- 文藝春秋 (2023年10月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784167921118
作品紹介・あらすじ
大店勤める一方で、生計の費えを出し渋る夫に、
ほとほと嫌気がさしたおのりは、
息子の大吉を連れて家を出た。
しかし、離縁に応じようとしない夫が
母子の長屋の近くに越してきてしまう。
ある日、大吉の姿がみえない、と慌てて捜す
おのりをみかけた桜木清兵衛は、
声をかけ……。
元風烈廻りの与力・清兵衛が江戸の町で活躍する
文庫書き下ろしシリーズ第9弾!
みんなの感想まとめ
家庭や人間関係の複雑さを描く本作は、江戸時代を舞台にした心温まる物語です。妻のおのりが、けち臭い夫に見切りをつけて家を出るところから物語は始まり、家族の絆や町の人々との関わりが織り交ぜられています。桜...
感想・レビュー・書評
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2023年10月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ9作目。三行半、秘薬、逆恨み、切り餅、の4つの連作短編。元与力の清兵衛のお節介事件簿。自宅を悪い奴に襲われて妻の安江さんが!…すんでのところで清兵衛が間に合うんだけど、それにしても怖いと思うけどなぁ。解決すると鰻なんか食べて、喜ぶ安江さんはなかなかの豪傑です。
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四話からなる。
先日 八を読んだばかりである。
この時代は、やはり、男性からしか三行半を出してもらえなかった。
町人は、識字も出来ない人もいたので、縦に三本半を書いて、母音を押せば、それで、三行半が、通用していた、ある本で読んだけど…
この本では、妻が、けち臭い夫に見切りを付けたがっているのだけど、こんな夫婦関係にも、桜木のご隠居が、じっとしていられない。
夫の借金を上手く裁いて、三行半を書かせるだけでなく、妻子の住居から、遠ざける事も、さり気ない。
秘薬は、桜木の持病の痔から、目にした出来事が発端である。
江戸時代は、医師の資格など無くても、医学の知識があれば、そこそこ営業出来たらしい。
人の噂だけで、薬問屋から仕入れた薬に混ぜ物を入れて秘薬とし、高く売りつける。
ちょっと馬鹿にしていて読んでいたけど、
子供の頃に、風邪引きに、2,3日 Aの病院からの薬で治らず、3,4日目に Bの病院からの薬も治らず、5日目に Cの病院からの薬で良くなったら、Cの病院が、凄く良い病院に思えるけど、人間の回復力で、その時治っただけかも……と、教えて貰った事がある。
話の方は、
公金横領の件も片付け、汚名を着せられ作之助も刃傷沙汰にならず、良かった!
三話の逆恨みは、妻の安江に、災難が降りかかる。
武士の妻なのに、何でも、こなしてしまうが、一人だけで家にいたら、夫の職業柄、逆恨みで、こんな事態に発展する事に!
息子の一言が、脳裏にあった桜木、早く家路についてくれてホッとした。
最後の家族で、鰻の食事へ向かう三人の姿が、楽しそうな感じが、家族和気あいあいを醸し出している。
四話では、お家の為に、我が子であっても名乗りをあげる事も出来ない。
それを旗本が、用人に依頼したけど、その事が、屋敷奉公の小平太には、高級料亭に通いながら、若い女にちょっかいを出していると思い込む。
まぁ、誤解が、溶けたけど、これが、又噂にならないと良いのだけと……
この旗本のお殿様の顔を潰す事になるかもなんて、……余計なことを考えしまった。 -
逆恨み〜を除いて、概ねいつものように穏やかな結末の短編で、読後感が優しい。
気持ちの良い時代小説シリーズ9巻。 -
2025.05.09
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【元風烈廻りの与力が活躍する人気シリーズ第9弾!】夫に愛想がつき、息子を連れて家を出たおのり。だが、夫が近所に越してきて、息子が姿を消す。慌てるおのりを見かけた清兵衛は……。
著者プロフィール
稲葉稔の作品
