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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784168130250
作品紹介・あらすじ
近衛は、そして西園寺は何を語ったか
盧溝橋事件から日米開戦へと向かう中、昭和天皇の側近たちが抱いた苦悩と展望とは? 昭和史の悲劇のクライマックスが明らかになる
みんなの感想まとめ
昭和天皇の側近たちが抱えた苦悩と展望が描かれ、歴史の重要な転換点を深く掘り下げています。盧溝橋事件から日米開戦へと至る過程において、各人物の思惑や判断がどのように絡み合っていたのかが鮮明に描かれていま...
感想・レビュー・書評
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下巻は第一次近衛内閣から終戦までを描く。
第一次近衛内閣を投げ出し、第二次近衛内閣では松岡外相の
行動と発言に手を焼いて松岡を辞めさせるだけの為に総辞職。
実質、内閣改造となった第三次近衛内閣では、西園寺公望が
「結果的にはアメリカとの開戦を招くのではないか」と危惧した
三国同盟を締結した近衛文麿。
西園寺公の危惧通りに三国同盟はアメリカ参戦の契機となった。
第三次近衛内閣は大惨事を引き起こしちゃったんだよな。
自身の後継者として期待した近衛公の優柔不断、昭和天皇を
輔弼する者の力不足。「この国をどこへ持って行くんだか」。
失望の中で西園寺公は昭和15年11月24日に老衰の為、91歳
の生涯を閉じた。
太平洋戦争に突入する時代の話を読んでいて思うことがある。
近衛公が、西園寺公のように芯のしっかりとした人物であった
のなら。自分の身よりも、天皇と皇室を守ることに全身全霊を
捧げていたなら。どこかで中国大陸からの撤兵が出来たのでは
ないか。日米開戦は避けられたのではないか…と。
最後の元老は、日本の行く末を思い亡くなったが常に親英米を
唱えて来た西園寺公が日米開戦を見ずして世を去ったことだけ
はよかったのかもしれない。
提灯本作家・工藤美代子が『われ巣鴨に出頭せず』でいくら近衛公
を美化しようとも、このお殿様は結局は政治家にはなり切れなかった
んだよな。
ただ、以前に放送されたNHKドラマスペシャル「白洲次郎」で岸部
一徳が演じた近衛公には危うく同情するところだったが。上手かった
なぁ、一徳さん。しかも似てるし。近衛公に。
さて、西園寺公の死後、急速に軍事色が強まっていく。「とにかく
政治家がいなかった」と当時を振り返って言ったのは木戸幸一
だったか。
イケイケドンドンの陸軍を抑え込める強靭な意志を持った政治家
が皆無だったんだよな。少しでも和平や反戦に言及しようものなら、
右翼や軍関係者に脅された時代だから、仕方がないのかもしれ
ないのだが。
どんなに軍靴の響きが高くなろうと、西園寺公の思いに忠実だった
私設秘書の原田熊雄を中心に話が進んでいくので、軍部への痛烈
な批判が随所にある。
今年、戦後70年。戦争へ向かい、日本が根幹からひっくり返った
時代をおさらいする為の良書だ。
木戸幸一の言う、政治家のいなかった時代。唯一、政治家だった
のは昭和天皇なのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
150221中央図書館
西園寺が死去し、東條内閣で、日米開戦に至る。
木戸は、どこまで日米和平に期待をかけていたのだろうか。開戦やむなしの判断から、東久邇宮ではなく東條を推輓して、皇族に開戦の責を負わせることを回避したとのことであるが、昭和16年の秋は、日本にとってもっとも難しい潮目であった。 -
【近衛は、そして西園寺は何を語ったか】盧溝橋事件から日米開戦へと向かう中、昭和天皇の側近たちが抱いた苦悩と展望とは? 昭和史の悲劇のクライマックスが明らかになる
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