新撰「世界七不思議」 驚異への旅 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (1988年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784168116018

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  • はじめにの「世界がどうあるか、が不思議なのではない。世界がある、ということが不思議なのだ」(ヴィトゲンシュタイン)という言葉にみちびかれるように。世界の七不思議、今となっては古びて見えるので、新しく著者が20個選びました!という章。鼎談でそれぞれ世界の不思議な場所、建築などをあげていき、最後に各人が七不思議ずつあげる章。最後に、さまざまな人が、私の不思議No.1を寄稿、スケールの大小はあれど(群ようこの見えないバス停は、電柱に白ペンキだけ塗ったバス停、バス停だってわかるか!という世界の不思議と言うより小話レベルに思えたが)。◆20撰のなかからは、泥のモスクが夕陽に染まった(マリ ジェンネ)、切り立った絶壁の上に築かれた天国に一番近い修道院(ギリシア テッサリア平原)、夏にはすっかり溶けてしまう極彩色のバター人形(中国 西寧)が強く印象に残る。イースター島ではその昔、首長選出の儀式に島の西側の断崖オロンゴから海に飛び込んで海鳥の卵を手にした男が一年間島の長になったとか。モアイよりも目もくらむ断崖から身をおどらせられるのか、そのマケ・マケのほうが不思議、と著者。◆鼎談では、はじめてのアメリカの町サン・アントニオでいきなり路線バスにのって町を把握。北朝鮮-韓国のDMZにあったという、警察もいない、泥棒もいない、税金もないという100-200人くらいの村。日本人は諸行無常の世界観で行きているから、永遠になにかが残っているのは逆にショック、というミイラへの視線。選ばれて5-6歳から12-13歳くらいまでカトマンズの宮殿で暮らす生き女神。ピラミッドにしてもストーン・ヘンジにしてもみな天文に関係、古代人はいつも天をみあげていたが、天を失ってから人間は壮大でなくなった、という視点。石を積んだだけのグレート・ジンバブエが崩れない不思議、また宋代の陶器が出土したり、海のシルクロードの一端だった。日野啓三がカッパドキアを舞台に書いたという小説。満州やオスロで脳みそが凍って、その度に暖をとった話。などが印象に残る。◆寄稿からは、ウルムチでの金環蝕を、戦時中に重慶の拘置所で死刑囚としてともに閉じ込められていた旧友と、40年後に一緒にながめられる不思議。アマゾンのゴールドラッシュを目の当たりにして、1%の権利を買って翌年5000万円ころがりこんでくるはず皮算用のところ、あれから三年、朗報は来ない、というエピソード。在りし日の九龍城塞で、得意顔で友人たちを案内できることになった著者のよろこび。といったあたりが好きなスケール感でした。

  • 世界遺産などと言って踊っているのは日本人だけらしい。それでは、世界はというと七不思議がキーワードであるらしい。

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著者プロフィール

1925年東京生まれ。東大文学部哲学科、同大学大学院社会学科を修了。朝日新聞編集委員などを歴任したのち著述に専念。旅を趣味とし、そのエッセイ・評論はユニークな洞察と巧みな筆致で多くの読者の支持を得た。

「2023年 『ニジェール探検行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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