ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し (文春ジブリ文庫)

  • 文藝春秋 (2016年3月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784168120114

作品紹介・あらすじ

観客動員歴代No.1作品の秘密に迫る!

興行収入三百億円超。米国アカデミー賞長編アニメ映画賞も受賞した、宮崎駿監督の代表作を、森見登美彦氏らが徹底的に解剖する!

みんなの感想まとめ

作品の制作過程やキャラクターの誕生秘話に迫るこの書籍は、宮崎駿監督の代表作を深く理解するための貴重な資料です。特に、鈴木プロデューサーや声優たちの言葉は、ファンにとって必見の内容となっています。主人公...

感想・レビュー・書評

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  • 空前のヒットとなった千と千尋の制作過程やエッセイを収録。宮崎駿や鈴木プロデューサーの言葉はファン必見だ。カオナシの誕生秘話や声優の思いなども読む事が出来る。文庫ながら非常に読み応えのある一冊。

  • ナビゲーター・森見登美彦 完璧なトンネル、イメージの国Part1 映画『千と千尋の神隠し』誕生★スタジオジブリ物語空前のヒット作『千と千尋の神隠し』★
    鈴木敏夫 この映画をヒットさせていいのか確信が持てなかった
    宮崎 駿 不思議の町の千尋――この映画のねらい★Part2 『千と千尋の神隠し』の制作現場
    [原作・脚本・監督] 宮崎 駿 この映画が作れて僕は幸せでした★

    油屋を訪れる神々たち
    宮崎 駿 イメージボード・設定画セレクション
    [作画監督] 安藤雅司 十歳の少女が持つ心の葛藤を描きたかった★

    [美術監督] 武重洋二 美術的にもこの不思議の町を楽しんでもらえたら嬉しいです

    [デジタル作画] 片塰満則 ラストカットで拡がったCGの新しい可能性

    [映像演出] 奥井 敦 『千尋』制作を通じて見えたジブリならではのデジタル映像
    [音楽] 久石 譲 千尋の心情が引き立つように全体を構成

    [主題歌〔作曲・歌〕] 木村 弓 心の中で心踊る夢を体験することが、現実を変えるエネルギーの元になる
    [主題歌〔作詞〕] 覚 和歌子 この曲から世の中が変えられたら

    『千尋』に命を吹き込んだ出演者たち
    柊 瑠美(荻野千尋)/入野自由(ハク)/夏木マリ(湯婆婆・銭婆)/内藤剛志(お父さん)/沢口靖子(お母さん)/菅原文太(釜爺)

    特別収録 宮崎 駿監督インタビュー
    「人の描く力」を展示する★

    [海外プロモート担当] 武田美樹子
    『千尋』で築いた海外公開のノウハウ、そして信念Part3 作品の背景を読み解く・viewpoint・ 斎藤 環 カオナシの心には誰がいるのか?★
    姜 尚中 「千尋」が「千尋」であるために
    阿部智里 千尋だった私たち

    from overseas
    ディディエ・ペロン プルーストの一ページのような
    栗原 康 散って狂って、捨て身で生きろ――千と千尋の労働脱出
    荒俣 宏 ヒトと妖怪の混浴風呂★
    佐伯順子 働け! 少女たち――千尋が得たもの、伝えるもの
    出典一覧
    宮崎 駿プロフィール
    映画クレジット

    ■森見登美彦。高台には新興の住宅地がある。平地には歴史ある町がある。その中間には神社仏閣がある。物語とイメージ、そのほどよいバランスを見つけることがエンターテインメントを作るということ。使いたいけど使いないイメージの死屍累々の上に成り立つ。トンネルのむこうは、不遇をかこってきたイメージたちのよみがえる場所ではないか。腐れ神の騒動と、カオナシが番台蛙を呑み込む場面の間に、県境のような境界線がある。変身はふたつ。1、まがまがしいもののイメージ。死が生き生きと動く。2、クライマックスがないこと。カオナシが暴れまわった結果、千尋の物語は横滑りする。結果だけならハッピーエンドだが、映画前半から期待される方角とはズレているので、どこか夢の中の出来事のよう。千尋は帰ってきたが、駿は帰ってこなかったのではないか。
    ■江戸東京たてもの園。柊瑠美。ガールフレンド5人ほどと山小屋で過ごす。10歳くらいの子供のための作品がないなと思った。ジブリ美術館と並行して。柏葉幸子「霧のむこうのふしぎな町」。ゴチャガチャ通りのリナ。煙突描きのリン。鈴木敏夫「踊る大捜査線 THE MOVIE」を見て、若者向けではなく子供向けを作ろうと提案。日本はすべて風俗産業みたいな社会にいなってる。3時間になりそうだったので路線を変更して、ふと駿が思い付いてカオナシに役割を担わせた。鈴木のカオナシへのこだわり。特報づくりで、前後半を分けた。企業協賛、主題歌、キャスト。駿作詞の「あの日の川へ」はうまくいかず。大ヒットと2003年アカデミー賞。ジブリ美術館オープン。徳間社長死去。
    ■鈴木敏夫インタビュー。煙突描きのリン準備中の駿に「踊る大捜査線」の話をしたら「この企画はだめってこどだろう。千晶の映画をやろうか」カオナシをフィーチャーすることで、心の闇のようなものを子供が見てこの映画を引きずるのではないか。作画監督安藤雅史は「おもしろい」より「正しい」を優先したいので、駿とバチバチ。「鈴木さんなんでカオナシで宣伝してるの?」「いや、だって、これ千尋とカオナシの話じゃないですか」「えっ!? 千尋とハクの話じゃないの……?」ラッシュを見て気づいてくれた。シネコンの仕組み。キャバクラの話。千晶「いちばん最後、おわり、のところで靴が描いてあったでしょう。あれほんとはセーラームーンの靴だったんだ」川遊びの最中運動靴を川に落としてしまいみんなで追いかけたという事件。
    ■駿、この映画のねらい。言葉は力だ。逃げ口の多い西洋ものにしたくない。異世界ものの一亜流と受け取られそうだが、むしろ昔話の雀のお宿や鼠の御殿の直系の子孫。擬洋風にするのは、日本の伝統的意匠宝庫だからだ。
    ■駿インタビュー。思春期のように自分をコントロールできない不安定な時代はよく覚えているから作れる。思春前期になるとみんな憶えていない。見てみると、ずいぶん律儀。カリオストロの城のように理詰めならできるが、もう見るほうも飽きているのでは。生き生きさせるものは、過剰な思い入れだけ。イメージの断片とか。スタッフには、湯屋はジブリと同じだと説明した。あの子供たち、みんな普通のつまらない大人になっていくだろう、でもそれがいいんだ。
    ■安藤雅司作画監督。生っぽさ。主人公も変わらないし取り巻く世界も変わらない、と言われて、一瞬通過するだけだと理解。かわいくしすぎないように保った。何かをすることを通じて、かわいくしなくても、かわいく見えてくる。みんなを漫画っぽくなく描く。
    ■斎藤環。カオナシを、小此木啓吾いわゆる「シゾイド人間」にあてはめる。人との深い関わり合いを避ける(一時的、部分的関わりしかしない)。同調的ひきこもり。のみこまれる不安、自分を失う不安。全能感と貪欲さ。顔がないので、呑み込んだ青蛙の声を借りて喋る。as if personarity(かのような人格)。母に呑み込まれる恐怖。カオナシ……病理ではない、現代人に広く共有された適応戦略、匿名化。
    ■荒俣宏。仏教や神道のシステム外においやられた精霊=神が、お化け、魔物、妖怪と見做される。
    ■佐伯順子。子供は労働しないというのは近代。千尋は守られる受け身な立場に飽き飽きしていたのではないか。千尋、カオナシ、ハク……遊女、旦那、間夫、の三角関係。

  •  ナビゲーターが森見登美彦とわかった時点で妙に納得。この世界観は確かに相通じるものがある。金ローで初めて観た時、千尋の不安な気持ちを痛いほど想像できてしまい、画面の中に幼い自分を見た気がして驚いた記憶がある。勇敢ではなく特別可愛くもない、普通の女の子が主人公の作品は初めてだったような気がする。私も同じ状況に置かれたら千尋の行動をそのままトレースしそうで、大人になってから宮﨑監督の凄さを痛感している。10歳の女の子という限定された対象のために作られた映画が、これほどまでにあらゆる世代の人間を魅了するとは。カオナシの役割も興味深い。

  • ジブリ関連は直接関係者の話を聞くに限る。
    今やネットで伝聞の情報を鼻高々に披露して自分の功績のようにしているアホがいっぱいですが、そういう人の情報に惑わされないよう一次情報を明確にして捉えていかなくてはと思う。
    だからこそジブリの本は手放せない。
    間違っていますよ、ときちんと指摘できるようにソースとして持っていなくてはいけない。

  • 大好きな千と千尋の神隠しは、何度見返しても面白いし、全てが繋がる完璧なストーリーに思える。
    しかし天才の宮崎駿監督を筆頭にして、紆余曲折ありながら作り上げた作品だったと分かって、奇跡のような物語だと思った。
    千と千尋に関わった人たちのインタビューには、0から作り上げていく、ものづくりと共通したワクワク感と緊張感を感じた。

  • 母娘で好きなジブリ映画。
    千尋とハクのラブストーリーじゃなくて、
    千尋とカオナシのお話。

  • このジブリの教科書シリーズは最後のページまでどんどんと外へ洞察が広がって多様に及んでいく気がする。まだそんな見方があったなんて、ともうお見逸れしすぎてしまう。また映画観たいな。

  • 778-S
    文庫(小説・エッセイ以外)

  • 桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/book/589892

  • 映画本編を見た。
    もののけ姫
    ハウル
    ポニョ
    ラピュタ
    もみた

  • 映画を観た後の復習

  • お母さんはかそうけん!
    お母さんとお父さん食べ方‼️

  • 映画「千と千尋の神隠し」について

  • ここは通過点。

  • ナビゲーター・森見登美彦さんの章
    作品の背景を読み解くの章が読み応えありました

  • ■書名

    書名:ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し
    著者:スタジオジブリ

    ■概要

    神々の住む異世界に迷い込んだ少女・千尋の成長を描く2001年公開
    の本作は、日本映画の歴代興行収入記録第1位となり、世界各国でも
    大ヒットした。ベルリン国際映画祭の金熊賞や、アカデミー賞長編
    アニメーション映画部門賞など、国内外で数多く受賞。世界の人々
    を魅了した作品を、森見登美彦、荒俣宏、姜尚中らが読み解く。
    (From amazon)

    ■感想

    何作目か分かりませんが、ジブリの教科書シリーズです。
    教科書シリーズのレビューはいつも一緒なのですが、第3者の評論は
    不要です。無責任に感想並べているだけなので。
    作っている当人のインタビューや考えが分かれば、それが全てであり
    第3者の推測は全て無意味です。

    で、内容ですが、この映画が「カオナシの映画」という位置づけに
    なる事で映画が進んでいったのがよく分かるインタビューでした。
    これ、ドキュメントDVDが無いのが残念です。もののけみたいな
    ドキュメントDVDがあると良かったのですけどね。

    ファン向けの本なので、少し映画が好き、映画に少し興味がある
    程度の人は読んでもそんなに楽しめないと思います。

    ■気になった点

    ・「イメージと違う」と言ってしまうと、「だったらそこにイメージ
     を並べて見ろ」となってしまうから、言わない。

    ・見えないんだけど、観客には無意識に見えている。
     そういう部分が映画を支えているんです。

    ・スケジュール表では、見たくない自分たちの作業の遅れを見なく
     てはいけない。

  • 森見登美彦のナビゲートが鋭い。映画は二つに分かれている。
    作家森見登美彦が今回のナビゲーター役です。『千と千尋の神隠し』はオクサレさま登場までの前半と、カオナシが暴走する後半とにくっきりと分かれている。この前半・後半の分かれ目は、それまでの宮崎作品の「親切設計」(『ナウシカ』から『もののけ姫』までの、観客を幸せな気持ちにして帰す作品)から、イメージ重視で描きたいことだけを描く世界(『ハウルの動く城』以降の全作品)に入って行く分かれ目となったと論じている。
    なるほどそういう見かたもあるかと感心しました。

  • 【観客動員歴代No.1作品の秘密に迫る!】興行収入三百億円超。米国アカデミー賞長編アニメ映画賞も受賞した、宮崎駿監督の代表作を、森見登美彦氏らが徹底的に解剖する!

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