耳袋秘帖 南町奉行と死神幇間 (文春文庫 か 46-50)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167921392

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  • 耳袋秘帖シリーズ「南町奉行」編・第八弾。

    紙問屋〈大松屋〉の若旦那が溺死してしまいます。
    亡くなった若旦那は、その夜“野だいこ(フリーの幇間)”の超弦亭ぽん助と遊んでいたことが判明。
    ぽん助には、“彼(ぽん助)と遊んだ客はなぜか数日以内に死んでしまう”という不吉な噂があって・・。

    今回は、次々と謎の死を遂げてしまう若旦那たちと、ぽん助がその死に関わっているのか?という謎をメインに追いつつ、その合間に“料亭に出現する座敷わらしの件”、“絵に描かれた猫の生気が抜けてしまった件”、“楽翁(松平定信)様が屋敷の庭から消えてしまった件”等・・といったサブの謎を解明して繋いでいくという、お馴染みの展開でございます。
    さて、“死神幇間”と噂されるぽん助が、本当に“死神”なのか・・?という謎について、なかなか尻尾を出さないぽん助に捜査は難航するのですが、根岸奉行は“若旦那たちの死に、ぽん助が関わっていることは間違いない”と判断。
    元岡っ引きの現役幇間・“よいしょの久助”にも協力を仰いで、ぽん助と死亡した若旦那たちの過去を洗ったりと粘り強く追及していきます。
    終盤での、根岸奉行とぽん助との心理戦のようなやり取りが交わされていくうちに、ぽん助の心の闇が暴かれていく様子には思わず引き込まれました。
    そんな訳で、心理サスペンス的な要素が強めな印象のせいか、この巻はいつもよりしんみりとした読後感だったように感じた次第です。

    ところで、前々から再登場を希望していた坂巻さんが、今回チラっと登場していたのには“おおっ!”と反応してしまいました・・とはいえ、久々の登場なのに出番少なすぎですけどね~(涙)。
    さらには、椀田さんの姉・ひびきさんも手習い所の師匠として、いきいきと働いている姿を見せてくれて嬉しかったです。
    今後、宮尾さんとひびきさんの進展はあるのでしょうか・・この辺りも気になるところです~。

  • 2024年1月文春文庫刊。書き下ろし。南町奉行シリーズ8作目。野だいこの影、座敷わらしの目、死んだ猫の絵、黄昏に消ゆ、竹光の辻斬り、の4つの連作短編。自殺幇助、自殺教唆的な犯罪をあばく根岸班の地道な操作とひらめきと活躍が面白く楽しい。

  • 味わい深い話。
    偶然に影響される人生。ナニがどう影響するのか。今いる自分も相手も、偶然の中で。となると、あり得たかもということで、相身互いとなり、慈悲につながるのかも。

    そんな、不思議な味わいのある話でした。

  • 【たいこもち超弦亭ぽん助は本当に死神なのか?】その幇間と遊んだ客はなぜか数日以内に非業の死を遂げる。紙問屋大松屋の若旦那が溺死。根岸肥前守たちが噂の幇間を追ってみると…。

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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