイを、万城目さんだから読んでみました。
これは面白いものでした。万城目さんの失敗と前進を面白おかしく読ませてもらいました。
読了後、文章が書きたくなりました。 -
万城目さんの浪人生〜京大〜社会人〜無職管理人〜小説家デビューまでを纏めたエッセイ?集。
単行本に続いて文庫版を再読。やっぱりめちゃくちゃ良かった。浪人はしてないからわかんないけど、当時地元で予備校通ってた友人たちはきっとこんな鬱々とした気持ちを少なからず抱えてたんだろうなと想像してなんか申し訳ない気持ちになった。大学時代の描写はまさにイメージ通り。万城目さんやもりみーが描く所謂腐れ大学生ってやつですね。
中でも1番良かったのは東レ(多分三島の駅北のところ?)に就職して過ごした工場勤務の3年間のところ。作中でも自身の作風の特徴もして取り上げられていたが、とてもリアルで、まさに風景や映像が浮かぶ文章でした。
静岡は蚊が年中飛んでてデカいのよ。あと値引攻勢に引かれるとこでもある。
そこからの無職製作時代もまさに雌伏の時という感じ。結果振り返ってるから良い話だけど、ご本人は相当ヒリヒリしてたんだろうなあ。最後、鴨川ホルモーの新人賞応募にあたりMS-DOSの互換性に救われた話がなんとも良かったです。
-
万城目学って愉快な人!
-
万城目さんのエッセイは、本当に面白い。
彼の感性は、とても魅力的。
今まで刊行されたエッセイの中でもよくご自身が影響を受けた作家さんや作品が描かれていることが多く、その作品への思いがとても心地良くて、いつか私も読んでみようという気持ちにさせてくれます。 -
面白かった!
会社を辞めて小説家になるまでのくだりがやっぱりドキュメンタリーとしてめちゃくちゃ面白い。
あと雑居ビルの管理人だけにはなりたくないなと思った、、、 -
彼我くん差は明白だった それほどの俊英ならば 客観的視点が常に欠落し、あくまでズレまくった主観のみが存在するのがオウムの真髄である。 その怒りに似た貴君の不満はわからないでもないが バブル経済の残滓である不良債権問題が一気に顕在化し こんなモラトリアム(猶予期間)のじゅういつ充溢した、居心地が良い土地は他にない。しかし、ゆっくりと確実に、心と体は毒に蝕まれていく。 容易く面接官を籠絡できるはず 「エウレカ(発見)!」と叫び、謎が氷解する日は唐突に訪れた。 競争の最終勝者は「十万画素」の携帯電話だった がいため外為 「鴨川デルタ」と呼ばれる賀茂川と高野川が合流して鴨川に一本化される地点 就職に有利といった近視眼的視点からいったん離れ、いつか二本の柱を築くべく、地方の大学&一人暮らしを選択肢に入れてみるのも一興では? せんじょう僭上な物言いであることは重々承知しているが じゃ、何で会社を辞めて小説家を目指すんだと問われたならば、「明らめる為」とこの捻くれ者は答える。 しふく雌伏の期間 「独りよがり」とは心の襞にこびりついた頑固な燃料だ 品種改良前の状態に戻ってほぼ鮒だったとか 小さな気づきの萌芽 嘘偽りのない感興
-
初めての人生の挫折である浪人生活のはじまりから、小説家デビューに至るまでを描いたエッセイ。
浪人時代はまんま鴨川ホルモーの世界でむちゃ面白い。
なんだろな、頭の中の世界と現実世界との接続具合が面白いんだよな…。頭の中は妄想に近いのに現実ではそこそこ打算的に動いてたりして、そしてそんな自分を冷静に俯瞰している様が絶妙。
無職になってから、鴨川ホルモーが生まれるまでのくだりから面白さが加速します。鴨川ホルモーを小説の新人賞に応募するあたりはほぼミラクル。事実は小説より奇なりというか、いつもの万城目学の小説の怒涛の展開とおんなじというか。
という感じで、エッセイだけどなんかいいクライマックス迎えた小説のようでした。
あ、あと私は「悟浄出立」がすごく好きなんだけど、これだけなんか作風が違うな、と思ってたら、万城目学が目指してた作家の列記をみて、なんか納得しました。 -
万城目学先生の小説のような楽しいエッセイだった
-
わー、じんわりおもろいもん読んだわ〜、と言うのが、率直な感想です。
万城目節が全面に出ていて、コトをシニカルにクスッと、でもそんな自分にも良い意味で期待していない、等身大の著者の半生が、まぁオモロく綴られています。
ただ、エッセイだからといって、軽く読み飛ばして終わるわけでなく、最後の方はドッグイヤーしながら読んでしまうほど、読み応えありました。
・そんな五里霧中にある私に手を差し伸べたのは、やはり本だった。霧が濃いのなら、空間を広げて、薄めてしまおうじゃないか。そんなことを言って、目の前に現れてくれたような気がする。
・「独りよがり」とは心のひだにこびりついたガンコな燃料だ。
著者プロフィール
万城目学の作品
