耳袋秘帖 南町奉行と逢魔ヶ刻 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2024年8月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167922566

作品紹介・あらすじ

銭金のことで卑しくなるばかりの江戸庶民を襲う怪事件

夕闇迫る江戸の町で、懐の大金を失くし茫然と橋から川面を眺める同心。そのすぐそばで、異様な姿になった海産物問屋の遺体が発見された。物の怪のしわざと騒ぐ瓦版や町の声をよそに、「殺しに決まっている」と断言する南町奉行・根岸肥前。そして、探索する同心や根岸の配下の者たちの目の前で、今度は占い師が殺される。やはり逢魔ケ刻、同じ橋のたもとだった。事件の背後に何が? なくした大金の行方は? 米の相場や両替屋の利息など、銭金のことで卑しくなるばかりの江戸の民を襲った怪事件、いつもの通り、裏の裏まで根岸が見通します。

感想・レビュー・書評

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  • 耳袋秘帖シリーズ「南町奉行」編・第十弾。

    夕闇迫る逢魔ヶ刻の橋の上に佇み、親戚から預かった大金を紛失したことで途方に暮れる南町奉行所の同心・加麻田。
    そんな時、同じ橋の上で異様な姿の遺体が発見されます。
    町の民たちは「魔物のしわざ?」とザワつきますが・・。

    ”逢魔ヶ刻”とはいえ、まだ行きかう人の多い橋の上で起こった殺しを皮切りに、探索する同心たちの目前で橋のたもとにいた占い師が殺された件、紙問屋に出没するという女中の幽霊の件、商家を襲った「天狗つぶて」の件、そして亡くした大金の行方の件、等々・・といった謎を追っていくうちに、過去に起こった廻船問屋の詐欺トラブルが浮かび上がってくる展開です。

    今回も、いつもと同様”チーム根岸”のメンバーがそれぞれの役割をこなしているのですが、特に宮尾さんの”女中たらし”のスキルはメンバー達の共通認識となっているようで、椀田さんにも「女中殺しの宮尾さま」とイジられていました。
    (で、勿論しっかり女中さん達から情報を聞き出す宮尾さまw)
    一方、別ベクトルで聞き出し上手な女岡っ引きのしめさんは、殺された海産問屋の元番頭に胸をときめかせ、”乙女”な一面を見せてくれていましたね。(結果は色んな意味で残念でしたが・・汗)

    そして、終盤では根岸奉行が名探偵よろしく真相解明してくれるのですが、今回エライ目にあった同心(部下)の加麻田さんの為に、格上の旗本にも「はっきり言うが、(略)奉行所の同心にずいぶんなことをしてくれたな」と、きっちり物申してくれるところとか、改めて根岸奉行って理想の上司ですよね~。
    賢いだけでなく、ちゃんと部下を守ってくれるから”根岸様の為に一生懸命働こう”って気にもなるってもんです。

    と、いうことで今回も安定の読み心地で楽しませて頂きました。
    ご無沙汰しているメンバー・・坂巻さんや栗田さん、ひびきさんの再登場もお待ちしております~。

  • 2024年8月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ10作目。小さな謎解きと事件解決をしながら大きな謎を追うといういつもながらの展開は、大きな謎が今回の1巻限りということで少し小ぶりの謎でした。多人数で統率をとって仕掛けるというのはありそうで怖いですが、まぁたいていバレるんじゃないですかね。

  • 妖が好んで地上に出没する逢魔ヶ刻。皆の目の前で起こった怪奇な殺人事件。誰もが魑魅魍魎が起こしたのだと疑わない事件を冷静かつ奇抜な発想のお奉行が読み解いて行きます。自分はおかしな人間だと思い、押入れ暮らしをやめられない女人。おばさん代表キャラの十手持ち「しめ」の女心。そしてひたすら自分の為、姑息で賢い策略家の犯人。人はそれぞれ、です

  • 【夕闇迫る江戸の町で、無惨な殺しが続くのは】懐の大金を失くし意気消沈する同心の目の前で、次々と奇怪な殺しが起きる。時刻はいつも夕暮れどき。魔物の正体は? 大金の行方は?

  • お奉行は、なんでもお見通し

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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