- 文藝春秋 (2025年1月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167923228
作品紹介・あらすじ
●ついに読める! 火村英生 幻の事件
都市伝説“砂男”を調べていた学者が刺殺された。
死体にはなぜか砂が撒かれていて……。
奇怪な殺人事件に火村とアリスが挑む表題作など、
これまで雑誌掲載のみとなっていた
幻の〈火村シリーズ〉2作をはじめ、
〈江神シリーズ〉やノンシリーズの
貴重な作品6編が一冊に!
すべて単行本未収録。
江神二郎と火村英生が一冊で競演する、
贅沢なミステリ作品集。
【目次】
前口上
女か猫か(☆)
推理研VSパズル研(☆)
ミステリ作家とその弟子
海より深い川(★)
砂男(★)
小さな謎、解きます
あとがき
☆……江神二郎シリーズ
★……火村英生シリーズ
みんなの感想まとめ
多彩なミステリー作品が詰まったこの一冊は、火村英生とアリス、江神二郎が共演する贅沢な短編集です。未収録の作品を含む全6篇は、既存のファンにとっても新たな発見を提供してくれます。特に「推理研VSパズル研...
感想・レビュー・書評
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学生アリスと作家アリスが一冊に収録?! いつにも増してパズラーを楽しめるミステリー短編集 #砂男
■きっと読みたくなるレビュー
有栖川有栖先生の単行本未収録作品集です。人気シリーズの学生アリスと作家アリスが同じ一冊に入っているなんて珍しいですね、というかこれ以外にあるのかしら。
いつものとおり謎解きが面白い! 特に本作はエモさやエンタメよりも、パズラーって作品が多めですね。しっかりと楽しませていただきました。大ベテラン大御所先生ですが、これからも楽しい作品を期待しております。
●女か猫か(学生アリス)
マリアの友人である女子バンドメンバーたちが、推理研に密室問題を持ってくる。
バンドブームとかあったなぁ、懐かしい… 思わず大学生に戻りたくなりました。謎解きの根拠を読むと、わかるーって思ってしまった、我が家でもあるあるです。
●推理研VSパズル研(学生アリス)
同大学パズル研の呑み会と同席した推理研メンバー。パズル研から謎解き問題を出され、全員で挑むことに…
アンソロジー神様の罠で読んでましたが、再読しても面白い。よくある論理クイズを解きつつ、さらにミステリーの物語をつくってしまうという… ミステリオタクの変態っぷりをあますところなく味わえますね。
やっぱり学生アリスはいいなぁ、自身の青春時代を思い出してしまう。仲間たちの会話が楽しいし、キャラがみんな可愛いんですよね。
●ミステリ作家とその弟子(ノンシリーズ)
ミステリー作家が師匠となり、住み込みの弟子にミステリーの書き方を指導をするお話。
作家の師匠と弟子という、ありそうでない設定がおもろい! ミステリー作品談義がこれまた変態的で面白いんすよ。興味のない人が聞いたら、全く役に立たない内容ばかりなんだよね。また童話をミステリー化させる考察は、興味深かったですね。
●海より深い川(作家アリス)
あるカップルが殺害された。生前二人は「海より深い川を渡った、渡らない」といった会話をしていたという。果たしてどういう意味があるのか…
ヒキが強い言葉ですよね、海より深い川とはどういうことなのか? 作家アリスらしい謎解きミステリーです。どの作品もなんですが、作家アリスはラストの引き際が好きなんすよー 短いお話の中にもエモさが光ります。
●砂男(作家アリス)
都市伝説を調べていた大学教授が殺害された、死体には破壊された砂時計の砂が撒かれており…
おもろいっすねー、かつて流行った口裂け女なんて懐かしい。そうそう、あれって岐阜県が始まりなんですよね。私、愛知県なんでよく知ってます。都市伝説というテーマ性、それに付随する登場人物の人間性がよく出ていて好き。また砂の謎についても、独特の品性みたいなのが出てるんだよね。
●小さな謎、解きます(ノンシリーズ)
商店街にある小さな探偵事務所〈街角探偵社〉 今日もお金にならないささやかな相談事で賑わう。
キャラの可愛さが良いですね~、健斗くん。妙に電子タバコのイメージつけるよなって思ってたら、あとがき読んで納得しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アンソロジーで既読だけど大好きな『推理研VSパズル研』が再読できて良かった。未読で面白かったのは瑞々しさと繊細さが魅力の『女か猫か』と陰鬱引きずりそうな『砂男』。巻末著作リストもデビュー35周年フェアも文春文庫さんいいね。
-
火村シリーズ、江神シリーズ、ノンシリーズの単行本未収録作品を集めた短編集(表題作は中編?)。
時代の変遷を感じさせるものもあるが、ノスタルジーと思えばそれもまた味わいがある。
「女か猫か」(江神シリーズ)
女性メタルバンド+作詞担当の黒一点の微妙なバランスを崩壊させかねない密室事件。
アリスもマリアも分からない謎を、同じビデオを見た江神が一度で解いてしまうところはさすが。
「推理研VSパズル研」(江神シリーズ)
頭の体操に出てきそうな、奇妙な掟がある村で起こった問題をパズル研究会から出された推理研究会の織田と望月。例によって江神に泣きつくことになるのだが、もちろんあっという間に解いてしまう。答えも正しく頭の体操。
だがここからが推理研。ただ答えを出すだけにとどまらず、その村の背景まで推理を始める。パズル研に呆れられながらもああでもないこうでもないと盛り上がるのが学生アリスシリーズらしくて楽しい。
「ミステリ作家とその弟子」(ノンシリーズ)
本筋はシンプル。作家とその弟子の不穏な関係がそのまま結末に至る。
だが途中にある、童話をミステリに仕立てる論議が面白かった。作家さんの真骨頂。『うさぎとかめ」がこんなブラックミステリーになるとは。
「海より深い川」(火村シリーズ)
『海より深い川』という謎めいた言葉を残して亡くなった男。もう一人、殺害された女性の自宅では、その直前に4人の男女が言い争っている声を聞かれていて、その中にやはり『海より深い川』という言葉があったという。
時代を感じさせるが、だからこそ起きた事件とも言えて、そこが堪らない。文学的でもあり哀愁も感じる。
「砂男」(火村シリーズ)
都市伝説の研究をしていた大学教授が、都市伝説の『砂男』の話を準えたーズ、江神シリーズ、ノンシリーズの単行本未収録作品を集めた短編集(表題作は中編?)。
時代の変遷を感じさせるものもあるが、ノスタルジーと思えばそれもまた味わいがある。
「女か猫か」(江神シリーズ)
女性メタルバンド+作詞担当の黒一点の微妙なバランスを崩壊させかねない密室事件。
アリスもマリアも分からない謎を、同じビデオを見た江神が一度で解いてしまうところはさすが。
「推理研VSパズル研」(江神シリーズ)
頭の体操に出てきそうな、奇妙な掟がある村で起こった問題をパズル研究会から出された推理研究会の織田と望月。例によって江神に泣きつくことになるのだが、もちろんあっという間に解いてしまう。答えも正しく頭の体操。
だがここからが推理研。ただ答えを出すだけにとどまらず、その村の背景まで推理を始める。パズル研に呆れられながらもああでもないこうでもないと盛り上がるのが学生アリスシリーズらしくて楽しい。
「ミステリ作家とその弟子」(ノンシリーズ)
本筋はシンプル。作家とその弟子の不穏な関係がそのまま結末に至る。
だが途中にある、童話をミステリに仕立てる論議が面白かった。作家さんの真骨頂。『うさぎとかめ」がこんなブラックミステリーになるとは。
「海より深い川」(火村シリーズ)
『海より深い川』という謎めいた言葉を残して亡くなった男。もう一人、殺害された女性の自宅では、その直前に4人の男女が言い争っている声を聞かれていて、その中にやはり『海より深い川』という言葉があったという。
時代を感じさせるが、だからこそ起きた事件とも言えて、そこが堪らない。文学的でもあり哀愁も感じる。
「砂男」(火村シリーズ)
都市伝説の研究をしていた大学教授が殺され、都市伝説の『砂男』の話を準えたかのように遺体に砂をかけられた状態で発見された。犯人は本当に『砂男』?
中編らしく、話としてはシンプルなのだが怪しい人物が次々現れたり、被害者の過去の問題が浮上したりと楽しませてくれる。
だが最後はやはりセンチメンタル。このあたりが私がアリスシリーズが好きな理由かも知れない。
「小さな謎、解きます」(ノンシリーズ)
樋間直人(ひまなおと、「こ」を足せば「ひまなおとこ」になる)が営む『街角探偵社』に持ち込まれる、本当に『小さな謎』。
だがうがった見方をすれば、小学生の健斗が黒幕っぽくもある。彼が大きくなって、直人とバディを組む話も読んでみたいような。 -
楽しめた一冊。
単行本未収録の火村&アリスシリーズ、江神シリーズ、ノンシリーズからなる6篇。
なんとも豪華な詰め合わせに読む前からテンションが上がった。
お馴染みの彼らに出会う喜びと共に文字を追えば確実に口角上がる幸せ感。
「推理研VSパズル研」は特にEMCメンバーが謎解きを楽しんでいる姿がたまらないし、せつなさ優しさのラストが好き。
「ミステリ作家とその弟子」はオチまで効いてる。
「海より深い川」は時代と真相の絡み合いがせつなさ運び、表題作は都市伝説の絡みが面白く、謎解きもヒムアリの癒しも楽しめた満足感でいっぱい。 -
2025/2/16読了
諸般の事情でこれまで単行本未収録だった〈火村英生〉シリーズ2作を収めた貴重な一冊。ではあるが、折角収録して貰って申し訳ないが、ミステリとしては〈江神二郎〉シリーズの方が、特に『推理研VSパズル研』が好みであった(論理パズルの荒唐無稽な設定から、筋の通った物語を作り上げていく妄想力!)。また、『海より深い川』とアイデアが被っているという『闇の喇叭』。――そんな話だったっけ? と再読したくなった。
前口上で、火村先生と江神部長が一冊の中で競演するのは二度と起きない事態とあったけど、そんなつれないことは仰らず、なんなら濱地健三郎やソラ(短編作品あるのか?)も交えた、シリーズもの主人公そろい踏みの“超豪華短篇集”とか編んで頂いても一向に構わないのですが……。 -
学生アリスと作家アリスが1冊で…!
短編に入れる予定だったのに法律が変わってしまったり、長編に書き換えようと思っていたが社会情勢が大きく変わってしまい書き換えたれなかったりした作品が入っているそう。
個人的には、「推理研VSパズル研」が好み。
パズル研から出されたパズルにただ答えるのではなく、そこから推理研らしくミステリ調に物語を作っていく。
物語ってこうやって作っていくのかなとワクワクしながら読みました。 -
あとがきを読んでなるほど…。
(先に読んでからでも楽しめたかも知れない)
同じ作者でも、それぞれ違うシリーズ・年代の作品をまとめるとなると、構成や順番決めだけも大変なんだなぁ…。
そもそも大分前の作品『砂男』を表題作として、なぜ現在アンソロジーとして出したかったのか?
⇒大阪絡みだろうか?編集部絡みか?
■江神シリーズの大学生アリスと、
■火村シリーズの小説家アリス
アリスが別人格というのは有栖川作品初心者の私は知らない設定だったので、予備知識として知れて良かった。
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1.女か猫か【2021.5オール讀物】
2.推理研VSパズル研【2020.7 オール讀物】
3.ミステリ作家とその弟子【2023.7 オール讀物】
4.海より深い川【2004.5 小説NON】
5.砂男【1997.1~12 大阪人】大阪21世紀協会
6.小さな謎、解きます【2018.12 JTウェブサイト】
『ミステリ作家とその弟子』の不穏な終わりかたが良かった。『砂男』は都市伝説絡みまでは興味深かったけど、殺人動機が少し短絡的すぎた。 -
なんとも豪華な短編集です。江神シリーズと火村シリーズ、そして魅力的なノンシリーズ。表題作「砂男」は、確かに長編で読みたかったなぁ…。トリックよりも心理戦で、最後の最後まで追い詰める幕切れを見たかったです。榎本有希さんが、とてもいいキャラなので、何処かでまた会わせていただきたいですね。
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江神&火村両シリーズが入った一冊。
最後に収められた短編「小さな謎、ときます」が短編とは思えない満足感!こちらもシリーズ化されたらいいのに!と期待してしまいます。
「砂男」、安部公房の「砂の女」を想像させるところから勝手に想像が膨らんでいたか、まさかの話の展開が目新しく夢中で読んでしまいました。 -
内容はともかく久しぶりにアリスの学生シリーズの空気感に触れられた事で星4つにしときます。
できれば学生シリーズの長編新作が読みたい。 -
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なんて豪華な!
江神シリーズも火村英生シリーズもノンシリーズも読めるなんて贅沢!
内容もバラエティに富んでいてどの作品も楽しめた。 -
江神二郎と火村英生が一冊で競演するなんて贅沢。とある事情で"幻”の作品となっていた火村先生の事件簿を読めて嬉しかった。法律やら情勢の変化で単行本化しないなんてあるのか、、、。推理研究会vsパズル研究会のお話と、表題の「砂男」のお話が好だった。
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単行本未掲載作品を集めた短編集。ミステリ作家がどのようにトリックや推理を構築しているのか?を伺いしれるような作品があったり(気のせい?)楽しめました。江神、火村両シリーズに登場するアリス(同一人物ではない)の醸し出す雰囲気が好きです
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発売初日に本屋さんへ。店頭に出ていなかったので店員さんに聞いたら、裏の倉庫に置いたままとのことで出してもらいました。お正月休み内にゆっくり読み終えてほくほくです。
江神さん久しぶり!火村有栖コンビも安定。「砂男」短編ながらも読み応えありました。
意外にも最後の「小さな謎、解きます」が、ほっこりで☆五つ。子供が登場するのもいいですねっ。
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ファン垂涎の未収録ミステリ6編!
その名の通り。あとがきも楽しめた!
時間を経て、学生アリスへの作者の父親のような温かな視線がいい。マリアのこと大好きだだ漏れなのもいい笑 -
有栖川作品のなかで、トップクラスに良かった。
どの短編も納得できて、緻密で、意外性もある。ミステリとしての論理的骨格と、ストーリーとしての肉付けのバランスがすごくいいのが有栖川先生の好きなところ。本作は特にそれが際立っているように思った。
唯一「女か猫か」は刺さらなかった…
国名シリーズよりも好きかも?最近やや遠のいていたけどまた有栖川作品を読みたくなってきた。 -
ノンシリーズ2編、江神2編、火村2編の6編収録。作家アリスと学生アリスが1冊で読めるなんて贅沢過ぎる!江神部長の2編はどちらも日常のミステリ。推理研究会のメンバーでわちゃわちゃしているのを楽しむ。パズルの話は少しややこしい。火村は2編とも殺人事件。特に表題作にもなっている『砂男』は、都市伝説の砂男を研究していた学者が何者かに殺害され遺体に砂を撒かれていた奇妙さに興味を惹かれた。ノンシリーズ2編も面白い。『ミステリ作家とその弟子』のラストは想像してなかった展開だった。
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どれも面白かったけどどれも今まで世に出てなかったのもなんかちょっとわかる気もする感。
ミステリ作家とその弟子
海より深い川
この2つが面白かったな。
江神と火村両方一気に読めるお得感あり。
2025.7.16
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著者プロフィール
有栖川有栖の作品
