耳袋秘帖 南町奉行と酒呑童子 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2024年4月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167921965

作品紹介・あらすじ

江戸名物の大風の夜、道に落ちていた毛むくじゃらの腕。しかし近くの番屋に預けられた途端、大音響と共に消える。一方、柳橋近くの一軒家で隠居が何者かにめった切りにされ殺された。かまいたちが現れた、との噂は本当か? また、隠居の残した「酒吞童子に殺される」の意味とは? 南町奉行・根岸肥前守と仲間たちが謎に迫る。

みんなの感想まとめ

多様な事件が絡み合う中、南町奉行と仲間たちが謎を解き明かしていく物語が展開されます。強風の夜、道端で見つかった毛むくじゃらの腕が消え、さらには隠居の死体や奇妙な現象が続出。これらの出来事は、酒吞童子の...

感想・レビュー・書評

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  • 耳袋秘帖シリーズ「南町奉行」編・第九弾。

    風の強い夜、“道端に人の腕が落ちている”との通報が入ります。
    早速しめさんと雨傘屋が現場を見に行ったところ、本当に毛むくじゃらの太い腕が落ちていた(!)為、とりあえず番屋に持ち帰ったとたんに大音響と共に何かが飛び込んできて吃驚の面々。気が付くと件の腕が消えてしまっていて・・。

    切り落とされた太い片腕が消えてしまうという、まさに“酒吞童子”の逸話を思わせる謎を皮切りに、同じ夜に茶問屋の用心棒をしていた浪人の死体が発見された件、“酒吞童子に殺される”と怯えていた隠居が“かまいたち”(?)に殺された件、勝手に蕎麦を届けにくる“出前小僧”の謎、目の前で人や犬が溶けてしまう(!)件、等々・・といった様々な謎や事件の繋がりから、茶問屋〈夕霧屋〉に関する事情が浮かび上がってくる展開です。
    今回は宮尾さんが“ひとたらし(女性限定)”の才能を活かした聞き込みや潜入捜査で活躍しておりました。
    サブネタの“犬の用心棒”も宮尾さんのユルさが出ていて面白かったですね。
    因みに、"聞き込み"といえば、おばさん岡っ引きのしめさんの得意分野でもあるのですが、そんな"しめ親分"に憧れている、おはまさんという女性が登場して、何気に承認欲求が強いしめさんにとっては嬉しい一幕もありました。
    さて、前述したように、ちょこちょこ発生していた事件&謎を解いていくうちに〈夕霧屋〉の過去の因縁に繋がってくる流れが絶妙で、何だかパズルのピースが嵌っていくような気持ちの良い回収だったと思います。
    そして、終盤はいつものように根岸奉行がきっちりと決めてくれて、今回も安定の読み心地でございました。

    この「南町奉行と○○」シーズンは、結構宮尾さんの出番が多い気がするのですが、椀田さんの姉・ひびきさんとの仲もどう進展するのか気になるので、今回は出番の無かったひびきさんの登場もお待ちしております~。

  • 2024年4月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ9作目。序章:落ちていた片腕、終章:酒呑童子参上、に4つの連作短編、妖怪かまいたち、犬の用心棒、妖怪出前小僧、溶けていく人、を収録。4つの事件を解決し、ラストで酒呑童子事件を解決するという、いつもの定番パターンでそれなりに面白い。

  • とっ散らかった話も、無理なく整合させていくのと、読みやすさは、さすがの一言。今回のテーマは、毒親か。
    出前小僧は、一瞬何故そうするのか、訳がわからなかったが、復讐のために、店の前を奪うためだったと繋がった。

  • 切られた毛むくじゃらの大腕が目の前から消える、踊る娘が突然溶けて消える、立て続けに恐ろしい怪現象に出くわした「しめ」そんな中「宮尾」は犬の用心棒⁈
    それらの繋がりを見極めて謎解く我らのお奉行様

  • 初めて読んでみました
    多分シリーズ物ですよね
    女の岡っ引きもいるんですね
    男の太い腕が落ちてた
    それを取り返しにきた
    酒呑童子と渡辺綱の話から、いろいろ奇怪な事件が起きる
    あーそういうふうに繋がってくのか・・
    なかなか楽しかったですw

  • 珍しく皆んな揃っての捕物でした。

  • 犯人が分かってみると、悲しい

  • この著者は初読。
    江戸を舞台にした時代小説。文字が詰まっていなくて一文が短く、軽く読める。

  • 【紺屋町で道の真ん中に落ちていた腕の持ち主は? 】強風の晩に見つかった毛むくじゃらの大きな腕。保管した鍛冶町の番屋から突然消え…。南町奉行・根岸肥前守と仲間たちが怪異に挑む。

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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