アトムの心臓 「ディア・ファミリー」23年間の記録 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2024年4月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167922009

作品紹介・あらすじ

【映画「ディア・ファミリー」原作】

娘の心臓に残された時間はたった10年――。運命に抗った家族の愛の物語。


生まれながらに心臓に疾患を持っていた娘は、医師から余命10年を宣告される。
何もしなければ、死を待つだけの10年。これを運命だと諦めるか、抗うか。

町工場を営む筒井宣政は、家族と共に「人工心臓をつくり、娘の命を救うという不可能」に挑むことを決意する。

筒井夫婦は人工心臓開発のための知見を集めるべく、日本のトップクラスの研究者が集う研究会や大学病院を訪ね歩き、東海メディカルプロダクツを設立。徐々に希望の光が見えてきたのだが――。

絶対に諦めない家族の途轍もない挑戦を描いた、実話をもとにした感動のノンフィクション。

INFORMATION
映画『ディア・ファミリー』6月14日(金)より公開
主演:大泉洋/監督:月川 翔/配給:東宝

みんなの感想まとめ

家族の愛と挑戦を描いた実話が、心に深く響く感動の物語。心臓疾患を抱える娘のために、父親が人工心臓の開発に挑む姿は、決して諦めない強い意志と情熱に満ちています。読者は、淡々とした文章の中に込められた家族...

感想・レビュー・書評

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  • どうにも読みにくいな、と思って読み切った。ノンフィクションなのだが、取材が足りないのでは、とも思いつつも、現実はそんなものだしな、とも思った。自分は「物語」を求めたがるけれど、人生も、社会も、歴史もそんなに首尾一貫していない。ただ子どものために、という思いが世界を少し良くした、それだけが伝わったから、それでいいじゃないか。それでいい。感動とか感情移入とかが、全ての本に必要なわけがない、そう学びました。映像化されているようで、帯に大泉洋さんの写真。どうでしょうの彼ばかりしか見ていない自分にとっては、お父さんが軽妙な人なんだ、と勝手にオーバーラップしてしまった。

  • 一人よりも一人でも多く…の一冊。

    涙なくして読めなかった、心臓疾患を抱えた娘のために人工心臓の開発に取り組んだ夫婦と家族の実話物語。

    知識のない医療分野にがむしゃらに突き進む筒井夫妻には"あきらめ"という言葉はない。

    その姿に感動という言葉一つでくくるのも憚れるほど心を打たれた。  

    ただ一人の娘を救うため、が、一人でも多くの人への一歩と変わる。

    悔しさと喜びの複雑な気持ちを逆に包み込むような娘さんの姿と家族にだけしかわらない想いが詰まった言葉に号泣。

    持って産まれた身体の奇跡と愛に一人でも多くの人に触れてほしい読後感。

  • いやあ、すごい。
    生まれつきの心疾患の娘のため、人工心臓をつくるべく奮闘するお父さん。

    その熱量がすごかった。
    どんな時でも諦めない。

    淡々とした文章ではじめ読みにくかったけれど、当時の世の中や、父親の度胸に驚いた。大泉洋のイメージで読む。

    すごい熱量と行動力。実話をもとにした話。

  • ノンフィクションはあんまり読まないが、息子から感動するからと借りた。
    心臓疾患の娘に心臓をつくりたいと研究する話。

  • 心臓病を抱えている娘佳美(よんちゃん)のために人工心臓を作ろうと苦闘する家族の物語。
    読み始めて、ドキュメンタリーな艶のない文章に夢中になれずに半年近く投げ出していたのだけれど、何かの拍子にまた手にとって読みだしたら止まらなくなった。実話ベースの物語であること、娘の行く末が気にかかったこと。暗示された不安を打ち消すような思いで読み進めました。
    ハッピーエンドではないけれど、アンハッピーエンドでもない。もちろんバッドエンドではない。ずるいと思いながらも泣かされました。
    よんちゃんの思いに対して☆4つとさせてもらいました。


  • 娘の心臓に残された時間はたった10年。
    何もしなければ、死を待つだけの10年。
    これを運命だと諦めるか。抗うか。
     
    町工場を営む家族は、『「人工心臓」をつくり、娘の命を救うという不可能に挑む』ことを決意した。

    実話です。本が先か映画が先かを悩んで、映画を先に観てから読みました。
    それぞれ面白かったのですが、小説からは、映画とは違うリアルさを感じました。
    人間の行動力って凄いなと思わされました。最初から諦めて何もしなければ何も起こらない。だからと言って、これだけの行動を起こせる人はなかなかいません。成功するかどうか先の見えない長い挑戦。何も成し得ないかもしれない中、ただただ娘のために突き進む父の姿。
    映画でも小説でも描ききれないことが、実際には多くあったと想像できます。胸が熱くなりました。
    映画も小説もおすすめです。

  • 映画から知った本。
    実際はとても大変な話だと思うが、文体や書き方もあり、悲壮感を味わずにサクサク読めました。素敵な家族でした。映画を見たら泣いてしまうんだろうなぁ

  • 大泉洋さんと菅野美穂さん主演で映画化された『ディア・ファミリー』の原作となるノンフィクションです。

    名古屋で町工場を営む筒井夫婦の次女・佳美さんは生まれた時から心臓に難病を抱え、9歳で余命10年と宣告される。娘のために多額の治療費を準備していた筒井夫婦は、その資金を使って娘を救うため「人工心臓」を作ることを決意する…。

    心臓どころか医療のど素人だった筒井夫婦が、娘のためとはいえゼロから勉強し「人工心臓」を作るって、とてつもない挑戦ですよね。その情熱にはただただ頭が下がります。夫婦だけでなく佳美さんも、姉・奈美さんも妹・寿美さんも、とても明るく前向きで家族思いで、人として強いなぁと感じました。

    こちらは元新聞記者さんが書いたノンフィクションなんですが、正直なところ、ちょっと読みにくさがありました。事実を元にしたフィクションとして読んでみたかったです。そういう意味ではぜひ映画を観たいなぁ。

  • 友人がこの本のモデルとなった春日井市に住んでいて
    興味を持ち手に取った1冊。

    継いだ工場が借金まみれでも
    知恵を絞り足を使い、商品を生み出し商売をする
    たくましい父親。

    とにかくガッツが凄い。
    子供の病気、命の為とはいえ
    あの粘りはどこからくるのだろう。

  • 映画を見てから読みました。本から読んでたらあまりよく理解出来てなかったと思います。なので星少なめです。
    とても素敵なお話です。
    町工場を営む主人公が医学という違う世界に飛び込んで行くのは並大抵の努力じゃなかったと思います。子どものためといってもここまでできるかなぁ。
    実話だということに驚きです。

  • 生まれつき心臓疾患を抱える娘を救うため、人工心臓を作るために奔走する両親のお話。映画は見ていません。
    人生に目的を持って、行動をしている人の凄みというようなものを感じました。医学のイロハは持ち合わせていなかったが、町工場を経営しておりビニール樹脂を加工するノウハウ・技術を持っていた。まだ何もないものを製品化することができたという強みがあった。とはいえ、医学的知識をゼロから学ぶのは並大抵の苦労ではなかったはず。筒井宣政さん、日本の偉人の一人として記憶しておきたいと思った。

  • 映画が評判になって、気になってたものの見る機会を得ることができなかった。文庫を手にして、心から感動した。真摯に一生懸命に、そして前向きに頑張っていく力をもらった。

  • 娘を助けたい思い出闘った家族の物語とのあらすじを見て、読み始めた。
    医療の発展が今ほどではない時代に、心臓の難病を患った娘。町工場でゴムなどの素材で工業製品を作る父が、娘を助けるために人工心臓の製造を試みる。資金を集めるために奔走し、専門家が集う場所へ赴く。娘を思う気持ちが行動させたことと、社交性の高い父の性格が功を奏したのかと感じた。
    今もこの会社の製造した医療製品は使われているようで、たくさんの人を助けることにつながっていて、感動した。

  • 娘を救うために難解な医学分野に飛込み、どんな苦難にも屈しないご家族に感動しました。そして必死の人間には助けてくれる仲間が必ず集まってくるのだと思いました。映画も観てみたいです。

  • 映画を観た後になって、映画原案となった雑誌掲載記事を書いた記者による本が出ていると知って読了。映画公開に間に合わせるようになんとか文庫で出版したのであろう。
    内容の大筋は映画と同じであるが、両親の若い頃の前日譚から始まっているところや、心臓疾患のある次女の淡い恋愛話に紙幅が割かれているところが大きく異なる。その割には、凝縮した2時間にドラマティックなエピソードで起伏をつけた映画に比べるとぼんやりした印象が否めない。そもそもノンフィクションであるので、枝葉を刈り込んで「お話」として整えた映画のように盛り上がるものではなく、やむを得ない部分もあるのであろう。
    しかし、筆者が最も共感して書いたのであろう父(筒井宣政氏)の人物像は非常に立体的に描かれており、病気の子どもを持つ全親は号泣必至である。逆に、うら若い女性(佳美)には感情移入が難しかったのか、今ひとつフォーカスし切らない感じが残念だった。周りにいた若い男性陣には直接話を聞けたが、鬼籍に入った方にはインタビューできないからというジャーナリスト畑の筆者の踏み込まなさなのかもしれないし、そもそもノンフィクションなのでこれが限界なのかもしれない。
    結局、個人的な希望としては「事実を元にしたフィクション」としての“小説”「ディア・ファミリー」が読みたかった、ということである。両親の前日譚から始まるのも、心臓疾患のある娘をめぐる恋の鞘当てがあるのも小説なら膨らませ放題で大層魅力的な設定だと思う。関係者のほとんどがご存命の現在では難しいのかもしれないが、映画ができたんだから小説も是非!

  • この1カ月ほとんど本を読めていないことの言い訳を先日しました。でも5冊は計上したいよねと薄い本を求めて書店に寄ったら、劇場に行く度に予告編を目にする映画の原作ノンフィクションが平積みされている。お手頃な厚さにも惹かれて購入しました。

    心臓疾患を抱えて生まれてきた娘のために筒井さんがチャレンジしたことは、正直なところ、専門的すぎてさっぱりわかりません。だからこそ、文系学部出身の彼が人工心臓をつくるために学んだという事実に驚く。外科医を質問攻めにしてついには医療機器を開発するまでに至る。救った命があるのですね。

    映画の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/30e0f7166e169195956a04731806b5d0

  • ノンフィクションを読むのが初めてで、若干の伝わりづらさがあったが、"記録"なのでこういうものなのかなと思った。映画は見ていたのでスラスラ読めた。
    実際は映画よりももっと多くの医療関係者と関わって、宣政・陽子夫妻が一生懸命に前進していったことが分かった。
    中央教会や神田さん、松尾さんの話は映画にはなかったように思うので、お二方の人生の一部を知れて良かった。
    映画では寿美さんが病院で声をあげて泣くシーンが印象に残ったが、奈美さんや寿美さんが小学生の時から強い正義感で佳美さんを助けたり、三姉妹で部屋で他愛ない話をしているシーンが心に残った。
    佳美さんが寿美さんに「いつまでもかわいいいもうとだよ」と伝えたシーンにグッときてしまった。神田さんとのエピソードにもあったが、佳美さんはお姉ちゃん肌だったのだなと思った。

  • 映画を先に観た。
    立派な両親だ、「何処の馬の骨」と言い放つ医者がいかにもな態度でリアル
    本としては聞き語りなので文字数も少なく簡潔
    変に増やしてないところはいいが少し物足りなさもあり
    佳美さんの健気さと強さと、洗礼を受けたことが心の支えになっていたのならよかった


    東大の研究を担っていたのは、医学部きょうじゅの渥美和彦、『鉄腕アトム』の作者、手塚治虫の旧制中学の同級生であり、お茶の水博士のモデルの1人


    やれることをやるのではなく、やらなければならないことをやるのが重要なのだ、

  • このノンフィクション作品に評価をつけていいのかどうか分からないが、一言で例えるなら切なく、感動の作品だった。
    娘の命を救うために未知の分野に飛び込み、莫大過ぎる借金を背負いながらも1人を救うために進み最終的に奇跡を起こした。
    とにかく進み続けた家族に最大の敬意を表する。

  • 一気読み
    感動した。

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著者プロフィール

きよたけ・ひでとし/元読売新聞編集委員。2004年より巨人軍球団代表を務め、2011年に解任。現在はノンフィクション作家として活動する。2014年『しんがり 山一證券 最後の12人』(講談社文庫)で第36回講談社ノンフィクション賞を受賞。他の著書に『トッカイ 不良債権特別回収部』(講談社文庫)、『サラリーマン球団社長』『後列のひと 無名人の戦後史』(ともに文藝春秋)など。


「2023年 『どんがら トヨタエンジニアの反骨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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