- 文藝春秋 (2023年9月5日発売)
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感想 : 41件
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167920982
感想・レビュー・書評
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「希望が死んだ夜に」がとても印象的だったのでシリーズ第二弾の本書も読んでみた。
読み始めからスーッとストーリーに吸い込まれあっという間に引き込まれていった。
ストーリーの根底にある貧困と虐待。
面白かった…とは言いにくい内容だが、テーマ、展開、テンポ感、魅了されるだけのものがあったと思う。
ラストの真実では「おーっ!そういうこと?」が何度か到来。
ミステリーを読む時、ストーリーの先読みや推理をせずに読むので、単純に「そういうこと?そーなんだ!」と驚かされることも多々(^^;
第三弾も読みたい!
貧困、虐待…負の連鎖に心が痛む。
どうすれば解決できるのか…真実が苦しい。
どうにもできない真実が痛い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「希望が死んだ夜に」の続編です。
今作もかなりの衝撃を受けました。
小学生という幼い子供にとって母親は全てで、それ以上のものがないというなか、躾だと信じていた虐待。胸が締め付けられます。
そしてミステリとしてのトリックも…
印象深い作品でした。 -
仲田シリーズ
「希望が死んだ夜に」がよかったので、
すぐに購入
前作同様、貧困の問題が根底にあるが、
ストーリーの描き方が上手い!
途中まで仲田さんは出てこないが、
それでも十分に面白い
仲田さんが登場してからは
物語が一気に進んでいく
こんな事か繋がっているんだぁと
伏線回収も見事です。
仲田さんシリーズと言ってますが、
本書が初めてでも十分に楽しめます。
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貧困と児童虐待がテーマとなる重めの物語。
母親と子供、交互に視点が変わり、虐待する母親の考え、それでも母親を信じる子供の気持ち、どちらも描いている。重い物語に心がザワツキ辛い。
あの子の殺人計画は成就するのかしないのか、読んでその目で確かめて下さい。 -
終盤のスピード感あふれる伏線回収。
面白かったです。
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ミステリーとしても素晴らしかったですが、きさらにとても共感できすぎてフラッシュバックで苦しみました。虐待の描写は白けてしまう小説も多いですが、こちらは割とリアルな内容だと感じました。またラストもとても良かったです。
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母子家庭で育つ小学生5年のきさらと、
神奈川県警・捜査一課の真壁の
2人の視点で物語は進んでいきます。
きさらは母親からネグレクトなど
虐待を受けていますが、きさら自身は
虐待を受けている認識はありませんでした。
クラスメイトの翔太の話していくうちに
自分は虐待を受けていると気付き、
母親を殺す計画を立て始めます。
一方、真壁は風俗元締めの女の殺人事件を
所轄の宝生と共に追っていきます。
子供の虐待という重いテーマ。
それだけで社会派小説が1本かけそうです。
序盤で犯人が分かるので、どのような
アリバイトリックを使ったんだろう…と
推理しながら読みましたが、全く当たらず。
どんでん返しが何度も襲いかかってきます。
しっかり騙されました。凄すぎる…。 -
きさらと真壁の視点がメインで物語が進んでおり、読みやすくスラスラと進めていたら、まさかの展開。え?なになに?そうだったの!…と、途中頭の中の整理が必要になった。依存、支配、裏切りといった人間の弱さがつめこまれており、苦しくなりながらも共感している自分もいた。
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「希望が死んだ夜に」の余韻が抜けないまま、
文庫発売を知り、発売日当日に書店で購入しました。
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あらすじより
母子家庭で育つ小学五年生の椎名きさらは、
母親から罵倒され、食事を抜かれても
躾だと信じていた。
周囲から「虐待だ」と指摘されるまでは。
一方、神奈川県警の真壁は
風俗店オーナーの刺殺事件を捜査。
きさらの母親を疑うが、
娘と一緒にいたというアリバイを崩せない。
行き詰った真壁は、
少年事件が特異な仲田に協力を仰ぎ――。
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今作も、登場する警察官は真壁と仲田。
自身も片親で貧しいながらも自身で道を切り拓いていった真壁。
加害者、被害者の少年少女たちに寄り添う事で事件を解決に導く仲田。
私自身も両親がとても大好きで、
共働きの期間もあり、
なかなか一緒に過ごせなかった時間もありましたが、
愛情を持って育ててもらったと思っています。
だからこそ、
きさらのような子が、
どこかにいるかもしれない、
今日も震えながら耐えているかもしれない、
と思うと、胸が痛みました。
信じてた母親への感情が変わる瞬間、
これは虐待、ネグレクトなのかと気づく瞬間。
驚きと恐怖のきさらの目が。
隣の家で本書のようなことが行われていたとしても、
たぶんわからないです。
ドアとコンクリート一枚しか隔ててないのに、
物音や悲鳴がなければわからない。
そう思うと、何とも言えない気持ちになりました。
なんとか抜け出そうとする子どもを搾取する卑しい大人。
天祢さんの描く世界は、
本当に存在しそうで、
だからこそ余計に辛くて怖い。
あの時あなたがいたら、
一緒に戦ってくれたら、
ここから連れ出してくれたら、
タラレバがどんどん溢れてきます。
読んでて痛くて辛くて悲しいのに、
読む手を止められない。
天祢さんの作品、すごいです。
ほとんど呼吸せず読み終わり、
(読んでて集中すると呼吸が浅くなるんです。苦笑)
疲労と興奮と余韻がぐるぐるした頭のまま表紙を見ると、
空をバックに逆光の少女。あなたは誰?きさら?
でも、絶望して諦めてはいけない。
真壁と仲田がそう思わせてくれます。 -
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子供にとって、親はとても大きく無くてはならない存在。
そんな信じて疑わなかった母の愛は偽物だった。
周りから言われる言葉を必死に違うと思っていても、一度疑えば次々と疑いが出てくる。
読めば読むほど不思議な感覚が出てくる。
最後に全てが繋がる。
繋がった瞬間に違和感の正体、人の脆さと誰かを信じたいと言う気持ちと憎意にトリハダでした。
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きさらと真壁という二つの視点は分かりやすく、文体も非常に読みやすい。
ストーリー展開も非常に面白いのだが、トリックは少しやりすぎ感。
どんでん返しを成立させるために、あまりにも無理な部分を力尽くで通してしまった感じ。
ラストは重めで、ある人物のセリフには思わず考えさせられた。 -
自分勝手で能天気な母、虐待を受けながらそれが当たり前と思い貧困に耐える娘、自分は恵まれた環境で育ったから不幸な人の役に立ちたい刑事、スタッフに感謝されてる風俗店オーナー。読んでて辛くなる実情としっかりしたミステリー展開のこのシリーズはやっぱりおもしろい。良かった。
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貧困と虐待がテーマのミステリー。
テーマは置いておいてミステリーとしてはよくあるトリックというか書き方で、同じような話は見たことある気がするけれど普通に騙されてしまった。
あんまりミステリーとして考えすぎずに素直に読むのがおすすめ。
面白いという表現で良いのか微妙だけど、読んでいて続きはかなり気になるし一気に読んでしまうし、一人一人のキャラクターも立っているし普通に話として面白い。
個人的には虐待とか貧困とかは問題なのは分かっているけど、あくまでフィクションとして捉えながら読み、良いものを読んだという感覚。
重めの話が苦手は人は微妙なのかな?
とにかく読んでいて頭がぐにゃぐにゃになる感覚があって初めての読み応えだった。
この話は実は2作目だったということに途中で気づいたので、1作目のほうも早めに読みます! -
風俗店の女性経営者が殺害された。
容疑者は元風俗嬢。アリバイは虐待を受ける娘の証言。最後、二つの時代が入り乱れて、犯罪が証明される。殺害の理由が残酷でせつない。 -
読み始めは、混同してしまったが、読み返して納得。切なさや現実世界なのにどこか非現在感もあり、ラストのセリフにこめられた意味は、まさに現在を生きる私達に向けられたものだと感じました。
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現実的というか、虐待から生まれる感情ってこんなにも行動に移してしまうものなんだと思いました。
幼心に起きた負の感情がどれだけ人生を狂わせるか痛いほど共感できてしまう部分もあるからこそ、最後は泣ける。そんな一冊でした。 -
仲田シリーズ二作目。
前作から続いて仲田と捜査に挑む真壁視点と今作の登場人物である、きさらという少女視点を繰り返しながら物語が進んでいきます。
虐待を受けている少女が絡んだ風俗店オーナーの殺人事件。
どこかで上手く繋がってくるだろうと読んでいましたが、こんな繋がり方だったとは!と衝撃。
社会問題をテーマに正統派な作品を書きながらも読者を驚かせることは忘れない作家さんなのは分かっていましたが、今作も楽しませてもらいました。
次回作も読むのが楽しみです。 -
パンチは前作の方が強い。が、虐待やいじめなど子供周りの描写がリアル。読むのが辛いけどやめられない。
著者プロフィール
天祢涼の作品
