剣樹抄 不動智の章 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2023年10月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784167921088

作品紹介・あらすじ

幕府の隠密組織「拾人衆」の一員となった無宿の少年、六維了助。
明暦の大火を引き起こした盗賊の「極楽組」を追う中で、父を殺した憎き男の正体が慕っていた光國と知る。裏切られた思いで仇討ちに走ろうとする了助を、剣術家の柳生義仙が取り押さえ、二人は廻國修行の旅へ――。傑作時代エンターテインメント第二弾!解説・吉澤智子

みんなの感想まとめ

人間的成長をテーマにした物語が展開され、主人公の六維了助が育ての親である光圀の正体を知ることで、彼の内面的葛藤が浮き彫りになります。剣術家の柳生義仙と共に修行の旅に出ることで、了助は成長し、エディプス...

感想・レビュー・書評

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  • 幕府の隠密組織「拾人衆」の一員として働く了助。明暦の大火を引き起こした盗賊の「極楽組」を追う中で、父親を殺した憎きか男の正体が水戸光圀であることが発覚する。激昂する了助であったが、柳生義仙という剣術家がそれを止める。そして、その流れで了助と義仙は、極楽組を追うために全国廻国の旅に出ることに。
    前巻から匂わせていた了助の仇が光圀であったことが発覚。ただ、その背後には極楽組の一員であり、光圀の悪友であった鶴の思惑も。
    それを探り、物理的でなく精神的に光圀を追い詰められるように了助は義仙と旅に出る。父親、育ての親などを亡くしてきた了助だから、義仙は死なないで欲しいな。
    また、鳩を始めとする拾人衆も了助の為になるべく奔走する。彼女らの影の活躍を了助がちゃんと感じてくれる描写が今後出てくることに期待。
    旅が始まったことで、この物語も長くなりそうな気がするものの、登場人物たちに愛着が湧いてきたので楽しみ。

  • 江戸を舞台にした権力闘争がよりスケールアップし、新キャラ柳生義仙の登場で登場人物たちにも広がりがあってとても面白かったです…!

    ついに光圀が了助の父親の仇であることが明かされるシーンはとても胸を苦しめさせられました。両者の気持ちもわかるけど苦しいときに義仙が現れ仲裁したときには安堵すると同時に今後どうなるのか心配しました。
    本当に心揺さぶられる内容、情景が描かれてます…

    因縁を知った後の義仙との旅では江戸時代も平穏ではないなと感じられるような当時の人々の様相を了助とともに読者も知っていきます。
    そのなかで了助は地獄そのものとなる人々を見て復讐に憑かれた心境を変えていきます。
    その姿をみて、本当に了助が道を踏み外すなと思っていた自分としてはとてもホッとしました…!

    旅を通して了助は自分の心を地獄にしないようにしたいと思い、同時に光圀も過去の過ちに対してきちんと向かい合う覚悟が固まっていくところで本書は終わりました。次の最終巻で彼らの因縁がどのようにいきつくのかとても楽しみです!

  •  光圀が了助の父を殺したことが、ついに了助と拾人衆に明かされ、光圀に木剣を振おうとする了助を柳生義仙が止め、極楽組探索の旅に連れ出す。
     まず義仙が達人であることが印象的に示され、その義仙のために、なぜか「三ざる」が甲斐甲斐しく尽くす。それが、すべて了助を旅に連れ出すための伏線だったというのが、面白い。また、江戸時代の旅の心得も示され、心のありようがどうあるべきかが語られる。さらに、老中と御三家の確執、大名家の思惑、極楽組の思惑が絡み合う。救いのないような話のなかで、登場人物の魅力が光る。
     ちなみに、本に挟まっていた新刊案内が「お前の罪を自白しろ」なのが、また、なんとも・・・

  • ちょっと浅い感じ

  • 育ての親光圀が実の親殺しであったことが発覚したことが切っ掛けで,光圀の元を巣立ち,師と共に修行の旅に出る.プロットとしては大変判りやすく,恐らく次の巻で光圀の元に戻り,ある種のエディプスコンプレックスを越え大人となる様が語られるのではないか.結局この作品は,特異な剣技を持つ幼い主人公六維了助の人間的成長物語なのだ.

  • なんだかスケールの大きな時代小説になってきた。お鳩と泰姫が良いアクセント。

  • シリーズ2作目
    間が開いたのでぼんやりとした記憶を引き戻す
    前作が序章でようやく形になったかという印象
    史実がどうのとかどうでもいい
    エンターテイメントとして昇華されていて面白いし、この先も気になる

  • 137

  • 残念ながら、NHKのドラマの方は、ところどころしか見てなくて、しかも、結末も知らないが、舘ひろしが「義仙」だったのは覚えている。本の方は、何か、大々的な陰謀の気配がして、続きが楽しみだ。

  • 前作を読んで続編が気になりこちらも手に取る事に。

    読み終わってみればもう少し先があるのでは?と思って調べてみるとやはり今年中に発売予定だと。

    若き頃に取り返しのつかないことをしてしまった水戸光圀や、光圀との因縁を持つ六維了助様々な特技を持った子どもたちからなる拾人衆、人並み外れた技能を持つ柳生義仙、それに加えて悪役としての極大師や、状態が不明のままで終わった鶴市、甲斐、錦氷ノ介等が続編でどの様な絡みを見せるのか、引き続き楽しみです。

  • 【父親の仇は、光國だった。傑作時代エンターテインメント第二弾!】父の死の真相を知った了助。その仇討ちを止めに入った義仙と廻国修行の旅に出る。幕府転覆を目論む極楽組と光國の因縁も絡み……。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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