江戸彩り見立て帖 粋な色 野暮な色 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2023年9月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167920975

作品紹介・あらすじ

<江戸のカラーコーディネーター>お彩が活躍する人気シリーズ!

天性の色彩感覚を持ち、色のことになると寝食忘れてしまう江戸っ子・お彩。
その才能に目をつけた、煮ても焼いても食えない京男・右近。
凸凹バディもいよいよ絶好調!

右近に押し切られ、塚田屋で呉服の色見立てを始めたお彩。
妾腹の弟である右近を目の敵にしている塚田屋の主人は、
「新しい流行り色を作れ」と無理難題を出す。
お彩と右近は、気風のいい辰巳芸者の蔦吉に助けを求めようとするが、
けんもほろろな塩対応で取りつく島もない。
しかし、右近には何やら秘策があるようで……。

一方、近所の油店・香乃屋のお伊勢には、対照的な二人の婿候補が登場。
濃紺の小袖も粋な弥助は若い娘たちにも大人気。
一方、野暮天の文次郎は、野暮だとされる浅葱色が好きで、
娘たちに「浅葱色」と陰でこっそり呼ばれている始末。
はたして、恋の勝者は……?

色は奇跡を起こせるか?
江戸の色彩の奥深さが話題、
文庫オリジナルシリーズ第三弾!

みんなの感想まとめ

色彩をテーマにした物語が織りなす、江戸時代の粋な人々の交流と成長を描いた作品です。主人公のお彩は、色に対する天性の感覚を持ちながらも、周囲との関係に戸惑いながら成長していきます。京都から来た右近との凸...

感想・レビュー・書評

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  • オール讀物で連載されているので読み終わっているが、面白いので文庫本を読み直し。
    シリーズも3作目となるが、色に関しての話題なのだが、自分自身は色に疎く具体的イメージが出てこないのが難点。
    主人公のお彩と京都生まれの右近とのやり取りが面白く、回を追うごとに接近するところが楽しみ。
    今回も豊富な右近の知識に助けられるお彩。勤めている塚田屋の悪主人の悪巧みである特別な色でのブームを作る難題も無事達成したようで、色に関して感覚が優れているお彩と策略好きの右近の完全勝利にホッとする。

  • 江戸彩り見立て帖、シリーズ三作目。

    お彩は、父親が元は摺り師で、工房で育った子供の頃から色彩感覚がよかった。
    ふと知り合った京男に才能を見出される。その正体は、京から来て江戸に店を出した呉服の大店・塚田屋の右近。

    右近がお彩を店に招き、仕事を依頼するが、はっきりしない役割にお彩も店の者も戸惑う。
    右近は店の主人である苅安の異母弟だが、苅安は遊び人で、右近が実質的には店を取り仕切っていました。
    たまに顔を出した苅安はお彩の才を怪しみ、流行りになる色を見出して売り出せと課題を出す。
    粋な色野暮な色と言われたら~江戸っ子に野暮なんてね、死んだほうがまし?(笑)
    右近が賭けに乗ってしまい、お彩もうっかり‥

    この話は、同心が出たり捕り物になったりはしない。けど、深川芸者の辰吉が出てきたりして。
    江戸を舞台の小説で、気風のいい深川芸者は人気ですね。

    江戸時代、特にお膝元の江戸の着物は色合いが地味め。
    グレー系の微妙な色合いの種類がものすごく多い。
    出てくる色の名前も、ええ?え~っと‥正確に捉えるのが難しい。
    色の本は持っているので、開いては付き合わせたりしてますよ。
    ただ一見して思うほど、暗くもない‥
    というのは、着物は、ロングワンピース並みの分量があるから、微妙な色の区別もつくし、小物に色を効かせて印象を変えることも出来たりするので。

    基礎知識が足りなかったお彩は、勉強に励みます。
    へなへなと人当たりはよい右近を鼻っ柱の強い東女のお彩は信用できなかったのだが、色の探求をするうちに、次第にタッグを組む感覚になってきてますね。
    名ばかりの主人の苅安のイジワルも、必ずしも悪意からではないみたい?
    先が楽しみです☆

    苅安は、青みがかった黄色の一種。
    右近は人の名前として普通だし、元々は官職名。ただ、赤味がかった黄色である「鬱金色」とかけていると思われます。
    この兄弟には、色の名前がついているわけですね。

  • 塚田屋の当主・刈安に無理難題をおしつけられた、お彩と右近。
    ふたりは江戸で、流行り色を生み出せるのか?

    シリーズ第3作。

    今回もおもしろかった。

    なんだかんだでたくましいお彩の頑張りと、飄々としているけれどしたたかな右近。
    ふたりの仕事ぶりと、からっとした関係性が楽しい。

    お彩の色のセンスの良さで万事解決、で終わるのではなく、流行り色を生み出すという商売としての試行錯誤、藍染の方法の学びなど、多方面での成長があるのも奥深い。

    お太鼓結びは昔からあるイメージだったので、一般の流行が新しいのは、意外。

    深川芸者・蔦吉の筋の通ったカッコよさや、香乃屋母子の見る目と距離感など、周りの人物もすがすがしかった。

  • 今回も面白かった!
    流行りの色を作る所から、粋と野暮、恋と盛り沢山(^^)

    襲の色を覚えたくて、ここにも何冊か入れてますが、流石にお値段がよくてσ(^_^;)

    でも、源氏物語の色の本はやっぱり見たいな。

  • 先に4作目を読んでしまいました。
    これは3作目の作品です。
    浅葱色は 薄い水色なんですが 江戸っ子には野暮な色なんですね。
    お彩が仲良くしている油屋のお伊勢に
    粋ななりの色男の弥助と 浅葱色をきた真面目な年下の男文次郎ふたりが現れる。
    お彩は 浅葱色を着た文次郎を応援してしまう。
    文二郎は 浅葱色を 綺麗な色だという。

    弥助は娘たちから キャアキャア騒がれるイケメン

    その話しを聞いた右近は
    お彩を連れて 弥助の働いている店までいく
    もう 弥助は首になったこと
    その原因は サイコロ博打ということも

    博打の借金を 自分の取り巻きの女の子を岡場所に売って払っていた。

    右近は その子を岡場所から助け出し そのお金を
    弥助を陰間茶屋に売ることで払うことにした。

    ひゃー!
    いい男だから 陰間茶屋でも売れたんだろうけど!

    お伊勢ちゃんが意外としっかりしてたこと
    お伊勢ちゃんのおっかさんが 冷静に見てたこと
    さすが しっかりとした商売人です。

    右近さんて なんでも見抜いて解決できちゃう人で
    まあ すごいこと!
    なぜか あまりモテない。
    お彩さんは 真っ直ぐに固い人だから 自分の気持ちには 気づかなそう!
    このまま 終わっちゃう話しなんでしょうか?
    続編を楽しみにしています。

  • 右近の立ち居振る舞いがスカッとする。なんとも小気味がイイ。右近とお彩のこれからが気になるわー

  • シリーズ3巻目ともなると、事件も勃発し面白い展開に。

    深川芸者の粋好みから、流行り色のプロモーションを右近と画策し、商売の面白さ深さを知ることに。

    人間模様も、ますます深くなり、話は充実する。

  • 優れた色彩感覚から、呉服屋で「色見立て」の仕事をすることになった彩。
    お飾りの呉服屋店主から「流行りの色」を作れ、という無理難題を吹っ掛けられた彩は、店主の弟で妾腹の右近とタッグを組んで流行りの色を生み出そうと四苦八苦する。

    このシリーズの最初の方は彩が右近を毛嫌いするばかりだったが、色恋の仲というよりは「バディ」という言葉がしっくりくるような組み合わせになったな、と思う。

    物語の合間合間に江戸の色事情や服飾事情がさらりと織り込まれていて、読んでいて楽しい。

  • 東女に京男。
    こちらはうまくいくのか?
    いきそうだけれども。
    私は、はたから見る京男が好きです。

  • シリーズ第3弾。
    表紙絵の、文次郎の着ているのが浅葱色、彩の着ているのが「深川鼠」こと湊鼠色ってことかしらん。

  • 2024.8.14 読了。
    江戸彩り見立て帖シリーズ第三弾。

    1作目、2作目でお彩に色の才があると塚田屋の右近が認め、お彩や右近の家庭問題を取り上げ主要な登場人物の抱える問題をやんわりとみせていたが、今作はお彩の彩り見立てを深堀していたように思う。
    着物や日本色名に詳しくないので微妙な色の違いの話にはついていけなかったが作者が江戸時代の着物や色についてすごく勉強しているのだろうなぁと思った。

    今回は図書館で借りて読んだが、日本色名も着物ももっと知りたくなったので今度は購入して読んでみようかな?と考え中。

  • 江戸彩り見立て帖シリーズ第3巻。

    江戸のカラーコーディネーターお彩が主人公のこのシリーズ、好きです。
    右近とのバディも良いかんじ。

    前巻からの続きとなる前半部分は、流行りを生み出す大変さが描かれていて興味深かった。
    嫌な男だと思っていた刈安が意外とデキる男?!の片鱗を覗かせるのも気になるところ。

    続きが気になります!

  • 面白かった。
    続きが楽しみです。

  • 天性の色彩感覚を持ち、色のことになると寝食忘れてしまう江戸っ子・お彩。
    その才能に目をつけた、煮ても焼いても食えない京男・右近。
    凸凹バディもいよいよ絶好調!

    右近に押し切られ、塚田屋で呉服の色見立てを始めたお彩。
    妾腹の弟である右近を目の敵にしている塚田屋の主人は、
    「新しい流行り色を作れ」と無理難題を出す。
    お彩と右近は、気風のいい辰巳芸者の蔦吉に助けを求めようとするが、
    けんもほろろな塩対応で取りつく島もない。
    しかし、右近には何やら秘策があるようで……。

    一方、近所の油店・香乃屋のお伊勢には、対照的な二人の婿候補が登場。
    濃紺の小袖も粋な弥助は若い娘たちにも大人気。
    一方、野暮天の文次郎は、野暮だとされる浅葱色が好きで、
    娘たちに「浅葱色」と陰でこっそり呼ばれている始末。
    はたして、恋の勝者は……?

    色は奇跡を起こせるか?
    江戸の色彩の奥深さが話題、
    文庫オリジナルシリーズ第三弾!

  • 「江戸彩り見立て帖」シリーズ第三弾。
    今作も安定の面白さ。
    文次郎さん好きだなぁ。周りの評価を気にせず、自分が選んだ色を好きだと言える人。着飾ることに関心がなくてもサッパリして清々しい!お伊勢ちゃんとの関係が良いモノになることをこれからも密かに応援します!
    早く次作が読みたい!

  • 塚田屋で呉服の色見立てを始めたお彩は、塚田屋の
    主人の無理難題に辰巳芸者の鳶吉の助けを
    借りようとする。一方、近所の油店・香乃屋の
    お伊勢には対照的な2人の婿候補が登場し…。

  • 【江戸のカラーコーディネーターが大活躍】天性の色彩感覚を持つお彩と京男・右近のバディも絶好調! ご近所のお伊勢に懸想する対照的な二人の男。果たしてお伊勢が選ぶのは?

  • 「濡れてののちは」
    気になる帯結びは。
    素晴らしいと誰もが羨むようなものにするなら兎も角、見ただけで悲しむことをしてはいけないだろうな。

    「五色の縁」
    自分に自信を持つ。
    流行を作るには売り込むことも大事ではあるが、普段の生活で生かせるかを考えなければいけないだろう。

    「色まさりけり」
    嘘つきはどちらか。
    全く同じ色で始まりのちを謳っているなら問題だろうが、実物の色が違っていたら話は変わってくるだろ。

    「粋な色 野暮な色」
    一度で終わらない。
    知らぬうちに自分の中で色に対して優劣を付けてしまっているのは、流行りを見出そうとしたせいかもな。

    「色は思案の外」
    季節で変わるもの。
    誰にも迷惑をかけない遊びならいいが、人の心を弄ぶようなことをしていたら痛い目に合うのも仕方ない。

  • いい!
    やっぱりこのシリーズはいいです

    お仕事小説の色合いが強いかな?
    蔦吉と麻吉の姉妹もとても魅力的
    芸者さんは昔のアイドルみたいな立ち位置なのかなー
    一応遊女とは違って、芸を売るのが芸者ってことですもんね

    ただ、この件にしても右近の先読みの鋭さや余裕がちょっと行きすぎてるような
    もう少し慌てたりしてもいいのかなと思うけど、妾腹という自分の出自のコンプレックスから、投げやりになっているのか?
    それにしては仕事へ真摯に向き合ってるしなあ、といろいろ背景が謎

    そのへんもおいおい語られていくんだろうか

    刈安がまた出てきていて、でもまた鋭い視点で物を言っていて、立ち位置が分からなくなってきた…

  • 江戸時代の呉服で、色の見立てをする女性 お彩。
    そして、塚田屋の京男 右近。
    二人が織りなす呉服の話。

    6話からなる。
    帯結びも、この当時は、お太鼓結びは、無かったんだと……

    着物の色合いや柄行きに、江戸っ子達は、流行の先端をいち早く取り入れたいと言う要望が高い。

    時代小説を読んでいると、歌舞伎役者などの着物や柄を参考に、流行を作る。
    今回は、深川芸者が、モデルになって売り出す。
    深川が江戸の辰巳方向にあることから、辰巳芸者と呼ばれると。

    真っ白な花嫁衣装に青色で描いた猫の落書き。
    さてさて、その青色は……
    青花紙(あおばながみ)という露草の絵の具である。
    水に溶ける。

    しかし、絹物は、簡単に水で、ジャブジャブと洗えないはず!
    昔は、悉皆屋に頼むか、着物をほどいて、竹の長い針のようなので、広げて、乾かして、又縫っていた。
    ここでも、そう言う事になるのだろう。

    読んでいて、「東男に京女」で無く、この本では、「京男に東女」という設定だが、右近さんの目利きに、何が起こるのか!と興味が増す。

    木綿の幟に『深川鼠はじまり地』と、店先に出された所に行き、右近さんのとった行いに、切れ者の感がする。

    紺屋の話で、藍染めの話が、登場する。
    ついこの間 ほしおさなえ氏の『まぼろしを織る』を読んだ。
    藍染めを瓶から取り出した時は、梅幸茶の黄緑がかった茶色が……空気を触れた瞬間 色が変色して行く様が、自然の奥行きの深さを 感じさせる。

    日本特有の多色の名前も、好きである。

    この本はシリーズの3巻と後で知ったが、右近さんとお彩さんの掛け合いも楽しく読んでしまった。

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著者プロフィール

1977年、和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年、「虫のいどころ」(「男と女の腹の蟲」を改題)でオール讀物新人賞を受賞。17年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』(ハルキ文庫)で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。著書に、『小説 品川心中』(二見書房)、『花は散っても』(中央公論新社)、『愛と追憶の泥濘』(幻冬舎)、『雨の日は、一回休み』(PHP研究所)など。

「2023年 『セクシャル・ルールズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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