魔女の檻 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2024年10月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (480ページ) / ISBN・EAN: 9784167922917

作品紹介・あらすじ

雪が降ったのなら、
あんたたちみんな、
もうすぐ死ぬよ。

呪いの村に連続する怪死。
この村の秘密は、絶対に見抜けない。

その村を見おろす山からは、かつて魔女とされた女たちが突き落とされて死んだ――。

現在、村は実業家ティオンヴィル氏によって所有され、平穏を保っていた。だが、新たに赴任した警察署長ジュリアンは、この村は何かおかしいと疑いはじめる。

実在しない作家について執拗に図書館に訊ねる老人。
子供が騒いで寝られないと苦情をよこすバス運転手。
2年前に羊を殺戮し、直後に怪死を遂げた羊飼い。
そしてこの村には、ありとあらゆる場所に監視カメラがあるのだ……。

エスカレートしてゆく怪事、死んでゆく村人たち。ジュリアンと部下たちの奔走もむなしく、雪の降る夜に恐怖はクライマックスを迎える! 

『魔王の島』で日本のミステリ通を驚愕させた鬼才が、ふたたび放つショッキングな真相。果たしてこの村に隠された秘密とは――?

みんなの感想まとめ

独特の雰囲気に包まれた物語が展開する中、かつて魔女裁判が行われた村で繰り広げられる不可解な事件が描かれています。新任の警察署長が村の異常事態に気づき、次々と起こる怪死や村人たちの不審な行動に迫っていく...

感想・レビュー・書評

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  • かつて魔女裁判が行われていた村で起こった事件… 人間の醜さと情念を禍々しく描くミステリ #魔女の檻

    ■あらすじ
    かつて魔女裁判が行われていたとされる村に、新任の警察署長ジュリアンが赴任されてきた。到着してまもなく青年が死亡する事件が発生、さらにその後も住人達が不幸な出来事に見舞われていく。

    警察の部下たちと一緒に事件解決に奔走するも、幽霊、幻聴、謎の言葉が聞こえるなど、不可思議な現象に吞み込まれてしまう。この村では一体何が起こっているのか…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    序盤から不穏な空気に包まれるこの感じ、なんか怖いんですけど…

    舞台はかつて魔女と間違われた女性たちが多数殺害された村。事業家が村を買い取り、現在の村長となっている。村民は羊飼い、宿屋、料理人、スクールバスの運転手、ブロガーなど、何処にでもいそうな彼らなんですが、どうも一癖二癖ありそうな雰囲気。読み進めていくほどに、いったい何が起きているのか混乱を極めていく。

    本作は主に警察署長ジュリアンの視点で進行。彼はいわゆる一般的な感情を抱き、当たり前の行動をするのです。そのため読者は同じ目線で読み進めることになるのですが、彼のおかげで今起こっている怪奇っぷりがより強く伝わるんですよね。

    次々起こる事件もあらゆる部分が禍々しい。呪われているというか、不幸がつきまとっているというか、どうもはっきりしない。不快感に包まれる物語ってのはいいんだけど、結局どういう話なの? うーむ…

    これまでさんざん読まされた猟奇的なストーリー、変な章タイトル、意味が分からない事実に関する記述などなど。終盤まで読み進めると…

    はぁあああああぁ?何言ってんのか理解できず、さらに読み進めると徐々に脳みそが追い付いてくるんです。

    ある意味ひとことで説明できちゃうような題材かもしれないんだけども、人が抱く愛情、醜さ、傲慢さ、悲哀を丁寧に描いているから、作品全体の重力が半端ないんだよね。読み終わってみると、何だかイイ話だったような気もしてしまうという…

    正直、どなたにもおすすめできるとは言い難い。森の中を迷い込む感覚、訳わかんなない、助けてって感覚を味わいたい方は、めっちゃ楽しめると思いますよ!

    ■ぜっさん推しポイント
    「正義」の反対語は何か知ってます?

    「正義」の反対語は、逆の立場から見た「正義」だそうです。「悪」じゃないんですって。たしかに社会秩序を守るために法律がありますが、一定の善と悪を定義しているだけなんすよね。

    時は常に流れ、時代や世相によって価値観や技術も進化していく。正義の物差しってのは質量も重力も方向もすべてが曖昧だよなぁ。こんな風に得体の知れない虚無感に浸れること請け合いです。独特のフランスミステリー、楽しんでください。

  • 魔王のあとは魔女だ!
    ミステリーよりサスペンスかホラーかな〜
    前作よりシンプルですし、そっちかあ→↓と真相明かしはちょっぴり退屈!
    前作の凝った構成を思うとねえ。

    安い映画のノベライズみたい。
    魔女の仕業にするなら伝承とか神隠し的な小話を入れてくれないとこれじゃ怖くもなんともない。




    あんまりぱっとしないのはなんでだろ、翻訳はほんと読みやすい。けどなんだかなあって感じです。

    こんな設定なかったっけ?と読み終わって思う。
    前作のオチと似てるし。
    ニトロプラスの物語っぽいなぁ〜
    既視感はそこから来てるのか

  • 雰囲気が好みの一冊。

    いきなり雰囲気にのみこまれそうな幕開けがいい。

    舞台はかつて魔女裁判が行われた山の麓の小さなモンモール村。

    そこで村人たちが次々と異常をきたし、謎めいた死を遂げる不可解な事件の謎と村に隠された秘密に赴任してきた警察署長が迫っていくホラーチックなストーリー。

    誰もの不審な行動、秘密めいた部分はどこかクリスティっぽくもどこかツインピークスっぽくもあり、雰囲気に酔いながら目が離せず惹きこまれた時間で満足。

    随分と無茶苦茶な行いに恐怖はあれどせつなさも感じられる、そんな複雑な読後感も含めて面白かった。

    • まことさん
      くるたんさん、こんばんは♪

      なんか凄く面白そうですね!
      でも、かなり長編で海外ミステリーは、最近読んでないので、読めるかわかりませんが、本...
      くるたんさん、こんばんは♪

      なんか凄く面白そうですね!
      でも、かなり長編で海外ミステリーは、最近読んでないので、読めるかわかりませんが、本棚登録させていただきます。
      2024/12/12
    • くるたんさん
      まことさん♪こんにちは♪
      ありがとうございます♪

      この作家さん、2冊目だけど面白いです✩⡱
      前作の「魔王の島」も評判いいですよ〜♪

      海外...
      まことさん♪こんにちは♪
      ありがとうございます♪

      この作家さん、2冊目だけど面白いです✩⡱
      前作の「魔王の島」も評判いいですよ〜♪

      海外作品も最近はすごく訳が読みやすくなってますよね♪
      まことさんも楽しめますように♥︎︎∗︎*゚
      2024/12/12
  • フランスの作家、ジェローム・ルブリの邦訳第二作。邦題の雰囲気が前作「魔王の島」と似ているが、全く関係ないので今作から読んでも問題なし。

    小高い山と二つの丘、その下に広がる森に囲まれたモンモール村。古くからの魔女狩りの言い伝えがありつつも牧歌的な村が、羊飼いが羊を殺し自殺する事件をきっかけに一変する…

    前作はサイコサスペンス+フランスらしいミステリだったが、今作は外連味が一味も二味も違い、ホラーサスペンスの域。個人的には、版元は異なるが、マネル・ロウレイロの「生贄の門」のしっかりとした捜査パートを、ホラー寄りに振り切った感じ(もちろん、ラストは全く異なるが)。

    ミステリとしては前作の方が衝撃度は上だが、怖さは今作が圧倒的。じわじわと追い詰められていくこの雰囲気は他の作家では味わえない。次作以降も翻訳を続けてほしい。

  • かつて、魔女だと糾弾された女性達が殺された山。その麓に、実業家が私財を投じて作り、管理する小さな村があった。そこの警察に、新しく署長のジュリアンが赴任。平和な村だと聞いていたのに、立て続けに死亡事件が起こる。ジュリアンと部下たちは解決のために奔走するが、その部下たちも‥。

    村人や、ジュリアンの部下たちの死に様がコワイ。みな、聞こえるはずのない声を聞いていた。殺された魔女たちの呪い??と、見せかけて、驚天動地の仕掛けが明かされる。全ては実業家が、脳の病気の娘を治すために仕組んだ、壮大な劇場だったのだ。現代の医科学であんなことが可能なのか?は置いといて、愛する娘のためとはいえ、この実業家の情熱はすごいなと思う。

    こわいよー、から、ええ?マジか?となる。すっかり騙された。警察署の人たち、けっこう好きだったんだけどな‥。

  • 魔王の島と同じ作者で、身構えて読んだが、全く違ってた。ミステリと言うよりはホラーサスペンスのようでモノクロの映画を観てるかの様だった。この前読んだミゼレーレと言い、フランスのおどろおどろしいのを続けて読むとは思わなかった。

  • ラストまで、一気読みでした。想像できないラストでした。主人公と思われる警察官が事件解決に結びつけるかと思いきや、まるで違う展開に…。面白かった。文章も景色や自然を現す表現の仕方が美しく、読みやすい。

  • 魔女裁判で女たちが殺された山。その麓には実業家が私財を投じて管理する村があった。そこで起こる怪事件を捜査するのは、新しく赴任してきた警察署長とその部下。しかし事件は次々と起こり…。村に隠された秘密とは…。ホラーサスペンスというだけあって、ミステリーというよりホラー寄りな作品で終始どんよりとしたムードで話が進んでいきます。まぁ、結末はなんとなく予想してた通りだったのですが。もう1作の『魔王の島』もいつか読んでみようと思います。

  • ・あらすじ
    フランスの架空の街モンモールが舞台。
    ジュリアンは新人の警察署長としてモンモール山という岩山が聳え立つ小さな集落モンモールに赴任してきた。
    近代的に整備された町並みはある一人の富豪ティオンビルが村を買取り私財を投資しているからだという。

    この村には1600年代に魔女狩りと称して村の女性たちを幾人も岩山から突き落とし、その女性たちが魔女となり村に呪いをかけたという言い伝えがあった。
    そしてジュリアンの赴任初日から村で何人もの人間が恐ろしい方法で死んでいく。

    ・感想
    魔王の島の作者だし、合間に挟まれる「事実」パートが脳の電気信号やら薬の作用がなんちゃらと書いてあったので人体実験の話なのかな?と予想しながら読んでた。

    大体予想通りだったけど、次々と起こる事件は結構陰惨、ホラーは読みなれてない&あまり得意ではないのでホラー描写には結構ドキドキした。
    続きが気になって読む手が止まらないのも前作?と同様でおもしろかった。
    けど思わせぶりな台詞や描写も明かされてみれば「そんなもんか」程度だったなという印象。
    どっちかといったら魔王の島の方が好みだったかも。

  • 前作に続いて今回も驚きと予想外の展開が二重三重と続きます。魔王の島読んでたから身構えてた分、衝撃は前作ほどではなかったですが。
    現代版、フランス版の『ドグラマグラ』みたいな作品ですね。著者は『ドグラマグラ』の存在知ってるんだろうか?

  • タイトル!絶妙!

    真相の好みは分かれると思いますが、悔しいほどに説明がついてしまう。どうして、なんで?!と引き込んでおいてからの、真相。えーって、でも、全てのことの説明がつく。

    魔王の島も良かったけど、こちらもとても楽しめました。

  • 魔王の島は好きでしたが、これはちょっと…

  • 変化球であまり好みではないけど、なかなかのレベル。

  • 【村で次々起こる凶事は魔女の呪いなのか?】羊を殺して頓死した男の事件を皮切りに頻発する凶事。二年前モンモール村で起きた惨劇の真相は? 反則ギリギリ仏産ミステリの衝撃。

  • 前作に続く、閉鎖された世界で怒涛のように起こる異常事態。
    解決できるの、とハラハラしながら引き込まれる。
    結論は、まあそれしかないかなと思うけれど、
    納得とは違う、やられたなぁという感じ。
    ともかく一気読みでした。

  • 購入済み
    2026.03.28.読了
    300ページくらいまでずっーと退屈でした。
    そこから結末に向かっていくわけですが、どーなのかなー。なんか凝りすぎていて、あっすごい!おもしろ!とはならない。
    自分がちゃんと理解できているのかもわからないし。
    イーロンマスクがやりそうなことだけど。
    この作品を先に読んでいたら「魔王の島」には手が伸びなかったと思う。先に読んでおいて良かった

  • 書評で見たのかな?図書館で予約して早めに来たので読み始めた。呪われた歴史がある岩山に見下ろされる小さな町は絶対的権力を持つ村長の支配下にある。一見善良そうだが無気味でもあるこの権力者。閉鎖的な田舎である筈が近代的な設備と生活を満喫する村人たち。平和だった筈の村に突如不穏な暴力的な出来事が起こり始める。
    いま四分の一読んだところ。
    久々に面白いよこの話。舞台背景も好みだし。しかしあのクソ男はムカつく。天罰下れ。
    もっかなかなか良い調子なので最後にこけないことを祈る。結構、面白くて最後あれあれ?と言う読んできたので。

    読了
    えええ?という展開に驚いているといきなり終る。
    こんなのあり?と思っていると「結末」編でネタバラシ。ああ、そうなのか。納得しつつこのあたりは正直言ってまどろっこしい。
    そしてさらにエピローグがあり本当のオチがつく。
    怪奇な伝承と思われていたものには科学的な説明がつき、そしてハッピーエンディング、多分。

    ヒーローと思っていたジュリアンがケチな小悪党だったのはちょっとガッカリかな。死んだ人たちは自業自得だけれど、サラに関しては殺された方が100パーセント悪いので可哀想だな

  • 忌まわしい魔女伝説が残るモンモール村。小さく平穏で退屈なその村に警察署長として赴任してきたジュリアンは、村長から内密の捜査を依頼される。しかしその矢先、村内で謎の怪死事件が立て続けに発生した。村人たちに囁きかける謎の声と奇妙な気配は、古くからこの村に伝えられる魔女のものなのか。不気味な雰囲気が横溢するホラーミステリです。
    いかにも平和そうな村の雰囲気に反して、案外と過去にはいろいろ起こっています。村長の娘の不審死、刑務所での火災、そして羊飼いの謎の死。これだけでも充分不穏なのに、さらに怒涛のごとく起こる怪事件……全体としては静謐な印象の物語なのに、なかなかに壮絶でした。被害者たちが徐々に追い詰められていく様子もまたひっそりとしながら、限りなく凄惨でもあって。時代設定は現代的なはずなのに、やたらと古色蒼然としたような雰囲気もあるし、これはいったいどういう物語なのか、と惑わされっぱなしです。
    そしてすべてが明かされる「結末」。もうこれ以上は語れません。邪悪で、哀切で、だけれど読み終えてみるとどこかしら温かさも感じられる物語でした。どれほどの悲劇が起ころうとも、結果的には「雪のかけらでしかない」というにふさわしいのかもしれません。

  •  魔女伝説が残るフランスの村を舞台にしたホラー・サスペンス。
     モンモール村では、17世紀頃に魔女とみなされた多くの女性が虐殺されたという伝説が残っている。ある富豪がモンモール村を復興し、そこへ新任の警察署長が赴任するのだが、読者にしかわからない形で村人たちは何かに怯えたり幻聴を聞いたりして、不自然な言動をそこかしこで見せ、冒頭から不穏な空気が流れ始める。やがて、一人また一人と姿なき声に導かれるように命を落としていき、想像もしなかった村の秘密が最後に明かされる。
     各章のタイトルが「ひつじの絵をかいて!」から段々と文字が消えていき最後には「じえいて!」という意味不明な言葉に変わっていくのも不気味さを演出していて、訳のわからない恐怖を感じさせる。一方で、事件から数年後の現代のパートでは、モンモール村で起きた奇妙な事件の真相を教えてもらうため村へ連れて行かれる新人記者が登場し、こちらのパートも着地点が読めず、ラストに何が待ち受けているのか別の不安を見事にかきたてている。

     ただ、なにしろ以前に読んだ『魔王の島』が、今まで読んだことのないブッとんだ設定で愕然とした記憶がはっきり残っているので、本書も用心しながら読んでいった。冷静に考えると村や村人に起きている奇妙な現象の説明がつかず、本書も『魔王の島』と似たような構造かと身構えていたら、やはり登場人物たちが見えているものが真実とは限らない特殊な設定のホラーになっていて、してやられたと思った。
     『魔王の島』と同様、真相はあまりすっきりしないものだったが、最後まで不気味な緊張状態が持続するサスペンスであることは間違いなく、これまで読んだことのない体験を今回も味わえた。それにしても、よくこんな設定の小説を書こうと思ったものだと感心した。

  • 『魔王の島』で、すっかりルブリ作品に魅せられてしまった。ただ漂っている不穏な空気の正体が最後に明かされた時の衝撃がすごかった。

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