死神の精度 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2025年2月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167923372

作品紹介・あらすじ

好きなものは音楽、嫌いなものは渋滞。彼が仕事をすると必ず雨が降る——。クールで真面目な死神・千葉は、人間の世界に溶け込み、七日間の調査で対象者の「死」に可否の判断を下す。自分の運命を知らない人々と旅行をしたり、窮地に陥ったり。死神と人の奇妙なかけあいが癖になる傑作短編集。著者の特別インタビューも収録!
【新装版にあたり加筆修正をしています。】

感想・レビュー・書評

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  • 「死神の精度」の新装版!
    私が伊坂さんにハマるきっかけになった本。
    巻末にインタビューがついてるのもあり、
    持ってるのに新装版も買ってしまった。久々に再読。

    やっぱり最高。おもしろいぃぃ!って思う。
    20年近く前の小説が、色褪せることなく新装版としてまた書店に並ぶ。
    前回から加筆修正されてるらしい。
    どこが変わってるのか、間違い探ししてみよう。

  • 人間界に溶け込み、対象者の運命を判定する死神。
    好きな物はミュージック。そしてなぜか雨男。
    死神なのになぜか憎めない。
    一度読んだ事があるけど、新装版が発売されたので、久々に読んでみたら一気読みしてしまいました。

    そして、この本を買いに行ったお気に入りの本屋が今月末で閉店。『東梅田で60年 愛してくれてありがとう。』って書いたカードをそっと本と一緒に渡された。

    寂しいけど、暖かい気持ちで一杯!

  • 人が亡くなるのに最後には心が温かくなる不思議な作品。死に対しての捉え方がちょっと変わる。自分の死が死神によって決められていると思うと、いろんなことが仕方ないと思えるというか。
    まだ死神は来て欲しくないけれど、いつか現れるような時期がきたら、最後の章のおばあさんのように、死をそっと受け入れられるような人生を送りたい。

  • こちらでの評価が良かったので手に取ってみました。短編集ですが、ほんのり繋がりもあります。
    死神が死ぬ対象の人間に7日間付き添い死ぬかどうかを決める…というビックリする設定で話が進みます。相手は死神なので我々人間の評価基準は当てにならないのかもですが、えーこの人死ななくてもいいのに…と思ったりもしたり。ヤクザの抗争に巻き込まれたり雪山の山荘に閉じ込められたり…と色々なシチュエーションの話が載ってて楽しめました。

  •  落語のテーマで死神を題材にした噺があったのを思い出した。あらかじめ人が亡くなるのを知っている点はこの話とも共通する。落語の方は悪知恵を授けるがゆえに悪知恵を働かせて陥れられてしまう。死神とは人に影響されやすい生き物なのか?生きてる訳ではないか。お人よしな点は共通要素かもしれない。
     勝手なイメージの死神とは、人には見えない存在で特定の人には見える。死にそうな人のそばに現れる。取り憑かれた人は死から逃れられない。と、言った感じ。人と話せて誰もが見える存在のそれは初めてお目にかかった。しかも、ストーリーの主だった個体だけでなくそこら中に何体もの同僚が居るとは多岐にわたる展開が期待できそうだ。
     様子を見て予定通りとするか予定を変更する。なんとも情け容赦のある制度でしょう。大半の判断はお役所の流れ作業の様に進められる中でいきなりのレアケースをとり上げるとは読者を掴む伊坂さんの手腕は流石です。名前の統一感も同業者との偶然の出会いを気付かせてくれる。
     面白いシリーズものに出会えたと感じました。

  • 伊坂幸太郎の初期の作品が文春文庫から2025年2月に新装版として出版された。単行本が出たのが2005年の6月、文庫本は2008年2月だから、丁度20年振りとなる。デビュー25周年の節目でもあるそうだ。これから死神シリーズが始まることになる。そして来月3月に二カ月連続で、今度は第二弾の「死神の浮力」も出るとのこと。こちらの方は単行本を既に持っているので、文庫本を買うかはまだ決めていない。ところで、死神シリーズと言っても、シリーズは2つしかない。これって、シリーズって言うのかな?まあ、細かい事は気にしないでいこう。

    死神のシステムは判った。そのパターンで6つの短編が出来上がる。いずれの短編も文調は同じ。各ページ数もほぼ同じなので、1つ目でコツを掴めば、後は楽に読み進めることができる模様。初期の作品だからなのだろうか、ストーリーは一本線で単純。今後作風が複雑な構成になるとは全く予想できないシンプルなもの。今後、いろいろな伊坂作品を読んで、複雑になる分岐点を見てみたいものだ。

    悪魔の「千葉」。実際に悪魔と人間が会話するのだから。名前ぐらい付けないといけないとの配慮からくるもの。こんなプロセス、本当に必要なのかよと思うものの、実際に千葉が初っ端で「見送り」を出すのであれば、日頃から人(死神)には優しく接するのが良かろう。特に、会話が少々ズレている人(あくまでも死神)には特に温かく接すべきだろう。一週間も付き合わなければならないが、ちょっと人間味が感じられる変人が本当に変人かいやはや死神かはなんとなく識別できそうな気もするが(本書を読んだ限りでは)正直自信はない。

  • 書店でタイトルに惹かれ、手に取りました。
    初めて読んだ連続短編小説。
    「死神の精度」から「死神対老女」まで、次々と繰り広げられる展開にページを捲る手が止まりませんでした。
    非常に楽しく読ませていただきました。
    是非再読したいと感じた一冊でした。

  • 死期が近付いた人間の元へ派遣され、その予定された死について可否を判定する死神・千葉と、死の対象者との7日間を描いた6つの短編連作。

    死神という単語には冷たい印象を抱きがちだけど、今作の主人公である千葉は淡々としていてクールなのにどこか憎めない。
    音楽を愛し、渋滞を嫌い、彼の仕事の日は必ず雨が降る。彼は自分の仕事をしているだけで人間の気持ちに興味はなく寄り添うでもなく突き放すでもなく、でもただそこに居る。
    どの章も切ないけど心温まる話ばかりで、読後の余韻に浸れる一冊。

  • 死神・千葉は、必ずといっていいほど雨に見舞われる雨男。
    好きなものはミュージック、そして嫌いなものは渋滞。
    死期が近い人を事前に調査し、人間界に馴染み7日間一緒にいて8日目の最期を見届ける。ずっと雨降ってる日本って梅雨時だし、近くにいたら嫌だな(笑)

    各7章の短編を読んで思ったのは、自分自身の過去・現在・未来へと、どう行動してきたのか、死に行き着くまでの行動、死期が近い人を客観的に見てる。もちろん死神には感情があるわけではないので、冷静沈着で分析している印象を受けた。

    個人的にすべての物語はお気に入り。
    中でも『死神対老女』は最後の展開が驚き。
    老女はすでに千葉が死神だって気づいてて嫌とも言わずに依頼もする。
    死期が近い老女なのかなと、他の章と同じ短編かなと思ったが、
    最後のシーンに出てくる老女の『ジャケット』。まさか...伏線をここで持ってくるのかと思ったけど合致した時に驚きを隠せなかった。
    …てか死神は歳を取らないんだ(そこかよ・笑)。

    これが20年前に出てた作品という古さを感じさせず、また登場人物の思いや行動が鮮明に描かれていて読みやすく感情移入しやすかったです。

    次作『死神の浮力』は千葉がどういった人物に出会うんだろう?

  • 腹も減らず、疲労も感じず、感情も持たない存在である死神が、人間の行動や感情を淡々と観察し、ときに理解しようとする。死を見つめているはずの彼の眼差しによって、人が何を大切にしてどのように生きるのかが浮き彫りになっていく過程が、儚くも心地よい作品。

    主人公ら死神たちが、音楽【ミュージック】を好む描写が印象的だった。死神の仕事は「終わり」に関わること。限り命を見届け、終わるべきかを評価し、去るだけの役目。そんな死神たちだからこそ、音楽の持つ「永遠性」に惹かれるのかもしれない。

  • 死神が人間界で、人間に化けて担当になった人間の死を下すか考えるという世界観。人間と少しズレた感覚で会話したり、考えたりして物語が進むのが面白いです。
    中には同じ死神の同僚も紛れ込んだりしていて、「お前も死神かい!(笑)」と読みながらついニヤけてしまう、飄々としているような、伊坂幸太郎さんらしい語り口調が最高です。
    死神という、恐れられるような物体であるのに、音楽が好きだったり、人間に興味がないからこその淡々とした感じにユーモアを感じるのもさすがだと思いました。

    私はもうこれで読むのは2回目なのですが、新装版が発売され、かっこいいなと思って購入しました。
    読むのが2回目でもやっぱり面白いなあと思える作品です。下巻もまた楽しもうと思います。

  • 死神という人間ではない存在が語ることから、どこか他人のように描かれる人間の生活や特性が伊坂幸太郎さんらしさ全開でとても面白かった。
    自殺や病死などによる死は管轄外である死神にとって、「癌という死神に蝕まれて」というレトリックには憤りを覚えるという表現が1番お気に入り。

  • 音楽好きな死神と調査対象の人間との一週間を描く連作短編。各話独立かと思いきや、意外な繋がりにハッとさせられる。人間の生死に興味がない主人公の、人間との関わり方がユーモアたっぷりで心地いい。伊坂作品には珍しく?本格ミステリ的な展開も

  • 音楽が好きな死神。これから死ぬ人を見とって死ぬか見送るか判断を下す仕事。仕事だから、それをする。それだけ。本人はそれをただ遂行するだけなのだが、短編ということもあり人間ドラマを見せられて面白いと思った。そういやコレ、映画あったよな。だいぶ前に観た。金城武の。そうだ。コレだったんか。原作。

  • ちょっとお茶目にも感じられる死神。死神と登場人物とのやり取りが面白かった。

  • 死神「千葉」と人間の価値観の違いが、何故か納得できてふっと笑ってしまう。人間の死を見届ける仕事をしている死神だが、なんとも憎めず、何故か分からないが少し優しい気持ちになる。これもまた、死神には理解できない感情かもしれない。
    明日は、雨だ。

  •  伊坂さん初めましてかも?
    伊坂さん原作の『アイネクライネナハトムジーク』はいくえみ綾さんの漫画版を読んだことがあって、原作や他の作品も読んでみたいなって思ってたのに何故か今まで手に取らなかったのよね。

     千葉という名前の死神が、対象者を1週間調査して、その死を《可》か《見送り》か判断する短編集。『死神の精度』と『死神対老女』が好きだった。千葉さんが仕事する時は必ず雨が降ってるので、一冊ほとんど雨でした。梅雨時や雨の日に読むと雰囲気たっぷりだと思う。

  • 人間世界を死神からの視点で表現されているのが新鮮、面白い

  • 対象が死ぬ日の1週間前から同行調査をして、調査対象の死を「可」か「見送り」にするのか判定するという、死神界の末端調査員が主人公のミステリ短編集。
    人間ではないので、睡眠や食事が不要だとか、痛覚や味覚が無いとか、身分や外見を調査の度に変えながら何百年も調査の仕事をやっているという設定。その設定を生かしたトリックもアリ。
    指令の担当員から「調査の進み具合はどうだ?」と電話がかかってきたり、真面目に調査をせずに「可」を出すようなサボりがちの同僚がいたり、仕事中にCDショップで試聴をしたり、死神界と言えど、そこら辺のサラリーマンとあまり変わらない様子。
    サラッと読むには丁度良いかな、という印象。

  • 伊坂幸太郎の初期の作品(ということを知らずに読んだけど、全く分からなかった。)
    短編の一つひとつは全然違う話なんだけど、死神がいることで一貫性があるような無いような不思議な感じだった。最後の老女は倍賞千恵子としか思えなかった…

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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