モネの宝箱 あの日の睡蓮を探して (文春文庫)

  • 文藝春秋
3.75
  • (3)
  • (5)
  • (3)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 1047
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167923235

作品紹介・あらすじ

じんわり泣ける、優しいアート小説!

アートの旅に特化した旅行会社・梅村トラベル。敏腕社員の桐子と新人の優彩の元に、奇妙な依頼が届く。依頼人の柳橋は、モネの名画《睡蓮》を巡る旅を組んでほしいと言う。しかも旅をするのは柳橋本人ではなく、彼が指名した4人の代理人で……。旅に隠された真の目的とは?
東京藝大出身の著者が贈る、感涙必至のシリーズ。

【目次】
第一章 国立西洋美術館、東京「過去と今をつなぐ睡蓮」 
第二章 ポーラ美術館、箱根「夢をあたえる睡蓮」
第三章 大原美術館、倉敷「友情をとりもどす睡蓮」
第四章 アサヒグループ大山崎山荘美術館、京都「愛する人の睡蓮」 

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 一色さゆりさん初読み。
    原田マハさん好きとしては外せないタイトル!と読み始めたところ、シリーズ続編であることを知った。前編を読んでいなくても問題なかったが、登場人物の背景を詳しく知りたい場合は前編から読む方が良いかもしれない。
    アートに特化した旅行代理店社員の桐子と優彩は、資産家の柳橋からの依頼で、彼がかつて観て忘れられないというモネの『睡蓮』の絵を特定するため、柳橋が指定する代理人と国内4つの美術館を訪れる。自分で足を運ぶのではなく代理人を指定するのには理由があって…。4つの美術館を訪れる代理人は柳橋と関わりのあった人たちだが、柳橋に対して必ずしも良い印象を持っておらず、唐突なアート旅行代理の提案に戸惑う。

    旅とアートを掛け合わせ、モネの300枚もあるという『睡蓮』の国内所蔵美術館のいくつかを巡るというストーリーは面白かった。京都にあるアサヒグループ大山崎山荘美術館に行ってみたい。同美術館所蔵で話に出てきたモネの『エトルタの朝』もぜひ観てみたいと思った。
    旅に出ると気分転換になるし、考え方や価値観にも影響したりする。芸術鑑賞も人生を豊かにする。そんな旅とアートが持つ力を実感した小説だった。そして、人生はやはり今を大切に過ごしていくのが大事だと教えられた。

  • まずタイトルで購入決定。
    一色さんの小説でアートを巡れるとは。
    原田マハさんの作品はほぼ読み、絵画に魅了されてきた。
    この作品はアートの旅に特化した旅行会社の社員が依頼人から指名された4名と、日本に展示されている「睡蓮」を巡り美術館を訪れる。
    アート小説はたいてい自分自身も絵の前に立って鑑賞している錯覚を起こさせてくれる。
    この物語も優しく誘われてとても心地よかった。

  • 【睡蓮の絵をめぐる爽やかで優しいアート小説】アートの旅を専門とする梅村トラベルの元に、「思い出の《睡蓮》の絵を探してほしい」という奇妙な依頼が舞い込んできて……。

  • 感想
    アートに心を解される。向き合って会話をしなくても良い。同じ空間でひとつの絵を見る。だけど誘うのは気恥ずかしい。代わりにお願いします。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1988年、京都府生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒。香港中文大学大学院修了。2015年、『神の値段』で第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞して作家デビューを果たす。主な著書に『ピカソになれない私たち』、『コンサバター 大英博物館の天才修復士』からつづく「コンサバター」シリーズ、『飛石を渡れば』など。近著に『カンヴァスの恋人たち』がある。

「2023年 『光をえがく人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

一色さゆりの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×