大江戸怪奇譚 ひとつ灯せ (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2024年8月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167922634

作品紹介・あらすじ

怪異の裏になにがある!?
人間の〈死への恐怖〉をテーマにした異色の傑作怪奇譚。

料理茶屋の隠居・清兵衛の心の隙間に、いつしか忍び入った〈死への恐怖〉。清兵衛は心を病み、余命いくばくもない有り様に追い込まれる。
幼馴染の甚助のお陰でなんとか危機を脱し、怪奇譚を語り合う「話の会」に参加することで逆に自分を取り戻した清兵衛だが、ほっとしたのも束の間、やがて身辺で変事が起こり始め………。

感想・レビュー・書評

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  • 問題小説2004年~2006年連載のひとつ灯せ、首ふり地蔵、箱根にて、守、炒り豆、空き屋敷、入り口、長のお別れ、の8編からなる連作短編を2006年8月徳間書店刊。2010年1月細谷正充さんの解説で文春文庫化。2024年8月朝宮運河さんの解説で文庫新装化。人情怪奇ファンタジー。宇江佐さんの手になるだけあって、多彩な市井の人たちの不思議や人情が楽しい。例繰方同心が登場するのも面白い。

  • やっぱり宇江佐さんの話はいいなぁ。
    平野屋、清兵衛が自身の病をきっかけに幼なじみ甚助に連れられた百物語の会。
    怖い話を聞いて、受け入れて死の恐怖をなくそうというのだが、この会の話が絶妙に怖い。
    じわっと、ふと怖くなる感じ。
    日常に近いところにふとある見たら引き返せない暗い穴に気づいたような感じ。
    ただの百物語が続くと思いきや、彼ら自身が不思議な事象に遭遇していく。
    菓子屋の主人の話は怖かったなぁ。
    救いがない。
    物語は予想外の結末で、最後までぞくっとしてしまった。

  • 料理茶屋の主人、清兵衛は、隠居を機に死の恐怖に取り憑かれるが、霊感のある幼馴染、甚助に救われる。その甚助に誘われ、怪異を語り合う「話の会」に参加するようになると、徐々に元気を取り戻していく。ところが、会の参加者が一人、また一人と、怪異と死に近付いて行ってしまい‥。

    最初は、登場人物たちが百物語を語っていく短編集かなと思っていたら、違った。実際に見聞きしたことを語り、その考察を参加者たちで重ねる。語られる怪異に派手な怖さはないものの、じわじわ、そろそろと、こちらの心に忍び寄ってくる。
    清兵衛と甚助、幼馴染同士の、くだけているけど信頼し合っているのが伝わるやり取りが、一服の清涼剤だ。

    会の参加者からは複数の死人が出る。ついには、甚助まで!でも清兵衛は、会の活動を通してあの世や死に触れてきたことで、死への恐怖を乗り越えたのだ。寂しいけど、怖くない。死は、生と地続きなのだと、読者である私もだいぶ考えさせられた。

    怖い話としても、十分楽しませてもらった。
    それにしても、清兵衛が53歳で隠居って‥。今の時代で70歳くらいの感覚だろうか?

  • 不思議を語り合う『話の会』に幼馴染の甚助に誘われて参加するようになった料理茶屋の隠居平野屋清兵衛。
    怪異についてははっきり怪談とは言わず不思議を語るというスタンスなのは参加者全員が妙に死に近い場所にいるからだったのかと読み終わってからめちゃくちゃ納得した。
    誰が引き金だったのかとかはっきりは分からないけど、執着についての物語だったんやなぁと理解した。生と死についての執着。あまりにも江戸時代の隠居が早すぎて80歳から年金と比較してしまうけど、現代じゃないホラー小説もなかなかおもしろかったです!

  • 【人情と怪異の織りなす宇江佐版・百物語<新装版>】作り話は一切無用。本当にあった怖い話だけを持ち寄る「話の会」。ご隠居・清兵衛は、いつしか不思議な魅力に取り憑かれていって。

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著者プロフィール

1949年函館生まれ。95年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年に『深川恋物語』で第21回吉川英治文学新人賞、翌01年には『余寒の雪』で第7回中山義秀文学賞を受賞。江戸の市井人情を細やかに描いて人気を博す。著書に『十日えびす』 『ほら吹き茂平』『高砂』(すべて祥伝社文庫)他多数。15年11月逝去。

「2023年 『おぅねぇすてぃ <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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