わが殿 上 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2023年1月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167919818

作品紹介・あらすじ

『しゃばけ』『まんまこと』の著者が初めて実在の人物をモチーフに描いた、痛快新感覚歴史小説。待望の文庫化!

合戦が始まる。敵の名は、借金——。

幕末期、ほとんどの藩が財政赤字に喘ぐ中、大野藩も例外ではなかった。
藩主・土井利忠は、様々な藩政改革を断行し、多額の借金を抱える藩財政を立て直そうとする。その執行役として白羽の矢が立てられたのが、若干八十石の内山家の長男である七郎右衛門良休。
四歳年下の殿の人柄と才覚に惚れきった七郎右衛門は、己の生涯を懸けて利忠と向き合い、時には反発しながらも、大野藩の再生に奔走する。

みんなの感想まとめ

幕末の動乱期を背景に、実在の人物をモチーフにした歴史小説が展開されます。若き藩主・土井利忠と、その家臣である七郎右衛門良休の物語は、藩の財政再建に向けた奮闘を描いています。七郎右衛門は、四歳年下の殿に...

感想・レビュー・書評

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  • しゃばけで有名な作者さん
    のんびりひた江戸のあやかし達とのいやし系のお話がお得意かと思う。
    わが殿は実在の人物の事績が元になった歴史小説だった。
    越前大野藩の幕末に実際にいた殿と家臣の物語。
    おっとりとした語り口が楽しい。

  • 四歳年下の殿に仕える七郎右衛門。なんだか気弱そうな彼に殿の命令をやり遂げることができるのか?こちらが不安を感じているのに何とかなっていくのが不思議。
    敵が多くなるのはしょうがないか。目くじらを立てるのではなく、ひょうひょうと過ごしていくこの人は本当は凄い人?見つけて託す殿もすごいよね。

  • 小藩の武士が若き俊英藩主に惚れ込み、藩主の目標である藩政改革を援けるため、藩主に見込まれた金勘定の能力で東奔西走する話。
    藩内の小さなコミュニティの人間関係に苦労したり藩主の無茶振りに振り回されたりしながらも、妻との関係や子供が生まれない悩みと向き合い、自分の人生を生きていく。
    上巻を読む限りでは、財政物や殿とのバディ物というよりは、幕末の動乱前の静かな時代を必死で生きた1人の武士の話だと思った。

  • 借金十万両、石高4万石、実質石高1万2千石の大野藩を石高15万石並みに引き上げた内山七郎右衛門。家柄より才を好む土井利忠に見出され、家老にまで上り詰める男の一代記。やはり経済感覚に優れた武士というのは魅力的であり、それを取り立て力を自由に発揮させる優れたマネージャーというのも得難いものだなと実感した。

  • 江戸時代後期、財政難の大野藩の藩主 土井利忠は藩政改革に取り掛かる。その手始めか能力のある人材の登用。財政の能力を見込まれた七郎右衛門は、多額の借金の返済を命じられる。収入の拡大と支出の縮小。両面での施策を、藩主を使いながら、大胆に実施する。
    ヒリヒリする状況で、大きな賭けにでる。
    細心と大胆、七郎右衛門の独創性、意思の固さに驚かされる。

  • 【『しゃばけ』『まんまこと』の著者が描く、幕末痛快小説!】「殿、また借金をしたのですか」財政赤字に喘ぐ大野藩。藩主・利忠にほれ込んだ七郎右衛門は無理難題を一手に引き受けることに…。

  • 「わが殿」とは、越前大野藩藩主・
    土井利忠
    公のことである。そして、その利忠公に仕える本編の主人公が
    内山七郎右衛門
    である。

    利忠公は藩政改革を断行し、疲弊した藩財政を立て直そうとする。そのとき、公の手足となって働くのが七郎右衛門であった。彼は武士ではあるが、武芸の方はからきしで、代わりに算盤に明るかった。いわば経済官僚と呼ぶべき人物である。

    江戸時代の経済体制は、石高を基盤とする農本主義を建前としていた。しかし実際には貨幣経済がすでに発達しており、現実は建前と大きく乖離していた。支配階級である武士は、経済の実権を握る商人に対して、まったく頭が上がらない状態だったのである。

    この事情は、当時の統治組織である藩においても同様であった。多くの藩で財政は逼迫し、その立て直しは共通の悩みの種であった。

    そうした背景を考えると、本書は単なる歴史小説というより、むしろ歴史経済小説と呼ぶべき作品であろう。さらに言えば、現代において時代遅れとなりつつある産業構造の中で奮闘する経済人のジレンマ――そうした視点から読んでも、十分に興味深い物語となっている

  • 下巻にて。

  • 武家の借財は踏み倒しありきなのか⁉️と思うくらい堂々としていたのだなと、本やテレビ

  • 「米」本位制から脱却できなかったことが、武士の時代の終焉に繋がる。

  • 七郎右衛門…中々やるなぁ
    色々と。

  • 2023年1月4日購入。

  • 幕末期、財政赤字に喘ぐ大野藩主に借財の返済と
    いう大役に任命されたのは、僅か八十石の家の
    長男・内山七郎右衛門。”わが殿”に惚れ込んだ
    七郎右衛門は、無理難題を一手に引き受け…。

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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