- 文藝春秋 (2022年11月8日発売)
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感想 : 44件
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167919559
みんなの感想まとめ
テーマは罪と選択、そして生と死の狭間に立たされる人々の葛藤を描いた短編集で、特に表題作は日本を舞台にしたミステリとして印象的です。収録された四つの物語の中で、SF要素が強い作品が多く、それぞれ異なる世...
感想・レビュー・書評
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終戦の翌年、磯部は佐久間に殺されようとしていた。佐久間の出征中、その妻を寝取ったためだ。
磯部の前に出されたのは、一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。どちらかを口にし、生き延びられれば罪は許されるというが……。(『罪人の選択』)
貴志祐介さんの短編集。四作収録で、表題作は日本が舞台のミステリですが他三作はSFです。
特に気に入ったのは『呪文』という話。星間企業が支配する世界で植民惑星の調査をする男を主人公とする物語で、調査中の惑星の住民の思想や民俗などが興味深い。
『赤い雨』も良かったです。正体不明の微生物「チミドロ」により浅く染められ蹂躙された世界の話。生物学などは詳しくないですが、世界観に生々しさがあり、裁判シーンの熱狂も良い。
遠藤徹さんの『壊れた少女を拾ったので』にも、『桃色遊戯』という謎のピンクのダニで滅ぶ世界の話がありましたが、終末のイメージにはなぜか鮮やかな色が似合います。
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夜の記憶デビュー当時のものなの?!?!
SF苦手ではあるけど貴志祐介のものは何故か読めちゃうんですよね…。
でもやっぱり罪人の選択がいちばん面白かった。
最後の赤い雨はずっとエヴァが頭から離れなくて困ってました笑 -
短編集
SFが3作、ミステリが1作
以下抜粋して雑感
『夜の記憶』
巻末解説を見てびっくり、初出はなんと1987年!!
ISOLAでのデビューよりさらに9年も前の作品だそうです
この本の出版日が古いわけではありません、文庫の初版は2022年11月です
『呪文』
文中で太字で記されている言葉がいくつかあるのですが、今ひとつその効果がわかりませんでした
でも収録作では一番好きかな
『赤い雨』
藻類の研究所が破壊され、遺伝子操作された繁殖力抜群の真っ赤な藻が世界中にばらまかれて……というお話
血糊藻(チノリモ)と青深泥(アオミドロ)を合わせた名前「チミドロ」というネーミングセンスが最高
途中まではわくわくして読んだのですが、後半はこういう展開になっちゃうのか、と正直拍子抜けしてしまいました -
貴志祐介の罪人の選択を読みました。
発表時期の異なる4つの短編が収録されています。
SFが3編、ミステリが1編でした。
デビュー前に書かれたという夜の記憶は2つの物語が並行して語られるSFで、全く関連がないような2つの物語が最後につながります。
呪文と赤い雨もディストピアな未来に一筋の希望を描くSFでした。
貴志祐介というとミステリ作家のイメージがあるけど、確かにSF的な構成を持つホラー小説も多いよなあ、と思ったのでした。 -
罪人の選択
普通にミステリとして面白かったです。
呪文、赤い雨
とちらもSFで、状況が理不尽で過酷なのも共通ですが、赤い雨のほうが良かったです。 -
4編からなるSF短編小説。罪人の選択と赤い雨が面白かった。最初の2つの短編である夜の記憶と呪文はSF要素が強過ぎるのか、あまり好きではなかった。SFや貴志祐介好きにはたまらないと思う。
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タイトルになったミステリーも面白かった。
ラストのチミドロも興味深い。 -
貴志祐介の気持ち悪SF好き。
惑星マホロバのお話が特にお気に入り。
カルト宗教感と奇病のコラボレーション! -
ミステリー、サスペンス、ホラー、SFと、幅広いジャンルで作品を発表している貴志祐介の短編集。SF者の間では、「新世界より」の作者として有名ですね。今作に収録されている4篇のうち3篇はSF、1篇(表題作)はミステリーと言って差し支えない内容と思いますが、ミステリーの方の貴志祐介を期待して手に取った方は、冒頭収録の「夜の記憶」がかーなりハードコアなSFなので、相当戸惑うかもしれませんね・・・(^_^;
SF寄りの作品集、ではありますが、一読しての印象は、世間的にイメージされるいわゆるSFとは一線を画します。鴨が最も強く感じたのは、土着的な恨み・辛み・妬みの奔流。一言でまとめると「ドロドロ感」、です。
どの作品にも共通しているのは、登場人物のそうしたネガティヴな感情が、当人の意思にかかわらず世界を変容させるパワーを発動させ、絶望的な中にも不思議な希望の光を感じさせる結末へと繋がっていることです。描かれる情景は、どれも暗く湿度が高く、読んでいてとてもダウナーな気分になります。
が、読み続けるとそのダウナー加減がなんだかクセになってしまう、面白い作風ですね。ただ、好き嫌いはかなりはっきりと割れると思います。
鴨的には、「嫌いじゃない」ぐらいかなー。機会があれば、他の作品も読んでみたいです。 -
夜の記憶でぽかんとなったけど、二作目の呪文が面白かった。
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SFは嫌いではないが、なかなか全体像がつかめないまま進んでいく感覚に苛立ちを覚えた。
個人的にはあまり好きなストーリーではなかったかな。 -
「呪文」が面白いです。
「新世界より」に通ずる世界観。
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貴志祐介の作品
