老人と海/殺し屋 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2025年1月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784167923273

みんなの感想まとめ

孤独との戦いや人間関係の絆が深く描かれた作品で、特に「老人と海」では、孤独に立ち向かう力強さや自然への不安感が印象的です。少年との信頼関係が強調され、温かさと厳しさが対照的に表現されています。再読する...

感想・レビュー・書評

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  • 何度目かの再読。今回は斉藤昇さんの翻訳。読みやすくてわかりやすかった。でもわかりやすい分、迫力が不足してたかも。福田恆存、高見浩と読んできたけど、やはり原作がいいのでどの翻訳もいいです。老人の孤独に負けない力強さ、少年との絆が読み応えありでした。ニックアダムスストーリーの存在は全然知りませんでした。ヘミングウェイ自身のことを書いた経験談的なショートストーリー。ニックとはヘミングウェイのことのようです。

  • 表題作にあたる2作品はどちらも好きなので両方収録されているのはお買い得である。他に企画として短編が収録されている。
    他の作品にはそこまで感じないがこの2作からはハードボイルドの匂いがする。読解力が無いので全然違うかもしれないが『老人と海』は単なる骨折り損のくたびれ儲けでは無くデッドラインを越えた男としての矜持が自分自身を納得させたという意味で素晴らしく思える。
    『殺し屋』の方は出だしの会話が全然古臭く無い。ケチのつけ方が2人の個性を上手く出していると思う。

  • 初めてのヘミングウェイ。
    理解できるか不安だったけど、情景が浮かび上がってくるような文章で、直感的に楽しめた。
    老人と海は、とにかく孤独との戦いが長く続いて、自然に対する漠然とした不安感、焦燥感もありつつ、戦う力強さもある。
    そして少年に対する信頼感、ベッドやあったかいコーヒーの温もりが対照的で、暗い、辛いことにも挑みたくなる心境を奮い立たされる感じで良かった。

    後半の短編集は父と子の色んな場面を描いていて、筆者の育った背景が影響しているらしいので、もっと知りたい、パリにも行きたい、となった。

  • 【これがヘミングウェイの基本の「き」】大いなる自然と人間の闘争を描く永遠の名作「老人と海」に、アメリカのハードボイルドにも影響を及ぼした名作短編「殺し屋」を併録。

  • ヘミングウェイはおそらく代表作であろう『老人と海』が合わず、他の作品を敬遠してきた。『課長王子』の独白シーンがずっと続くかのような風合いがとにかくいやだった。

    幾つもの著作に何度も引用されるので、『殺し屋』を読まずに済ませるわけにはいかなくなった。苦手意識を抱いたままだが仕方ない。

    『殺し屋』は押井守が脚本を書いた『ルパン三世 PART6』の第4話「ダイナーの殺し屋たち」の下敷きになった話でもある。それを知ってもなお敬遠していたわけだが、読んでみればほぼまんま。
    『殺し屋』は「ニック・アダムス・ストーリー傑作選」とやらに含まれる短編である。含まれる作品はいずれも短編で、いずれもなにげない場面を会話だけで読ませる仕上がりになっており、タランティーノも影響を受けたと言われているダイアローグが冴え渡っている。ハードボイルド小説が好きならば好みにあうだろう。これら短編群はハードボイルド小説ではまったくないが。

    『老人と海』はまだ苦手なままだ。なにか誤解があったかもしれないと気力を振り絞って再読した甲斐あって寛解の気配を感じなくもないが、長すぎる自分語りはやはり性に合わない。

    • 天パ太郎さん
      名作とされる本作に、きちんと好きじゃないと言える感想が素晴らしいですね。
      そういう感想もあっての名作だと思うので。
      良い感想の一辺倒になりが...
      名作とされる本作に、きちんと好きじゃないと言える感想が素晴らしいですね。
      そういう感想もあっての名作だと思うので。
      良い感想の一辺倒になりがちなので。
      2025/06/13
    • ちゃりさん
      ありがとうございます。お恥ずかしい限りです。
      ありがとうございます。お恥ずかしい限りです。
      2025/06/14
  • 漁師として、生き物と真っ直ぐ向き合う生き様に心を打たれた
    鮫に食われていく様は辛さがひしひしと伝わってきた
    尽くした時間と労力の分だけ愛情が宿る


    信頼関係に、年齢は関係ない
    心の問題である

  • 私にはわからなくて面白くなかったです。
    十人のインディアンまで読んで読むのをやめてしまいました。

  • 翻訳者の腕もあるが、文章は非常に上手い。
    特に、老人と海は、自身がずっと海に出ていたこともあり、描写に対してとても解像度が高く、臨場感がとてもある。

    殺し屋を含む短編は、こう並ぶと面白いけれども、一編一編は翻訳だからか、威力が低い感じ。

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著者プロフィール

齊藤 昇(さいとう・のぼる) 
立正大学文学部教授 (文学博士)
国際異文化学会名誉顧問、日本ソロー学会第15代会長、(一財)日本英文学会評議員、NHKカルチャーラジオ講師、朝日カルチャーセンター講師、北海道新聞書評委員、(一社)日本ペンクラブ会員などを歴任。主な著書に『ワシントン・アーヴィングとその時代』(本の友社)、『郷愁の世界─ワシントン・アーヴィングの文学』(旺史社)、『彷徨する文人たち─アメリカ・ロマン派の文学風景』(エディトリアルデザイン研究所)、『「最後の一葉」はこうして生まれた―О・ヘンリーの知られざる生涯』(角川学芸出版)、『ユーモア・ウィット・ペーソス─短編小説の名手О・ヘンリー』(NHK出版)、『そしてワシントン・アーヴィングは伝説になった』(彩流社)、The Literary Pilgrimage of Nathaniel Hawthorne (Bunka Shobo Hakubun-Sha)。共編著として『独立の時代─アメリカ古典文学は語る』(世界思想社)、『深まりゆくアメリカ文学─源流と展開』(ミネルヴァ書房)、Studies in Henry David Thoreau(Kobe: Rokko Publishing)など。主な訳書にナサニエル・ホーソーン著『わが旧牧師館への小径』、ヘンリー・D・ソロー著『コッド岬─浜辺の散策』(以上、平凡社ライブラリー)、ジョン・スタインベック著『ハツカネズミと人間』(講談社文庫)、ワシントン・アーヴィング著『ウォルター・スコット邸訪問記』、『ブレイスブリッジ邸』、『スケッチ・ブック(上)・(下)』(以上、岩波文庫)、ワシントン・アーヴィング著『アルハンブラ物語』(光文社古典新訳文庫)、ワシントン・アーヴィング原著『ワシントン・アーヴィングのリップ・ヴァン・ウィンクル』(小鳥遊書房)、 ワシントン・アーヴィング著『昔なつかしいクリスマス』、『リップとイカボッドの物語』(以上、三元社)などがある。

「2024年 『スリーピー・ホローの伝説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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