- 文藝春秋 (2024年6月5日発売)
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感想 : 12件
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784167922283
作品紹介・あらすじ
中国の海賊と日本人の間に生まれ、自分の居場所を求める
孤独な少年・福松(のちの鄭成功)。
弟とともに平戸に預けられていた福松のもとに
母・松が迎えに来る。松は、台湾を根城にする大海賊の頭となっていた。
鄭家は割拠する海寇たちや東インド会社を下して力をつけていき、
ついには大明国から城と将軍職を与えられるほどに。
しかし、李自成の乱が起こって明は滅亡、清軍が攻めてくる。
鄭成功は、鄭家を守るため、自ら新帝を立てることで「天命」を
我がものとしようとするが――。
やがて台湾の英雄となり、江戸の人々を熱狂させた舞台「国姓爺合戦」
主人公のモデルとなった鄭成功の半生を描き出した、静寂と熱狂のストーリー。
解説・仲野徹 (生命科学者・大阪大学名誉教授)
<目次>
序章 海の女神
第一章 波のみなもと
第二章 陸を呑む
第三章 天命のゆくえ
第四章 国姓爺
第五章 虚ろを奉じて
第六章 それがし、ひとりなり
終章 国性爺合戦
解説 仲野徹
みんなの感想まとめ
壮大な歴史のうねりと個々の人間ドラマが織りなす物語が描かれています。主人公の福松は、孤独を抱えながらも家族や友人との絆を深め、台湾の英雄・鄭成功へと成長していく様子が魅力的に描かれています。物語は、彼...
感想・レビュー・書評
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川越宗一『海神の子』文春文庫。
以前読んだ『熱源』が非常に面白かったので期待は大きい。
本作も『熱源』のような熱量を感じる歴史小説であったが、面白さという点では『熱源』の方が一枚上であった。
本作は、後に台湾の英雄となり、江戸の人々を熱狂させた舞台『国姓爺合戦』の主人公のモデルとなった鄭成功の半生を描き出した歴史小説である。
中国の海賊と日本人の間に生まれ、弟と共に平戸に預けられていた福松のもとに母親の松が迎えに来る。松は台湾を根城にする大海賊の頭となっていたのだ。
福松は中国に渡り、鄭成功となると、割拠する海寇たちや東インド会社を下して力を付け、ついには大明国から城と将軍職を与えられるほどの人物になる。しかし、李自成の乱が起こって明は滅亡し、清軍が攻めてくる。鄭成功は、鄭家を守るため、自ら新帝を立てることで『天命』を我がものとしようとするのだが……
本体価格980円
★★★★詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
序章で女海賊の荒々しさに心を鷲掴みにされて年末年始の慌ただしい中、隙あらば読みふけりました。
あぁ面白かった。
文楽・浄瑠璃などに詳しくないのですが、
近松門左衛門『国性爺合戦』のモデル鄭成功の壮大なスペクタクル歴史小説です。
台湾では今でも鄭成功は人気の偉人だそうです。
明が滅んでゆき、清に天下が取って代わる時期、鄭成功は最後まで清軍に抵抗し続ける。
戦ばっかりではあるんだけど、
なんだか個性豊かで魅力的な登場人物達にすっかり魅了されてずっと厦門や南京に脳内トリップしてた。
主人公・福松はなぜかいつも孤独を感じてたみたいだけど、親友がいて、師父もいて、実母も養母も弟もいて、家族愛が感じられた。
友人との悲しい場面ではうっかり泣いた。
どっぷり浸りました。
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鄭成功の生き方が想像してたものとちょっと違ったかも。
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あっぱれ、国姓爺!海風に乗っている心地を何度も味合わせてもらいました。
"アジアの大海賊時代"、国家交替期の空気感、中華の地の果てしない大きさ、国家というものの矮小さと遠大さ、ままならない世の中や人生、人間社会の歪み、そうした中でも寄り添い合い生きる者たちの温かさ、時代のうねり。これらがリズム良く、ダイナミックに描き出されています。
それにしても、海賊というのは気持ちの良い生き様だなぁ~(悪どい人たちがいたことも分かっているが、それはここでは脇に置いておく)。
川越宗一さん、初めて読みましたが、すっかりファンになりました。 -
どこかでグッと盛り上がるような何かがあるのかなと思って読み進めていたが…自分が思うようなものはなく、淡々と進んでいった印象。
『熱源』がすごすぎた。
題材は、海をまたにかけた極東アジアに生きる人々を描くもの。海賊と表現してしまうと遠いものに見えてしまうが、こういう生活をしていた人のおかげで交易ができているんだろう。
そういう点は現代と同じ。 -
1人の青年が海賊になり、更には民族的英雄になるまでの大スペクタクル。
国や立場によって個々の名前が変わるため覚えるのが大変だがとても面白い。
同じ学校で学んだ友達が違う道を選ぶように、同じ釜の飯を食った仲間と道を違えば殺し合うことになる時代に、自分の選んだ道を直向きに貫き通す情熱に感服した。
今当たり前に生きてる現代も、昔は主人公らのような人たちが死に物狂いで作り出した時代なんだ、そんな現代=人の世とは何かを考えさせられる。
主人公に反した部下の父の言葉だが、人それぞれが天下であり、天下=国を治めるという考えだから天下を摂っても国内に反乱思考のものが出るというのは現在にも通じると感じたが、治める側に立って考えてみると、個々に合わせてる余裕はないのだろうとも感じた。 -
79
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歌舞伎の題目に「国性爺合戦」というのがある、ということは聞いたことがあるけど、観たことはないので、どんな話かは知らない。しかし、鄭成功の一生を題材にしたものだったら、かなり壮大な作品なんだろう。でも、この小説の通りの生涯だとしたら、2時間くらいの舞台では収まらない、と思う。
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【「国性爺合戦」の主人公を描く! 傑作エンタメ小説】明の海賊と日本人の間に生まれた孤独な少年は、大明国で頭角を現し、台湾の民族的英雄・鄭成功となる――血沸き肉躍るエンタメ長編。
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