透明な螺旋 (文春文庫 ひ 13-14)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167922689

感想・レビュー・書評

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  • ガリレオシリーズ、安定の面白さでした。
    今回も、どんどん物語に引き込まれていき、あっという間に読了。
    やっぱり湯川先生最高です!

    まさかの湯川先生の過去も分かり、犯人や関わった人達の辛かったり切なかったり…。

    最後はスッキリ。

    超オススメです!

  • 久しぶりのガリレオシリーズ。
    今作は湯川さんの秘密が主軸となっているため、事件に科学的な要素はなし。そのため、少し物足りなさを感じました。ただ、湯川さんの過去や人間性が見えるため、いつもと違った面白さではありました。次作から、どんな展開になっていくのか楽しみです。

  • ガリレオシリーズ10作目。

    南房総沖で男性の漂流遺体が見付かった。
    同時に彼の行方不明者届を提出した同棲中の彼女も行方をくらませた。彼女の行方を追う草薙はその過程で湯川学の名前を発見し、湯川の元を訪れる。

    ガリレオシリーズなので科学が絡んでくると思いきや、あまり科学的な要素がなく、事件も割とあっさりと解決してしまい、少し物足りなさを感じた。
    でも東野圭吾さんが書く人間ドラマは好きだなぁ。
    プロローグがたまらなく切ない。
    読後、装丁を見るとなんとも言えない気持ちになる。

    短篇「重命る」(かさなる)の方がいつものガリレオシリーズという感じで好きだった。
    「東野圭吾を爆流らせろ!」の企画から、どのような短篇が生まれるのか楽しみ。
    個人的にはまだ続いてほしいシリーズ。

    ✎︎____________

    人は誰もひとりでは生きられない。(P305)

    自分にとって何が一番大事なのかは、人によって違うんです(P308)

  • タイトルの螺旋はDNAを意味するが、遺伝子ビジネスの話ではない。

    ミステリとして読むと期待はずれだろう。
    これはミステリの形式をとった、ガリレオ湯川学の話だからだ。

    シリーズ初期の強気で無敵のガリレオ先生も、ああそういう年代になったんだ…と強く伝わるエピソードがすぐに出てくる。

    以前「沈黙のパレード」を読んだとき、怜悧な推理のガリレオ先生も人情派になったか、と嫌味な感想を持った。

    感想は当たっていたが、お門違いでもあった。

    人間は歳を重ねるに連れ、性格や行動が変わっていく。
    湯川学もそう描かれていたのを見抜けなかっただけだった。

    湯川学は本作でさらに歳を取っている。
    終盤には、自ら白髪のほうが多いとまで語っている。

    同期の草薙刑事が大卒後30年の付き合いと言っているので、50代前半か半ばかもしれない。ガリレオシリーズが始まったときの30台半ばと同じ行動を取るほうが不自然だ。

    もしこのあと新作が出てそれが映像化されたら、福山雅治がどのようにガリレオ先生を演じるのか興味がある。

  • 今作も東野圭吾さんならではの人情劇が満載!
    この安定感にホッとしながらも驚きの展開もあり面白かったー

    冷静沈着な湯川先生にもそんな過去があったのねと意外な反面、今までのシリーズ内で垣間見えていた人情味のある“人となり”が今作を読むことで納得できて、ますます湯川先生の魅力に惹き込まれた。

    草薙さん、今回は可哀想だったな~
    登場人物の中で一番モヤモヤさせられた立ち位置になっていて、私だったら人間不信に陥りそう。

    特別収録の短編もとても良かった。
    日本橋が出てきたので『まさかの加賀恭一郎さんとコラボ??』と一瞬期待しちゃったけど、さすがに違うかった(笑)
    日本橋=加賀恭一郎シリーズ、私の中で根強く定着してしまってる...

  • 【シリーズ第10弾。今、明かされる「ガリレオの真実」】殺人事件の関係者として、ガリレオの名が浮上。草薙は両親のもとに滞在する湯川学を訪ねる。シリーズ最大の秘密が明かされる衝撃作。

  • ガリレオ先生の最新刊。
    帯にも書いてある湯川先生の秘密、そこが暴露されるところで、これ読んだことあるわって思い出したw
    とわいいつつも、半分以上初めて読む感覚だったわけで十分楽しませてもらいました。

    いつもいつも科学の知識が増えるガリレオシリーズ。読んでからちょっと賢くなる。それが嬉しい。



  • ガリレオシリーズ長編。
    安定におもしろい!
    湯川先生の新しい真実も明かされてびっくり。
    そして切ないお話でした。
    後半、目が離せなくて一気読みしました!
    やっぱりガリレオシリーズは好きだなあ

    短編も収録されていて、
    なかなかこれも面白かった。愛する人の為にできる行動、人間ってすごい…。

  • ガリレオシリーズ長編作品にしては事件にクセがない気がした。
    物理学者という立場をあまり活かせてなかった。

    それでも内容自体は面白くドラマ性もあり被害者のクズっぷりのおかげで、犯人に同情もできる気がする。

    ガリレオの秘密は別に無くてもよかったかなぁ…

    ☆3.6

  • ガリレオの湯川教授が帰ってきた。後半からの謎解き、湯川教授の絡みはさすがに面白かった。しかも湯川教授の秘密も知れて、実に興味深かったwこの作品も映像化したら面白いと思う。きっと小説より映像の方がより面白いと思う。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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