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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167919443
みんなの感想まとめ
初恋をテーマに、三姉妹の視点から描かれた物語は、心のモヤモヤを初恋と認識する瞬間をドラマティックに表現しています。各キャラクターの個性的な性格が織りなすユーモラスな展開は、現代らしさを感じさせつつも、...
感想・レビュー・書評
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初恋を3者の視点から描いた本作でしたが、初恋の描き方が凄く印象的でした。
初恋はしばしば小説のテーマになりがちですが、この作品では恋を知らなかった人が、心のモヤモヤを初恋であると認識した瞬間を実にドラマティックに表現しているように感じました。
物語の内容については、3者の個性的な性格も相まって、ユーモラスな印象が強かったですが、今時こんな人たちいる?っていう印象もまた強かったです。
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久々の山田詠美。エイミー。僕は勉強ができない、は何度も読んだ。ほかにも、瑞々しくて本能に忠実でちょっと大人な恋の話を、若い頃はドギマギしながら読んだ。綺麗なだけじゃない人と人との関わりの中で生まれる感情、登場人物のそういった感情や考えを、赤裸々にあっけらかんと語るその文章は健在。
ファーストクラッシュとは、初恋のこと。物語は、資産家の三姉妹が住む家族のもとに、父親の愛人の息子が引き取られてやってきた当時の日々を、三姉妹それぞれの一人称で語られる3章からなる話。彼女たちのファーストクラッシュの相手は全員、そのもらい子の男の子。だけれどもそこは山田詠美、甘酸っぱくてウフフな初恋ではない。三人三様の初恋模様が面白い。大人の読者からしたら、姉妹の目に映る母親の心の内や苦しみにも思いを馳せると思う。
なおこれらの物語は、おとなになった三姉妹の回想という形をとってるのも良い。姉妹の一人称による観察や出来事の描写から、その少年はどんな気持ちでどんなおとなになっていったかを、読者はものすごく想像する。掻き立てられる。そうこうしてるうちに迎える全編のエンディング…ほぅ。大人って、どんな人だって、子供のころの延長線上にいるんだよねぇ。わりと好きなエンディング。 -
はじめての山田詠美さん。
力強い文体と恐ろしく細かい描写に、江國香織さんが好きそうな感じだなぁと思った(泣かない子供の作中で紹介されていた作家さんが山田さん)。
とっても女性らしい作品で、こんなに感情を分析でき、文章にできる力量に乾杯したい。文学の力を実感した。
この作品は本当に「女」っぽい。
薫子、よかったね。 -
表紙を初めて見た時、裏のあらすじを読んだ時、すごくドロドロしたものなのかなと覚悟しながら読みました。でも実際そんなことはなくて、でも女性の「誰にも見つけられたくない部分」みたいなものは描かれていて…。読了後はうわあああぁぁとなりました。いい意味で。短いのでサクッと読めつつも、満足感は大いにありました。
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久々も久々に山田詠美さんの作品。
10代に出会った頃の衝撃を思い出した。
いつも衝撃と言葉と文学、そして恋という感情を教えてくれる。
そう、恋愛のど真ん中なのに、けして恋愛だけではないのが山田詠美さんだった。
かっこよくて大人な大人を教えてくれる。
20代でも、もっと読んでおけば良かったなぁ。
解説も良かったので、文庫で読んで良かった。 -
初めての山田詠美作品。
初恋のことを「ファーストクラッシュ」と呼ぶと初めて知った。たしかにこの作品においては「クラッシュ」という響きがしっくりくる。
登場人物の誰にも共感できなかったけど、そういう感覚になる人もいるのか、と新鮮な気持ちで読み進められた。場面転換で空白行がないのは、語り手の思考の流れをそのまま読んでいるような感覚にするためなんだろうか。
咲也が気持ちを吐露する場面や、島崎藤村の詩を聞いて昔のことを思い出すシーンが映画のようで美しかった。
ラストは「けっきょくそうなるの!?」という終わり方だったけど、鬱蒼とした森を抜けた時のような解放感を覚えて何となく安心した。 -
初恋のことをファーストクラッシュという。その1行だけでもう最高。この先ずっと私はファーストクラッシュの感覚を忘れないし、忘れたくない。好きな人は特別で愛おしくて、憎い。なんでこんなにも恋に対する表現が豊かなのだろうと山田詠美さんにはいつも驚かされる。
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初恋という熱病におかされるのは一度しかないのは幸福であるのと同時に女であることからは逃れられないことだと
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父の愛人の子に恋してしまった三姉妹の物語
父の愛人が亡くなって引き取られてきた男の子、新堂力(リキ)
裕福な家庭に暮らす高見澤家の三姉妹
長女の麗子は「お嬢様気質」
しかしその振る舞いは空回りしているように見える
次女の咲也は読書家で斜に構えるひねくれ者
三女の薫子は天真爛漫
力とは犬仲間のように思っている
そんな三姉妹の三者三様の恋模様とその表現
そして母親による力への攻撃
もの凄く歪んだ愛の形なのか?
三姉妹の誰もがそれぞれの方法で力に執着している
麗子が空回りしているのはわかる
これ系の物語の主人公として咲也が一番適切なんでしょうけど
色々と拗らせすぎてるからなぁ
でも、一番力の事をわかっていたのは咲也なのではなかろうか?
だからこそ一緒にはいられないわけだけれどもね
すったもんだの末に中年になってから薫子とくっつくというのが一番意外な結末だったな
薫子、うーん薫子かぁ……
ないわけではないけど、憐れんだという意味では三人とも同じなんですけどね
執着し続けた年月の重さか?
そんな意味で、母親エンドというルートも有りな気がするんだけどね
家族の中で唯一憐れまなかったから王子様という理屈
この辺が文学的な発想だよなーと思う -
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再読。ハードカバーの時、一回読んでた。
何度読んでも、父親の愛人の子として高見沢家に引き取られ、みなしごとして憐れみをかけられながら、成長するリキの魅力的なことといったら、そりゃあ家中の女性たち、母、長女の麗子、次女の咲也、三女の薫子、お手伝いのタカさんまでも、それぞれのアプローチの仕方で近づき、振り回されていく。
リキは憐れみよりも憎しみ罵倒されたほうがまだ良かったんだね。
それが高見沢家では唯一、母のだったんね。
ラストは犬同士の薫子との結ばれる感じで終わる。
中年に近い歳になってるふたりだけど、それだけに年月が必要だったんだね。
ファースト・クラッシュは初恋の意。
初恋は砕けるものだから? -
2026/8/7
初恋のことをファーストクラッシュというらしい。
まさにクラッシュな初恋の物語。
島崎藤村の詩を読んで、初恋を自覚して涙が出るシーンがすごく良かった…! -
共感できるはずのない感情が立体的に迫ってくるような文章だと思います、すごいですね…。
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初恋って言語化できないものだと思ってたのが、覆された。
とある男性にファーストクラッシュ(初恋)した、三姉妹の話。
終わり方が良かった。 -
ラブではなくクラッシュ!不穏で残酷で繊細、そしてドラマティック。一気読みしました。
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致死量の耽美…
女の黒い部分ではなく
生々しい赤紫色の部分が
これでもかと漂ってて大変よろしかった。
それでいて昼ドラほど
ドロドロしたものではなく…
ちゃんと上手に下処理の施されたお話。
なんにせよ
良いお家の女の園を描くのが上手すぎる。 -
姉妹三人
それぞれが語り手
憐れみ方、優しさ、恋の落ち方、
物事の捉え方、残酷さ
三者三様
面白かった。
リキの視点のストーリーも見てみたい
とも一瞬思ったけれど、とても辛いなとも思い。。。
最後は
想像し難いが
悲しみ苦しみ絶望、そしておそらくの喜びを
自分なりの解釈で、涙がでました。
山田詠美さん、初めて読みました。
恋愛における、喜び、もやもや、悲しみ
とてもよく言葉に乗せられていて
するする読み進められました。
他にも山田詠美作品、読んでみたいと思います。
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