- 文藝春秋 (2024年10月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167922849
作品紹介・あらすじ
2025年、NHK大河ドラマは「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。
その主人公である江戸の出版プロデューサー・蔦屋重三郎の波瀾万丈人生を描く、傑作歴史長編小説!
寄る年波には勝てず、店仕舞いしようとしていた地本問屋・丸屋小兵衛のもとを、才気迸る若い男が訪ねてくる。この店に毎年二十両払うから、雇われ人となって自分を手伝ってほしい、という申し出に面食らう小兵衛。
「一緒にやりませんか。もう一度この世間をひっくり返しましょうよ」
その男こそ、吉原随一の本屋、飛ぶ鳥を落とす勢いの蔦屋重三郎だった――。
飲むときはとことん飲み、遊ぶときはとことん遊ぶ。商売の波に軽々と乗り、つねに新しいものを作りたい、と意気込む重三郎。重三郎の周りには、太田南畝、朋誠堂喜三二、山東京伝、恋川春町ら売れっ子戯作者や狂歌師が出入りするが、腐れ縁の絵師・喜多川歌麿には、特別な感情をもっている。
やがて松平定信による文武奨励政治が始まると、時代の流れは予期せぬ方向へ――。
蔦屋重三郎の型破りの半生を、父親ほども年が離れた小兵衛を通して描く。最強バディが江戸の街を闊歩する、極上エンターテインメント小説。
単行本を大幅に改稿し、著者によるあとがき「文庫化までの長い言い訳」を特別収録。
感想・レビュー・書評
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TSUTAYAで蔦屋を買う... ( *´艸`)ウフフ...
...どうしても言いたかったのです。失礼致しましましたm(_ _)m因みに、お互い関係はないそうです。
現在2巻までしか出ていない『べらぼう』ノベライズを先日読了してしまい、それでもどうしても続きが読みたくて原作であるこちらを手に取る。
あら偶然にも、話がノベライズの続きのような感じで始まる。そして意外に徳川家のことはあまり出てこない。テレビとはちょっと人物設定、背景も違う。まあそれもまた良しかな、と読み進める。...ほおお、こういう結末なんだ。逆にドラマの方がどうやって終わるのか興味が出てきた。
そして読了後の感想。
テレビドラマのほうがドラマチックだな。
当然か。「大河ドラマ」だもんね笑 -
10年ぐらい前に読んだ島田荘子さんの『閉じた国の幻』を読んで以来、蔦屋重三郎のファンで、写楽は誰なのかと言う事に思いを寄せています。
また、その頃から美術館の企画展などで浮世絵が来る時は行くようにしております!
↑の作品を読んだ頃に産経新聞の下の方に書いてある広告で本書の存在を知り、文庫化されるのを待っていたら10年の時間が過ぎました・・・
→理由は作者後書きで何となく語られております。
また、本のカバーを見ると本書の作者は『憧れ写楽』と言う作品も書いたようです!(次は文庫化するまでこんなに時間を置かないでほしい)
本作の蔦屋重三郎の物語は日本橋に居を構える丸屋小兵衛とコンビを組んで江戸に吉原文化を華咲かせようとする物語、二人で次々とヒット作を産み出していく!!!
歴史物のお決まりで本当にあった事実は避けられず、物語途中で田沼意次から松平定信に時代は移り質素倹約が推奨される世の中になっていく!!
コロナの時に思った事ですか、自粛ムードで最初に削られるのは外食産業と文化芸能!
生きていく上で不要なものと決め付けられ、歪んでしまった道徳に一番最初に切り捨てられる産業ですが、決して少なくない人達がその産業に関わっているのを考えて欲しい!
たまに我慢するのは良いかもしれませんが、長期間 周りの目に怯え我慢する事はその産業にダメージを与え、文化を衰退させ、そこで働く人達を殺してしまう。
寛政の改革やコロナ禍の引きこもり生活が二度と来なければいいなぁと思います。
最後に、来年の大河ドラマは蔦屋重三郎!
他にも蔦屋重三郎や写楽を題材とした作品が刊行されることを祈ってます! -
今年の大河ドラマに取り上げられている蔦屋重三郎の話をいくつか読んでみようということで、借りた本。
以前読んだ、泉ゆたかさんの『蔦屋の息子』では豪快で猪突猛進な重三郎が描かれていたが、こちらでは重三郎が買い取った日本橋の元地本問屋の元店主・丸屋小兵衛を番頭に据えるという荒業で商売を行うバディものとして描かれている。
物語の山は老中・松平定信との闘い。
戯作者の山東京伝や恋川春町らと追い詰められていく様子などはこの時代ならではとは言え、理不尽な思いでいっぱいになった。
歌麿の立ち位置がこれまで読んできた作品とは違っていて新鮮だった。
歌麿こそ重三郎のバディなのかと思いきや、意外にも途中で喧嘩別れしている。その発端も松平定信の改革なのだから、松平は罪深い。
小兵衛が渋いキャラクターで、重三郎に戸惑いつつも一緒に奔走し、時に彼を引き留めるブレーキにもなり、じっと見守ったりちょっとお小言をいったり父親のような立ち位置にもなり、面白い。
あとがきによると、「蔦屋重三郎は『どういう風にも書ける』懐の深さがある」そうだ。
作家さんの初期の作品であるらしいので、掘り下げとしては物足りない部分があった。写楽との出会いや彼の短い制作期間についてはもっと知りたかったし、歌麿との交流ももっと知りたかった。
そして何よりも松平老中との闘いの行く末について描いて欲しかった。
そこは大河ドラマではどう描かれるのかも楽しみにしたいし、他にも彼を取り上げた作品があれば読んでみたい。 -
来年の大河ドラマが蔦屋重三郎なので読んでみました。蔦屋重三郎のことは名前さえ知らなかったので、時代背景や人々の暮らしや出版業界の様子などを肌で感じながら知ることができました。
寛政の改革時の命を懸けた作家の意地に感動し、出版の駆け引きはドキドキします。
やっぱりビジネスでも人との繋がりや、人を信じて育てるのって大切だ、と思うのでした。 -
「一緒に世間をひっくり返しましょう」
『蔦屋重三郎』に こう言われ引退を撤回した地本問屋の『丸屋小兵衛』
現状維持を後退と捉える『重三郎』に空恐ろしいと思う反面 心躍る『小兵衛』
そんな『小兵衛』から見た 若く型破りな『蔦屋重三郎』が いきいきと描かれていました
『蔦屋重三郎』は作家さんによって いろいろな顔が見られて魅力的な人物
今回の作品の『蔦屋重三郎』好きやな〜
『歌麿』も!
著者『谷津 矢車』(やつ やぐるま)さんの あとがき「文庫版によせて 文庫化までの長い言い訳」も含めて楽しく読み終えました
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大河ドラマを見るにあたって、基礎知識を仕入れるために読んでみた。
バディものなのですね。
最初からそう思って読むとよかったのだが、蔦屋重三郎がどんな人物なのか、探りながら読んだので物足りなく感じてしまった。
読み方を間違えてしまったのかもしれないが、軽く読めて基礎知識はなんとなく仕入れることができる蔦屋重三郎を知る入り口にはなる小説だと思う。
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著者はこの本を文庫本にすることを長らく拒んでいたそうだ。その顛末はあとがきに書かれている。今回、大幅に加筆して、満足のいくものとなったのだろう、折しも今年の大河ドラマの主役が蔦屋重三郎とあって、急ぎ文庫化したようだ。その甲斐あって、自由な物語として描かれたこの蔦重は面白かった。
日本橋の地本問屋、豊仙堂の主人、丸谷小兵衛から、店を買い取ったところから、蔦重の出版人生が始まる。
狂歌の面々や、山東京山、歌麿、東洲斎写楽も出てくるが、丸谷小兵衛の視点から物語は進む。彼は蔦重にとって、細見の版木よりも重要な人物なのだと本人に語るのだが、それは後になってよくわかる。
振袖女郎になったお銀と歌麿、重三郎の幼馴染の話も出てくるし、重三郎が床についていよいよ・・・となったところでの意外な展開も面白かった。
谷津矢車の時代劇は、話に生きの良さが感じられて、新鮮だった。 -
今年の大河ドラマの主人公が蔦重なので、参考にこの小説を読んでみた。大体の蔦重の人となりが理解できた。粋で新しいものが好きで、権力におもねず、人情の厚い人物だったようだ。
それにしても江戸時代の庶民の文化の高さ、本を求める欲望、凄いなあと感心した。識字率はどの位だったのだろう。「江戸の人口の十人に一人が耕書堂の本を買う」という記述があったが、本当だったら凄いなあ。
大河ドラマでは、どのように蔦重を描いていくか、楽しみだ。 -
今年の大河ドラマを楽しもうと、探して読んでみた。
蔦重と組んで、蔦重の夢を後押しした日本橋の本問屋店主の小兵衛。
吉原、そして江戸に風穴を開け、江戸を塗り替えるの意気込みに惹かれる。
それにしても松平定信の改革は厳しい。
沢山の戯作者達が封じ込められたら歴史は悲しい。
その中、罰を受けても、戯作の面白みを求め、へこたれない2人だったなぁ。 -
小兵衛、蔦重、歌麿という全く性格の違う3人の人生の交わりが面白く、それぞれのキャラクターに愛着が湧く
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明年の大河ドラマに合わせ、13年前の旧作が文庫化されたもの(あとがきによれば、著者自身がこれまで文庫化を拒んできたとか)。
蔦屋重三郎を主人公にした小説の中でも、すごく面白かった。序盤の快調なテンポ、終盤の哀切さ……どちらも良い。 -
2019年8月に読んだ増田晶文著『稀代の本屋 蔦屋重三郎』が私には合わず、その時のうんざり感が胃もたれのように「蔦重の本はもういいや」と思わせていたのですが、本書が出ると知ったとき、「いやこの人の書く蔦重なら読みたい!」と購入を即決。これに限らず谷津矢車さんの作品には、だいぶ前から好みセンサーがビビビッと反応していたのですよ。やっぱり私の目に狂いはなかった。すっごく良かった。
地本問屋豊仙堂の主人丸屋小兵衛は、店を畳んだばかり。その小兵衛のもとに男が訪ねてくる。〈当代一流の豪勢な品を嫌味なく着こなし〉、〈男ぶりのいい顔〉をした、耕書堂の主人蔦屋重三郎だった。「あたしの仕事を手伝ってください」と言う。「一緒にやりませんか、あたしと。もう一度この世間をひっくり返しましょうよ」と。
本好き読書好きとして、絵師や戯作者たち、また何があっても何度でも立ち上がる蔦屋重三郎を、全力で応援していました。私もいっしょにフフッと笑ったり、ビックリしたり、憤慨したり、くやし涙を浮かべたり、悲しくなったり、切なくなったりしていたら、いつのまにか胃もたれがスッキリしていました。読んで良かったぁ。
今年2024年の大河ドラマは、物語を書く紫式部が主人公。来年2025年は、本を作って売る蔦屋重三郎が主人公。この流れ、本好きとしては注目したい。電子書籍も便利かもしれないけど、本屋さんに行って本を買おうと思ってくれる人がひとりでも増えますように。
〈人間は色を好み、金を好み、絵空事の物語や絵を好む。このどうしようもない浮世から逃げ出したい人々が物語や絵を買い、溜飲を下げる。人の業を否定するなど誰にもできはしない〉
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小兵衛さんが最後まで良かった。
歴史の授業で習う改革はただこれをした、これをした、って言う羅列でしかなかったけど、こうやってどういう影響があったかを読むとホントに怖い。 -
2025.10.16
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今NHKの大河ドラマで “蔦重”こと蔦屋重三郎を主人公とするドラマをやっている。
それにつられて この本を手に取った。
この本では 主人公は引退を決意した地本問屋、丸屋小兵衛。小兵衛から見た“蔦重”の波乱万丈人生を描く。
ドラマとは違った描き方をされている“蔦重”だが
常に新しいものを追い求める“蔦重”はここでも躍動している。志し半ばで倒れた、潰された?のはかえすがえす残念だけど。
ドラマの“蔦重”も面白いけど この小説もなかなか面白かった。 -
いわゆる写楽の謎的なものでない、いわゆる蔦屋を描く物語でした。
なかなか面白かった。
2930冊
今年158冊目 -
引退を決意した地本問屋・丸屋小兵衛の元を一人の若い男が訪れ、「一緒に世間をひっくり返しましょう」と、破天荒な申し出をする。彼こそが、飛ぶ鳥を落とす勢いの版元・蔦屋重三郎だった。気鋭の戯作者や絵師を起用し、常に新しいものを追い求めるが、時代の流れは予期せぬ方向へ―。蔦屋の波瀾万丈人生を描く傑作歴史長編!(e-hon)
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商売の基本(いろは)は『神速を尊ぶ』だ。
重三郎は金儲けがしたいわけじゃない。新しいものを作りたい。吉原から江戸を驚かせたい。金は、その結果としてついてくるものだと考えている。この男にかかれば、今を保つことすらも後退を意味するのだ。ただ、新しいものは、頭の固い向きには塵芥だ。そういうものを先物買いするお客さんもいるにはいるけども、それじゃあ大売れとはいかない。十歩先に行ったものじゃあ新しすぎる。かといって、一歩二歩先じゃあ誰も驚かない。五歩くらい先を走るものを作りたいと思ったのだ。世の進歩は、一歩一歩、着実な積み重ねの上に成り立っている。浮草稼業の本屋や絵師や作者の界隈とて同じである。五歩先など、そうそう出せるものではなかった。
世の中には色んな人がいる。時代の流れに器用に乗れる人もいる。一方で、自分の生き方を自分では変えられない人もいる。生まれついた瞬間から、道を選ぶことすら出来ない人もいる。それを、重三郎は吉原で知った。だから、重三郎は、そういう人たちの側に立つと決めたのだ。 -
蔦屋重三郎の生涯を丸屋小兵衛を通して描かれている。日本橋の地本問屋・豊仙堂の店主であった小兵衛は店が傾いたことにより畳むことを決意していたがそこに重三郎が表れ豊仙堂を買い取ることとなる。重三郎は吉原の埒を壊すことを目標とし数々の本を出版し世間の流行を生み出していく。松平定信が老中となった時、定信の方針で世間が質素倹約を強いられておりそれを風刺するような草双紙を発売し大盛況となる。しかし幕府からの圧力により作者の恋川春町は自死し重三郎も圧力をかけられる。その後幕府の目をかいくぐりながら写楽などの絵師を発掘し流行を作り出していく。
登場人物が江戸訛りで喋っていおりとても当時の江戸の活気のようなものが感じれて良かった。重三郎と喜多川歌麿との関係も吉原という地から解き放たれようとする様が感動的だった。
著者プロフィール
谷津矢車の作品

ヘブタン ノ コウゲキリョク ガ 1 サガッタ!
なぜ下がる笑
ヘブタン ノ コウゲキリョク ガ 1 サガッタ!
なぜ下がる笑
ヘブタンサンノコウゲキリョク(オヤジギャグ)ガ2アガッタ!!
ヘブタンサンノコウゲキリョク(オヤジギャグ)ガ2アガッタ!!
.....GAME OVER....ぐらいの攻撃力ありま...
.....GAME OVER....ぐらいの攻撃力ありますよ笑