令和 人間椅子 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2024年7月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784167922450

作品紹介・あらすじ

『スマホを落としただけなのに』で大ブレイクした志駕晃が、「江戸川乱歩の世界」に挑戦!

江戸川乱歩の猟奇の世界が、スマホ・SNS・AI・IoTが席巻する令和の世に大復活。
「スマホを落としただけなのに」シリーズが続々映画化され、シリーズ累計100万部突破の鬼才・志駕晃の新たな代表作の誕生です。

【収録作】
「令和 人間椅子」:大学在学中に作家デビューした美子に突然送られてきた原稿は、AIが搭載されたマッサージチェアが書いたというのだが……。
「令和 屋根裏の散歩者」:違法すれすれのハッキングで大金を得た二郎は、マンションの下の部屋に越してきた女子大生に恋をしてしまう。
「令和 人でなしの恋」:マッチングアプリで知り合い結婚した昌彦は理想的な夫だと思ったが、時折妻の目を盗んで出かけているようで……。
「令和 赤い部屋」:参加者は服も背景も赤一色。異様なオンラインサロンの参加者は、全員がサイバー犯罪の首謀者たちだった。
「令和 一人二役」:劇団「X」に所属する女優の卵・小夜子はマッチングアプリでいろいろな女性に成りすますアルバイトで食いつないでいたが……。
「令和 陰獣」:「先生の『令和 人間椅子』大変楽しく読ませていただきました」熱烈なファンレターを送ってきた愛莉は私の愛読者だと言うが……。

みんなの感想まとめ

人の心の奥深くに潜む狂気や嫉妬、裏切りといった感情をテーマにした作品群が展開され、読者を引き込む魅力があります。江戸川乱歩の名作を令和の時代に再解釈したこの短編集では、AIやハッキング、ダークウェブな...

感想・レビュー・書評

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  • 志駕晃『令和 人間椅子』文春文庫。

    江戸川乱歩の数々の傑作をベースに現代風にアレンジした短編6編を収録。最初は駐車券江戸川乱歩の功績を踏み躙るような、あからさまな盗作短編集と思ったが、読み進むうちにこういう短編も面白いと思うようになった。

    『令和 人間椅子』。前半は江戸川乱歩の『人間椅子』を現代に置き換えただけの展開なのだが、最後に大きな捻りがある。大学在学中に作家デビューした美子に突然送られてきた原稿は、AIが搭載されたマッサージチェアが書いたという美子の私生活を赤裸々に綴った小説だった。

    『令和 屋根裏の散歩者』。こちらも前半は江戸川乱歩の傑作を現代に置き換えた展開から始まる。原作の方は屋根裏から下の部屋で寝起きする男を毒殺する事件があり、名探偵・明智小五郎がトリックを解き明かすという話である。こちらはさらにその裏をかくような内容であった。仮想通貨の取引で違法すれすれのハッキングで大金を得た二郎は、マンションの下の部屋に越してきた女子大生に恋をしてしまい、次第にストーキング行為がエスカレートしていく。

    『令和 人でなしの恋』。この短編では江戸川乱歩の原作を大きく捻っている。所謂、フィギュアオタク的な自分には到底理解出来ない世界が描かれる。マッチングアプリで知り合い結婚した総資産100億の実業家である昌彦は理想的な夫だと思ったが、時折、妻の遥香の目を盗んで出掛けていた。昌彦の浮気を疑う遥香は……

    『令和 赤い部屋』。江戸川乱歩の原作に描かれるプロバビリティーの犯罪をどう表現するかが見物だったが、現代風にサイバー犯罪の味付けをして上手く昇華させているようだ。参加者は服も背景も赤一色の赤い部屋。この異様なオンラインサロンの参加者は、全員がサイバー犯罪の首謀者たちだった。

    『令和 一人二役』。江戸川乱歩の『一人二役』とは全く異なり、様々な一人二役が描かれる。人間には表の顔があれば裏の顔もある。ここまでの4編の短編に登場した人物たちも顔を出すという面白い趣向の短編。劇団「X」に所属する女優の卵・小夜子はマッチングアプリで色々な女性に成りすますサクラのアルバイトで食いつないでいた。

    『令和 陰獣』。江戸川乱歩の『陰獣』と『一人二役』をミックスしたような『令和 一人二役』の続編みたいな短編であった。本作に収録されていた『令和 人間椅子』を読んだという愛莉という名の読者からの熱烈なファンレターをもらった作家。

    本体価格770円
    ★★★★

  • 人気作家の白石美子は、アイデアに詰まったときAI機能が搭載されたマッサージチェアで癒されていた。
    そんなある日、ファンと称する人物から送られてきた、美子のマッサージチェアが書いたという小説には、彼女と編集者しか知らない重大な秘密が暴露されており……(「令和 人間椅子」)


    『スマホを落としただけなのに』などの志駕晃さんが描く、江戸川乱歩の翻案小説集。
    AIやハッキング、パパ活、ダークウェブなどの近年のテーマを取り入れており、元ネタを知っている人はもちろん、知らない人でも楽しめます。
    ちょっとどろっとした一方的な愛情の表現が気色悪かった話もありましたが……。

    江戸川乱歩読んだのだいぶ前なので、久々に読み返したくなりました。


  • どの話も面白かった!特に「赤い部屋」と「人でなしの恋」が好きです。
    そして乱歩が読みたくなりました。


  • 舞台を令和に変えて物語になった
    江戸川乱歩の『人間椅子』その他

    令和 人間椅子
    令和 屋根裏の散歩者
    令和 人でなしの恋
    令和 赤い部屋
    令和 一人二役
    令和 陰獣

    人の心の裏側や奥底をもし覗き込めたら、
    狂気や猟奇、嫉妬や悪意、裏切りや欺きなど、
    どす黒い感情が渦高く堆積しているかも。

    ゾワリとさせられるが読後感が心地よい
    上等なミステリーなので、江戸川乱歩の
    原作も是非読みたくなりました。



  • 乱歩最高、人間椅子最高
    江戸川乱歩の作品読んでみようかなと思った
    アニメの乱歩奇譚大好きだしハマれるかもしれないよね

  • 江戸川乱歩の作品を翻案した短編集。乱歩のミステリアスというか、幻想的な雰囲気をとっぱらうとこんなに気持ち悪いだけになるのかと。特に最初2本。もしかしたら私が感じてる幻想的という印象は年代の差で乱歩も当時読んでたら同じ感想なのかもしれないけど。
    『令和 一人二役』でちょっと面白いかもという気持ちになったけど、『令和 陰獣』は早々に落ちが見えてしまいそんなに……。
    朗読劇やaudiobookなど、音声でも展開されているようなので、そちらで聞くともしかしたら違った印象はあるのかもしれない。

  • なんと挑戦的な作品。現代に翻案された乱歩。考えてみれば、芥川龍之介や太宰治も古典の翻案。両方知って楽しめるので、一冊で何度も楽しい。ただ、完成度のムラと、リドルストーリー風なオチもあり若干もやっと。

  • 普通に面白かったです。江戸川乱歩が読みたくなりました。

  • いやぁ面白かったです!
    古くからの乱歩ファンゆえ、この本が出版されてすぐに購入、そして一気読みでした。
    私のように元々からの乱歩ファンはもとより、令和版から入って乱歩を読んでみたい!という方も増えるかもしれないと思うと嬉しくなりますね。
    「人でなしの恋」は、あとがきに書かれているように、設定を現代に置き換えても(むしろ現代のほうが起こり得るかもしれないお話)見事に作品として成り立っていて凄いなあと驚嘆しました。
    それにしてもスマホって怖いなあと、この方の作品を読むと痛感しますね…(苦笑)

  • 乱歩作品はあまり詳しくないのだけれど十分に楽しめた。猟奇的な雰囲気も醸し出しながらサラッと展開していくのでサクサク読めた。

  • 正直江戸川乱歩作品に関してはタイトルしか知らない位の人間です。
    志駕晃作品が好きなので読んだという理由です。
    なので、本来の乱歩作品との同じ部分や違う部分はわかりません。
    でも志駕晃先生らしさのある真相や薄気味悪い(褒めています)感じがとても面白かったです。
    読み始めは「短編集な気分じゃない」という感じでしたが、読み始めたら止まらなくなりました!
    不思議な魅力があります。
    本来の乱歩作品好きの方からすると「いやぁ……(苦笑)」となる可能性は否めませんが、現代らしさが存分に入っていてとっても面白かったです。

  • 本屋さんで、タイトルを見て即買いました。
    江戸川乱歩の人間椅子という作品が、令和の時代にはどう描かれるのか…。
    人間椅子の世界が違う形で描かれていて、一気に読んでしまいました。その他の屋根裏の…などの作品も、繋がりがある部分もあって、良かったです。
    デジタル、バーチャルの時代が更に進んでも、ただ会いたい、ただ触れてみたい…その感覚はなくならないので、やっぱり椅子の中に入って確かめてみたいなぁと思いました。

  • 変態っぷりも残し、いい感じに令和版になっていた。

  • 江戸川乱歩が傑作すぎて落胆したらどうしようと思ってたけど案外よかった

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著者プロフィール

1963年生まれ。第15回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉作品『スマホを落としただけなのに』にて2017年にデビュー。他の著書に『ちょっと一杯のはずだったのに』『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』がある。

「2022年 『たとえ世界を敵に回しても』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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