セイロン亭の謎 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2023年2月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784167919986

作品紹介・あらすじ

紅茶輸入業を営むセレブ一族の女社長が殺された。中国語メッセージの謎、茶の輸出入の歴史的背景や神戸・山の手の豪壮な異人館を舞台に繰り広げられる魅惑の平岩ミステリー。

みんなの感想まとめ

時代背景と美しい文体が魅力のミステリー作品で、紅茶輸入業を営むセレブ一族の女社長が殺されるという衝撃的な事件から物語が始まります。舞台は神戸の異人館で、歴史的な貿易の背景やお茶にまつわるストーリーが巧...

感想・レビュー・書評

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  •  久しぶりに携帯電話もパソコンもインターネットも出てこない(少し前の時代の)現代物を読んだ気がする。ニュースは新聞を見て知る、ファクシミリで原稿を送った、宅配便を管理人さんが預かってくれた、旅先での連絡はホテルの電話で、等等、今となっては行き違いのもどかしさも物語を豊かに彩っているように思える。平岩さんの文の美しさもあるだろう。
     ザ・2時間ドラマ、西村京太郎的な旅情ミステリーのような雰囲気も懐かしく感じて、一気に読めた。登場人物たちが繋がっていく鍵となるお茶にまつわるお話も興味深い。
     森山さんには生きててほしかったな……。

  • セイロン島を日本列島のすぐ南に位置した地図がある。しかしながら神戸から輸出しているのは紛れもなく、京都と静岡の日本茶であった。昔、貿易商をしてたイギリスの人が住んでたのがセイロン亭なのだ。そこでお茶を飲まずに、ビールを飲んだというのは、なんか自由だ。今は違う住人の暮すセイロン亭には、いいワインもそのままあった洋館ということなのだ。

  • 紅茶輸入業社長が殺され、謎のメッセージ、訳ありの歴史が交錯する話。舞台が神戸で親近感があり読みやすい。そしてなんだこの一族、何なんだと思ってたら過去と現在の謎が交錯していき先の読めなさが良い。紅茶詳しくなりたいけど舌があまり優秀じゃないのが難点。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 公衆電話からの電話や、当たり前のように取れなくなる連絡などなど、息子が読んだら『なんで!?』て言うだろうなと思うような舞台。でも昔と今を知る私にはすんなり読めた。異人館の風景やセイロン亭の佇まいを読んでると行ってみたくなる。でも内容は結構重い理由のあるミステリーでそのギャップが面白かった。

  • 神戸の異国情緒とお茶の歴史が絡んだミステリー。
    高見沢安奈の二人の娘の年齢を把握してないと読み誤る。星子と長田けいは友達なんだ、と思いながら読んでいたので、途中で混乱した(笑)。しかし公子が悪役だったとは。いずれにせよ楽しんであっという間に読めた小説でした。

  • 地元神戸なのと紅茶派やから思わず手に取ったミステリ。平岩作品読んだけどなかなか面白かった。
    須磨寺も異人館も元町商店街周辺も地元圏内やから背景思い浮かんだの容易やったわ(笑)
    今から30年以上前の時代背景の設定やから携帯とかなくて今時モーニングコールなんてないよな、多分
    現代はアラーム設定できるしスマホで何でも調べられるし。
    アッサムとかキャンディ茶葉あたりは定番やしキャンディ茶葉に関しては午後の紅茶ミルクティーに使われてるくらい身近。物語でもあったみたいに紅茶の原産地いうたらスリランカおおい。その次くらいはインドかな?
    解説読んで狐っ葉事件みたいなことが昭和の初めの方にあったなんて初めて知ったわ。まあ、勉強嫌いやし歴史の授業もきいてないしw
    偉そうにかいてるから味覚音痴やから茶葉の味比べなんて到底できひんくらい末期な舌やからww
    昔の詐欺事件と絡んで身内同士で殺害、心中て…
    お金持ってたら人間って変わるやなって改めて思った。
    大事なのはお金だけじゃないこともあるやろって…

  • 紅茶好きとしてはホイホイすぎるタイトルだったので。
    あくまで紅茶輸入業を営む一族に起きた殺人ミステリなので、紅茶の蘊蓄を楽しむ話ではないのですが。
    狐っ葉事件など、時代を感じる話は興味深かったです。

    今からするともう30年近く前の作品。
    無論携帯電話は登場しないので、作中で本人に連絡を取るのも苦労するのには懐かしさを覚えたり。
    出てくる言葉も書き方が昔風なので(何しろ作者様は昭和一桁生まれの大ベテラン)バブル崩壊後の時代設定ではありますが、昭和が舞台の作品を読んでいるような気になりました。
    柔らかい文体なので、読みやすかったですが。
    「あの時ああしていれば、事件の真相にいち早く気付けたのに……」的な書き方は、横溝先生を思わす部分もありました。
    時代特有のものかなあ。

    事件としては、紅茶輸入業のオーナーが殴り殺された事件を皮切りに、息子が命を狙われたり(ついでに主人公も命を狙われる)親族たちが心中したり行方不明になったり(ついでに主人公の相棒的存在も行方不明になる)と事件が連鎖していく。
    それを紐解くには、オーナーが殺された現場である洋館にまつわる謎の解明、そして一族の歴史を辿る必要があった。
    事件解決への進展どころか、謎は広がるばかり、前述の狐っ葉事件にまで話題は波及し、どう風呂敷をたたむのかと思っていたら……案外、殺人事件の真相としてはあっさりしてました。
    もうひとひねりあるかと思ったら、特になかった。
    殺人事件の真相よりは、狐っ葉事件がもたらした件(一族の謎)についての答え合わせの方が面白かったし、本編もそれで締めているので、殺人事件は結局二の次になってしまった感はあった。
    それに巻き込まれて殺されてしまった某キャラが不憫だ……(殺された理由がまた可哀そうすぎて……とばっちりすぎる)

  • 【セレブ一族と神戸の異人館が交錯する傑作ミステリー】紅茶輸入業を営む一族の女社長が殺された。中国語メッセージの謎、神戸異人館の美しい邸宅、歴史ロマン。魅惑の平岩ミステリー。

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著者プロフィール

東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。戸川幸夫の知遇を得、その推薦で長谷川伸の門下となる。1959年『鏨師』(たがねし)で第41回直木賞を受賞。1991年『花影の花』により、第25回吉川英治文学賞を受賞。また、これまでの業績により、1997年紫綬褒章を、1998年第46回菊池寛賞を受賞。2004年文化功労者に選ばれ、2016年文化勲章を受章した。著書に南町奉行所内与力・隼新八郎がさまざまな事件を解く「はやぶさ新八御用帳」「はやぶさ新八御用旅」シリーズや「御宿かわせみ」シリーズなどがある。

「2019年 『新装版 はやぶさ新八御用帳(十) 幽霊屋敷の女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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