おれたちの歌をうたえ (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2023年8月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (688ページ) / ISBN・EAN: 9784167920845

感想・レビュー・書評

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  • 呉勝浩『おれたちの歌をうたえ』文春文庫。

    『スワン』『爆弾』と傑作を上梓し、波に乗っている呉勝浩の長編ミステリー小説。

    本作は余り話題にもならず、読む前からこれはハズしたかという危惧があったのだが、全くその通りであった。M資金詐欺のネタである金の延棒、往年の作家を題材にした暗号だとか、余りにも詰め込み過ぎで、消化出来ていないように感じた。

    やっと『スワン』で、この作家と波長が合ったと思ったのだが、残念。


    令和元年。訳ありの元警官で現在はデリヘルの運転手に甘んじている河辺は、チンピラの茂田から電話を受け、長野県松本市に呼び出される。指定された安アパートに行くと、その部屋でかつての友人であった佐登志が萎びた状態で亡くなっていた。その首筋には注射痕があり、他殺と考えられた。

    一体、何者が佐登志を殺害したのか。時代は令和から昭和へと遡り、昭和の時代に5人の少年たちが経験した幾つかの事件から、再び平成、現在へと佐登志の死に纏わる謎を追い、時間が経過していく。

    本体価格1,290円
    ★★★

  • 幼馴染の5人が関わった過去の事件と
    大人になってからわかる真相。
    って、もうアンハッピーな予感しかしない。

    我ながら、なぜこの小説を読もうと?
    と悶々としつつも
    畳みかけるような展開に
    どうしても途中で投げ出せなかった。
    主人公の人生に併走したって感じです。

  • 爆弾、スワンに次ぎ三作目。
    今回も最後に良い意味で騙された。

  • 非常にボリュームのあるお話。
    自分はあまりのめり込むことはなく、むしろ長すぎる割にあまり惹き込まれず、読了したものの途中からはとりあえず最後まで早く読んでしまいたいという気持ちの方が勝ってしまった。
    主人公の人生を追うストーリーは自分好みのはずなのだが、今作は自分にとっては少々期待外れだった。

  • パイセン本。『おれたちの歌をうたえ』とは、そういう事か。過去の出来事に囚われた男たちが、時を超えて再び向き合う姿を描き出す。登場人物たちが成長していく過程や、彼らが抱える葛藤に共感を覚えるとともに、青春の後悔や再生のテーマが心に響く。特に、主人公・河辺の人間らしさに目覚める瞬間は、読者に希望を与える。作中の文学的要素や暗号の謎解きも、物語に深みを加えており、単なる小説にとどまらず、知的好奇心も満たしてくれる。過去と現在をつなげる複雑な構成の中で、登場人物たちが自らの過去と向き合う様子は、人生の意味を考えさせられるものがある。ちょっと長くて時間が掛かったため、読後の達成感が半端ない。

  • 元刑事でありつつも落ちぶれた初老の男が、高校時代に起きたある事件と向き合う物語。 「栄光の5人組」だった幼馴染の一人が亡くなり、とあるチンピラをともに金塊を追うことに。 自身が高校生だった昭和51年に起きた事件と当時の関係者が複雑に絡み始め、過去と現代が交互に場面が展開し、徐々にパズルのピースがハマっていく。さらには時代ごとに極左集団、警察内部、半グレなどがストーリーに緊迫感を加えたことで一気読みせずにはいられなかった。というかレビューするのが難しい。傑作と言うことだけでも覚えて帰っていただければ。。

  • 2024.3.4
    『スワン』が面白かったから続けて読んだ。

    登場人物多めだけど、ひとりひとりが個性的で把握はしやすい。
    終盤でキンタがサトシの関係者とつながる経緯がスッと入らない。大事なとこなのに。
    肝心なとこるが頭に入らないから、展開の速さについて行けない。ここまではグイグイ進むスピードに乗っかって、引き込まれて読んだ!

  • 息を呑むほどの思いがけない展開によって世界観に没頭させられた。暗い。濃厚。読んでよかった!

  • 栄光の5人組と呼ばれた連中がそれぞれ故郷を巣立って50年後、河辺に掛かってきた電話で物語が展開するが、殺されたサトシが残した暗号は何だったのか.子供時代の彼らが一人前のワルになって暗躍するが、何故かストーリーをつかめなかった.千百合さんの事件が当時の世相を反映していると感じた.在日の岩村家のような存在は普通だったが今はあまり顕在化していないようだ.

  • スワンに爆弾にQっていう、着眼点が即ち牽引力のかなりを担う作品と比べ、本作はまあ、普通のミステリ。とはいえさすがの展開の妙で、これだけの長編も飽かずに読み通させる。

  • 予想よりだいぶおもしろかった!

  • 「栄光の5人組」を紡ぐ50年に跨る圧倒的なスケール感。必然か偶然か、誤解やすれ違いは時に残酷に時に優しく人々の過去を紡いで未来を織り成す。全体的に漂う雰囲気は荷風の言う「暗愁」であるが、清濁飲み込んでそれでも今を生きようとする潔さに心地よい読後感を感じる。

    難点としては、第2章の学生時代の描写がラノベノリであるところと、それぞれの登場人物が生み出す物語に対して真犯人とそれに付随する真相がややパンチが弱すぎるように思う。そこに目を瞑れば素晴らしい大河刑事小説に仕上がっている。直木賞候補になったのも納得の作品。

  • 栄光からの絶望からの、過去が重荷でありながらもそれが希望でもあり続けるような
    過去から現在にかけての思惑が圧倒的だった。
    セイさんが個人的にとても切ない。
    凄まじく暗いし何も変わっていない気もするのにそれでも圧倒的希望が見える終わりで凄く良かった
    何事も切り捨てられる欣太の友達への対応とか、栄光レッドとかにすごくグッとする
    濃厚な物語。読めて良かった

  • 【幼馴染が遺した暗号、隠されているのは、金かそれとも……】河辺のもとにかかってきたある電話。思い出すのは封印していた真っ白な雪と死体。あの日、本当は何があったのか? 大河ミステリー。

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著者プロフィール

1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。現在、大阪府大阪市在住。2015年、『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞し、デビュー。18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞受賞、同年『ライオン・ブルー』で第31回山本周五郎賞候補、19年『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』で第72回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補、20年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞受賞、同作は第73回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)も受賞し、第162回直木賞候補ともなった。21年『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補。他に『ロスト』『蜃気楼の犬』『マトリョーシカ・ブラッド』などがある。

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