マンモスの抜け殻 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2024年4月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784167922023

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プレミアム

みんなの感想まとめ

社会問題を深く掘り下げた本作は、コロナ後の介護業界の闇を描く社会派ミステリーです。少子高齢化や空き家問題が進行する中、富丘団地で発生した殺人事件を通じて、介護施設の現状や家族愛の複雑さが浮き彫りになり...

感想・レビュー・書評

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  • 相場英雄『マンモスの抜け殻』文春文庫。

    コロナ後の介護業界の闇を描く社会派ミステリー。

    『都心の限界集落』、『マンモスの抜け殻』とは言い得て妙である。今の日本では、少子高齢化、空き家問題、介護問題が騒がれている。高齢化が進み、介護施設に入所させようにも、比較的安い特養老人ホームはどこも一杯で入所待ちが数百人というのもざらだ。

    本作では一つの殺人事件を切っ掛けに、こうした社会問題の裏側に潜む闇を描いている。なかなか真相が見えぬままに進行するストーリー。結末は予想を大きく裏切り、遣る瀬無い思いが去来する。


    高齢化と人口減少が進む都心の限界集落と呼ばれるかつてのマンモス団地、富丘団地で83歳になる飲食店コンサルタント、飲食店と介護施設経営の藤原光輝が団地の12階通路から突き落とされて殺害された。

    事件を担当することになった警視庁の仲村勝也は捜査の過程で二人の幼馴染と再会する。その二人の幼馴染とは、事件の直前に被害者と揉めていた美人投資家の松島環、介護施設で不正請求に手を染めた石井尚人だった。

    重要参考人となった友を救うため、仲村は若手の関と共に捜査に奔走する。

    少しずつ見えて来る事件の裏側。予想もしない犯人の姿……

    本体価格920円
    ★★★★

  • 腐敗した業界の内幕を、フィクションとして暴露しながら、犯人にじわじわと迫っていく。相場さんの社会派ミステリー。今回は介護。捜査の進展と、今作は家族愛のテーマからも目を離せずに読了。感謝です。

  • ⭐︎4.99
    なんというか、せつなく、哀しく、悩ましいものかたりだった。
    みにつまされるというか、皆さんもそうだろうが、何かしら同じような経験をしている人も多いと思う。
    私の場合は母が、そうだ。もう、私のことはわからない、人に対して壊れるという表現はいかがなものかと、ずっと思っていたが、実際自分の目で観てしまうと、正直「母は壊れてしまったのだ」とせつないが思う。
    作中にあるような、画期的な介護システムが1日も早く実現することをせつに願う。
    次は自身の番なのだろうから。
    おそらくモデルは高島平団地で、経済成長華やかなりし頃、マンモス団地ともてはやされ、この失われた30年で、抜け殻都会の限界集落となった団地が舞台だ。タイトルもストレートだが、そのマンモスの抜け殻という響きがなんとも郷愁というか、哀愁というか感じさせるなぁ。
    素晴らしいものかたりをありがとう。相場作品の中でも一推しである。

  • ⭐️2.7
    殺人事件を調べると犯行時刻2人の幼馴染が犯行現場近くにいた。事件を追っていく中で、介護業界の闇が見えてくる。
    不正請求、認知症、貧困と高齢化など…。
    働く側も老いる側も辛い介護の世界。
    これからどんどん進む高齢化社会に向けて何とか改善してくれるといいなぁと思った。
    相葉さんの作品は初めて読んだけど、少し読み辛く心に刺さらなかった(泣

  • 2024.09.03
    54歳のワタシだから星5つです。
    理由は2つ。
    1つ、自分の親も老いてきており、介護の問題が他人事ではないこと。自分も仕事の経験で介護の闇をよく理解しているから丁寧な描写に頷くばかり。
    2つ、主な登場人物と年頃が近く、特に面接のシーンを読み、私自身が作中に登場する応募者ならまず落とされると腑に落ちたこと。

  • 高齢化が進む都心の団地で介護施設経営者が殺害された。事件を担することになった視庁の仲村は捜査の過程で、二人の幼馴染と再会。事件の直前に被害者と揉めていた美人投資家、不正請求に手を染めた男。重要参考人となった友を救うため、刑事が走する。
    コロナ後の介護業界の闇を描く社会派ミステリー。

  • 介護のまつわる社会的な問題に向き合う。刑事とベンチャー企業経営者、そして介護士が幼なじみ。
    子供時代にあった事件が今彼らを結びつけてしまう。
    介護は様々な社会問題に直面している。経営者は国の制度を利用して不正を働かないと経営が厳しいという実態があり、働いている人たちの勤務時間の厳しさ。そこにベンチャー手法を用いて適正化しようとする女性経営者。

  • 解説も含め 素晴らしい作品

  • 高齢化が進むマンモス団地とヤクザと老人介護ビジネス。過去に起こった事件が謎を解くキーになる。予想外と言えばその通り。でも、そこまで意外でもなく、それはないよねと思いました。

  • 【アフターコロナの介護業界の闇、その先の希望を描く。熱き刑事の物語】介護施設経営者が殺害された。容疑者となった友を救うため、警視庁刑事が走る。高齢化社会の絶望と希望を描く社会派ミステリー。

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著者プロフィール

1967年、新潟県生まれ。専門学校卒業後、時事通信社へ。経済部記者を務める。2005年『デフォルト 債務不履行』で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。『震える牛』がベストセラーに。『血の轍』『ガラパゴス(上・下)』『不発弾』『トップリーグ』他、映像化作品多数。主な著書に『ファンクション7』『偽金 フェイクマネー』『復讐の血』『共震』『アンダークラス』『Exit イグジット』『レッドネック』『マンモスの抜け殻』『覇王の轍』がある。

「2023年 『心眼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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