義経の東アジア (文春学藝ライブラリー)

  • 文藝春秋 (2021年4月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784168130915

作品紹介・あらすじ

〈源平合戦の勝敗は、黄金と銭が決した!〉

なぜ、奥州藤原氏は義経をかくまったのか。
なぜ、平清盛は福原に遷都したのか。
なぜ、頼朝は弟義経を殺したのか。

十二世紀、中国大陸の宋と金の興亡が、日本へ膨大な富をもたらし、平氏政権を生んだ。
対外貿易に依存する「開国派」の平氏と奥州藤原氏に対して、農本主義に徹して強固な軍事組織を築いた「鎖国派」源頼朝。
東アジアの富と思想の往来、社会経済の転換から、源義経が生きた源平内乱期を俯瞰的に捉え直す。

巻末には、小島氏、保立道久氏(日本中世史)、加藤陽子氏(日本近現代史)との座談会「『新しい時代区分』が必要だ」を特別収録。
従来の枠組にとらわれず、日本の歴史を文明史的視点で再構成する。

みんなの感想まとめ

歴史の中での貿易の重要性と、それが日本の武家社会に与えた影響を深く掘り下げた作品です。平家が宋との貿易によって巨富を得て権力を振るった一方、源頼朝は土地を基盤にした強固な軍事組織を築きました。著者は、...

感想・レビュー・書評

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  • 平家は宋との貿易で富を蓄え、鎌倉時代になってからも僧による宋との交流から見た日本史の語る。講演をそのまま文章化したような書き方で読みやすい。

  •  平家台頭から源平合戦、鎌倉幕府設立に至る武家の成長、独立の時代の意義、特色を、広く東アジアにおける時代環境の中で論じた書。

     中国大陸では、遼・金と宋(南宋)の南北並立時代であった。 
     平家、平清盛が権力を振えた一つの理由が日宋貿易からの巨富であったが、中国からは宋銭、日本からは金(ゴールド)が主要な貿易品であった。そして、日本で金を産出するのは奥州平泉。平泉と言えば、義経との関係。 
     源平合戦と言っても、大きな枠組みで言えば、貿易、すなわち海外との交流を是とする平家、土地を基盤とする東国武士団に担がれる源氏・頼朝、中国北方とも繋がりを持つ奥州平泉氏、これら3つの集団があって、その中で義経の活躍もあれば、悲劇もあった。

     大きな時代の変化の中で、個別個別の史実の意味を捉えていく著者の視点には、これまで考えもしなかったような驚かされる点が多々あって、とても面白かった。

     ただ受け取る個人差はあるだろうが、時々差し挟まれるジョークに共感しづらかった。

  • 【源平内乱を東アジアから捉えなおした名著復刊】対外貿易で勢力を伸ばした「開国派」平家と、土地を媒介に主従関係を築いた「鎖国派」源頼朝。中国王朝の興亡が両者の帰趨を決めた!

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著者プロフィール

小島 毅(コジマ ツヨシ)
1962年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授。中国思想史。『近代日本の陽明学』(講談社学術文庫、2024年)、『儒教の歴史』(山川出版社、2017年)、『朱子学と陽明学』(ちくま学芸文庫、2013年)、ほか。

「2024年 『尊厳概念の転移』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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