シネマ・コミック2 天空の城ラピュタ (文春ジブリ文庫)

  • 文藝春秋 (2013年5月17日発売)
4.32
  • (15)
  • (7)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 135
感想 : 17
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784168121012

作品紹介・あらすじ

全セリフ・全シーン完全収録! コミック愛蔵版

映画フィルムを贅沢に使用したオリジナル編集により映画の躍動感を完全再現。名作を全1巻で楽しむことができるファン待望の決定版。

みんなの感想まとめ

物語は、空を飛ぶ石を持つ少女シータと彼女を助ける少年パズーが、悪のムスカ大佐の野望に立ち向かう冒険を描いています。1986年に公開された名作アニメの全シーン・全セリフを収録したこのコミック版は、映画の...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 旭川の美術館で展覧会を観た。アニメーション作品の美術で知られる山本二三の作品である。アニメーション作品で使われた画、その他の画と何れも非常に興味深かった。それが契機で、画の魅力をもう少し愉しみ、同時に画が使われたアニメーション作品に関してももう少し知りたいと思うようになった。
    そう思っていて出会ったのがこのシリーズである。知られているアニメーション作品の物語の面白さと画の魅力を漫画のような感じで愉しむことが叶う。
    アニメーション作品のフィルムから起こした画を漫画風に組み合わせて創っている本である。読み始めると少し夢中になってしまう。
    展覧会で観たこの『天空の城ラピュタ』に纏わる画は、「古い石造らしい壁、或いは城塞の壁の一部のようなモノが天の上と思しい、雲の手前の場所に見える」というような感じだった。正に「天空の城」という様子であったのだが、こういうモノが出て来る物語こそ、アニメーション作品によるファンタジーの真骨頂であると思う。見覚えの在る画を含め、本書で画の魅力を愉しむことも叶った。
    少し野暮な話しになる。作中に様々な乗物が登場するのだが、何時の時代の何処の乗物なのか判然としない。何処となく20世紀の始め頃のような雰囲気が漂うのだが、「これは如何いう機構?」というような感じのメカ、「途轍もないモノ?」というような感じのメカも多く在る。地上を走り回る自動車や鉄道車輛も見受けられるが、多くは「天空の冒険」という感じで、飛行するメカである。映像表現として「飛び回る」という「三次元的」な動きが面白いので、そういうような設定をしたのかもしれないとも思った。
    野暮な話しから物語に話題を戻したい。
    冒頭、飛行船が空中を航行している。小型の飛行機のようで、バイクのように乗込んで飛び回るモノが飛行船に搭載されていて、それに乗込んで飛び回る者達が在る。
    飛び回る者達は、別な大きな飛行船を目掛けて進む。そして手にした武器を使って大きな飛行船を襲撃する。襲撃を受けた大きな飛行船の中は混乱する。
    飛行船の中に襲撃者達が入り込んで乗っている人達の中の一人を連れ去ろうとする。その人物は少女である。少女は恐ろしい襲撃者から逃れようと飛行船の船外に出た。襲撃者達に、少女が外に出たことが気付かれるが、少女は飛行船から天に飛び落ちてしまった。少女は気を失ったが、如何いう訳か勢いよく落下するのでもなく、身体が浮かぶようにゆっくりと降下していた。
    その時、或る鉱山の町では機械工の少年パズーが親方の下で仕事をしていた。仕事の合間に、パズーは妙なモノに気付く。人間の少女のようなモノが天からゆっくりと降下しているのだ。パズーはその不思議な少女を抱えるようにした。生きているらしいので、自宅へ連れ帰った。
    朝を迎えると少女は気が付いた。シータという名の少女だった。軍のムスカ大佐に連れ出され、飛行船で移動していたが、「空の海賊」である女ボスが率いるドーラ一家の面々に襲撃され、飛行船の中の混乱で落下してしまったというのだ。
    やがてシータは、パズーが部屋に大事そうに飾っている写真を見詰めた。パズーの現在は他界してしまっている父が、飛行船に乗っていた時に目撃して撮影したという写真である。それは天に島が浮かび、島に古い城塞のようなモノが聳え立ち、それが半ば雲に覆われているというような様子だった。これが<ラピュタ>というモノであるという。パズーは父が視たという<ラピュタ>が何処かに必ず在ると信じていて、何時かこれを探しに行くのだと、飛行船を造って旅に出ることを夢見ていた。
    やがてドーラ一家の面々が町に現れる。シータを探しているらしい。パズーは追われて困っているシータを援けようとする。そしてシータと共に<ラピュタ>の謎にも迫りたいと考えるようになる。
    こんな物語だ。出逢ったシータと共に夢を追いたい、そして彼女を援けたいパズーが在る。思惑を秘め、実戦部隊の支援も受けながら活動するムスカ大佐が在る。軍隊が些か大袈裟な動きをしているので、何やら凄い宝物が絡むと観て、好機を狙うドーラ一家が在る。3者が絡み合い、謎の「天空の城」を巡る冒険が展開するのだ。眼を離せない活劇が展開する他方、<ラピュタ>の謎が次第に明かされる。そしてシータを援けようと、パズーが「男」になって行く様子が好い感じだ。
    作中人物達が行き当たる<ラピュタ>の挿話は、「行方を見失うような様相を呈した文明」とその中に在った人々の命運というようなことを想わせた。が、天空を駆ける乗物で、ヒロインを援けようと奔走して、邪な思惑を挫くべく闘うという活劇は、理屈抜きに面白い。アニメーション作品の『天空の城ラピュタ』は小学生が観て愉しいというような企図で制作されたというような話しだが、これは「子ども達から大人迄、みんなで愉しい」という作品だと思う。
    画が切っ掛けで触れてみた本作である。アニメーション作品の物語の面白さと画の魅力を漫画のような感じに纏めた本書は好い。本作を読んで、少しだけ「何かを夢中で追ってみたいと考えていたような頃」の気分を思い出せたかもしれない。不朽の作品という感であろう。御薦めだ。

  • スタジオジブリの初制作作品(監督・原作・脚本/宮崎駿)で、1986年に公開した同名のアニメ映画の全シーン・全セリフを載せた、文庫版のコミック。2013年に、文春ジブリ文庫/シネマ・コミックの第2弾として刊行された。
    物語は、青い「飛行石」のペンダントを持つ、ラピュタ王族の末裔の少女シータと、鉱山で働く少年パズーが、最初は「飛行石」を狙っていた空中海賊ドーラ一家とともに、ラピュタ王族の末裔で特務機関を指揮するムスカ大佐の、ラピュタの力を手に入れて世界を支配しようとする野望を打ち砕く姿を描いたものである。
    設定は、19世紀後半、産業革命期のヨーロッパを元にした架空世界で、「ラピュタ」という名称は、スウィフトの『ガリヴァー旅行記』に登場する、空を飛ぶ島にある王国「ラピュタ」から取られているが、ストーリーの関連はない。
    空を飛ぶ世界を舞台に、不思議な力を持つ少女と、少女を助ける少年の冒険を描いた、ジブリらしい作品である。

  • 【全セリフ・全シーン完全収録! コミック愛蔵版】映画フィルムを贅沢に使用したオリジナル編集により映画の躍動感を完全再現。名作を全1巻で楽しむことができるファン待望の決定版。

  •  これまた、私ごときがレビューするまでもない、「天空の城ラピュタ」です。
    文春ジブリ文庫から、全セリフを網羅した文庫版のコミックです。

     ラピュタ自体を観たのは、ずいぶん昔。 初めて見た当時、虫のように羽ばたいて飛ぶ飛行機の発想に、ずいぶん驚いたのを覚えています。
    子供が生まれてから、DVDを購入しました。

     このコミックで再読すると、台詞が見えるので、新たな気付きがあります。
    そしてトトロに続き、コレも子供の本棚へ。

     少し前に、スイフトの原作「ガリバー旅行記」(和訳版)を読み、その中に「ラピュタ」が出て来ることを知りました。(キンドルで無料です。)
     スイフトが描いた「ラピュタ」と、宮崎さんの「ラピュタ」は全くの別物。やっぱり、宮崎駿って凄いなぁ。と再度、感嘆しました。

    竹取物語をジブリでやるそうですね。駿さんじゃ無いのかな?
    日本の名作まで、ジブリでやったら他の人の出番が無い・・・とは余計な心配ですね。

  • ジブリ作品の中でラピュタ1番好きかも!っていうくらいには好き。
    アニメーションは、声や音楽、動きがあって映像が綺麗で良いけれど、本にしてみても、アニメの音が頭で再生されてきて良い!

  • 【ロボット兵】ロボット兵と王女の絡みのシーンすべて好きだ…

  • 炭鉱の町で暮らす少年パズーはある日空から降りてきた少女シータを助ける。謎の鉱石“飛行石”を持つシータを狙う国防軍や海賊たち。数々の試練を乗り越え、伝説の空中都市ラピュタを目指す大冒険が今始まる―。スタジオジブリ設立後、記念すべき第1作となった名作アニメーションが、完全新編集の文庫コミックで鮮やかに甦る。

  • <閲覧スタッフより>
    「天空の城ラピュタ」といえば「バルス!」ですが、キーアイテムとして重要な役割を果たす「飛行石」も印象に残りますよね。ラピスラズリのような青?サファイアのような青?もしも実在していたらどんな石なんでしょう?今度見る時は「飛行石」にもご注目ください。
    --------------------------------------
    所在記号:文庫||778.7||シネ
    資料番号:10221133
    --------------------------------------

  • 高校時代にみたときには、それほど面白いとおもわなかったのに、今、見るとメチャクチャ面白かったです。
    これも、頭が悪くなってきた証拠なのかもと思ったりもします。

    いやいや、単純に面白いものが増えるのはいいことです。
    もしかすると、昔面白かったものに、だんだん心を動かせなくなっていることもあるかもしれないけれど。

    これが、成長か?

    まぁ、映画の方の話ね。

    このコミック文庫は……ブルーレイがあればいらないかもしれない。
    まぁ、ディスクより確認しやすいというのはあるけど、動かないこの人達の映画に意味があるのかというとあんまりないかもしれない。

  • 文春ジブリ文庫シネマコミック第二弾。
    天空の城ラピュタの映画のコマを使いコミック化したもの。
    スタジオジブリ創設第一作映画。
    ワクワクドキドキがつまった一冊。

  • 女海賊ドーラ
    読む前から四つ星です。
    女海賊ドーラがよいです。タイガーモス号も空飛ぶ海賊船の魅力たっぷり。

全12件中 1 - 12件を表示

著者プロフィール

アニメーション映画監督。1941年東京都生まれ。学習院大学政治経済学部卒業後、東映動画(現・東映アニメーション)入社。「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)で劇場作品を初監督。1984年には「風の谷のナウシカ」を発表。1985年にスタジオジブリの設立に参加。「天空の城ラピュタ」(1986)、「となりのトトロ」(1988)、「魔女の宅急便」(1989)、「紅の豚」(1992)、「もののけ姫」(1997)、「千と千尋の神隠し」(2001)、「ハウルの動く城」(2004)、「崖の上のポニョ」(2008)、「風立ちぬ」(2013)を監督。現在は新作長編「君たちはどう生きるか」を制作中。著書に『シュナの旅』『出発点』『虫眼とアニ眼』(養老孟司氏との対談集)(以上、徳間書店)、『折り返し点』『トトロの住む家増補改訂版』『本へのとびら』(以上、岩波書店)『半藤一利と宮崎駿の腰ぬけ愛国談義』(文春ジブリ文庫)などがある。

「2021年 『小説 となりのトトロ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮崎駿の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×